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文章鍛練企画【三語即興文】4/4〜

18森羅万象:2004/04/09(金) 05:04
これで三日連続です(笑。始めるまえに勝手に三日連続で、と決めていたので、今回で連日参加は終了。あとはまったりと参加させていただきます(笑。

>タイ・カップさん
 うお。またもやあっさりとお題を消化されてしまった!<くやしいらしい。掌編ではミステリを書くのは無理だろうとあえて「ミステリータッチ」にしたんですが、ミステリにしてしまいましたね。グッジョブ!(笑 安楽椅子探偵とマスターはなぜかよく似合います。

>海猫さん
 うう……ヤバいですよ。うまくて面白いってのは卑怯ですよ、旦那! などと下男言葉になってしまうくらいグウの音も出ません。私は黙読派なんですが、リズムもいいです。うーん。! あ、そうだ。最期の紅茶だけは蛇足っぽいですね。勿体無い!

>上珠さん
 おお、無理なくお題消化してますね。ほのぼのしてます。いい作品だな、と思いました。少し子供がませすぎな気もしますが(笑。それにしても、水木しげるを越えたら、それは世界一の妖怪博士ですよ、おそろしい。両親の期待と不安が偲ばれます(笑。


『熊』『鮭』『木彫り』追加テーマ(おとぎ話風に)

 とてもとても寒い土地です。川がこおりつくころになると、村のみんなは家にこもります。みじかい夏のあいだにためておいたホシ肉や魚のヒモノが、きちょうな食料です。だいじにだいじにすこしずつ食べて、また夏がやってくるのを心まちにします。
「ねえ、ととさま。ふゆのあいだ、クルゥイワカマはどうしてるの? クワがこおったら、ゥワカトウトもこおっちゃうよ?」
 コタヌムワルは父親にたずねました。
 クルゥイワカマとは熊のこと。クワは川。ゥワカトウトは鮭のことです。
 父親はいろりではじける火花を見ながら、コタヌムワルの頭をなでました。
「クゥルイワカマは、冬のあいだ眠るんだ」
「ずっと? 冬のあいだずっと? 夏がくるまで?」
「たらふくゥワカトウトを食べて、そしてぐっすり眠るんだ。ムワルがいうように、夏までずっとな」
「どこで眠るの?」
 父親はへやのはしっこを見ます。そこには木で作られたタナがあり、木彫りの置き物がかざられていました。
「そうか!」
 コタヌムワルは立ち上がり、木彫りの熊を見ました。
「だから夏になると、火のなかにいれてあたためるんだね!」
 川の氷がとけると村中で祭りをします。そのとき、木彫りの熊は火にくべられます。カマモヌンドリと呼ばれる、夏まつりの一番の行事です。
「……じゃあ、かっかも夏まで眠ってるんだね?」
 木彫りの熊のとなりに置かれた、おなじく木彫りの女性をだいじにだきしめるようにして、コタヌムワルは目を閉じました。
「それは――」
 父親が困っていると、コタヌムワルは女性に頬をあてたまま、ひとすじの涙を流しました。本当はコタヌムワルにもこたえはわかっているのです。そう思った父親は、ただだまってパチパチと弾ける火花をながめつづけました。
 ひとすじの涙は、夏のおとずれを知らせる、雪どけのようでした。
 とてもとても寒い土地にも、夏はかならずやってきます。


だめです、短く書けません!(ごめんなさい。

 次のお題は「滑車」「重複」「倦怠」で。
 追加テーマは「軽いタッチで」


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