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ライトノベル校資料室(校舎裏)

73第九話第十四章 ��FpmyYSro:2002/02/24(日) 18:05
―――ずるり。
と。前方を塞いでいた数十体のメカ重の上半身が同時に滑り、
ガシャガシャガシャンと派手な音を立てて脇に落ちる。、
一呼吸遅れて下半身が膝を着き―――轟音と共にラ校の空を紅く染め上げた。

だが、事態についてゆけず呆然と見守る間もメカ重達は止まらない。躊躇しない。
はっと振り向いた時には、既に地下から出ていた追跡部隊が数メートルの距離まで迫っていた。

  「P・G・コレダ―――――!!!」

高い声が、真上から聞こえた。
一瞬世界が真っ白に染まる。ズシン、と胃に響く重低音。
数秒。思わず顔を庇っていた腕を下ろして目を開けると―――
すぐ目の前に20体あまりのメカ重がしゅうしゅうと煙を上げて転がっていた。
そしてその向こうには。

  「女生徒の前でだらしがありませんわよ?ことら先生。」
しゃらり、と衣擦れの音を曳き、長柄を小脇に構えた袴履きの少女が立っていた。
と、その横にふわりと着地する黄色い毛玉。
  「そうそう、この程度の苦難、いつもみたいに一喝でふっとばしてもらわないと。」
毛玉が喋った。いや、毛玉に見えたのはフットボールくらいの丸いネズミだった。
  「な、なんと!?春歌先生!それにPG先生ではないか!一体どうして・・・!」

  ビキキキキキキキキィッ!

突然左右の地面から巨大な棘付きのツタの様な物が無数に突き出し、
こちらに飛びかかろうとしていたメカ重達にからみついた。
  ・・・キイテ・・・         ・・・コトラセンセイ・・・
・・・オッテハ リーナタチガ・・・ ・・・ヒキウケルカラ・・・
・・・イマノウチ・・・ ・・・ニゲテ・・・
どこからか声が聞こえる。姿は見えないが、間違いない。
  「リーナ先生!!」
驚くことらとことり。
  「そういうこと。メカ重先生には悪いけど、今回はことら先生に助太刀しますよ。」
  「ま��、ワタクシ達も相当なお馬鹿さんということですわね。さ、早く行って下さいましな。」
バチっと毛皮をスパークさせ。長大なナギナタをぶんと振り下ろし。
二人の教師は左右に向き直った。メカ重達はブチブチとリーナの呪縛を脱しはじめている。
もう一度目だけでこちらを見て一喝。

  「「早くッッ!!」」  ・・・ハヤク・・・

突き��されるように駆け出していた。喉がつまり、言葉が出ない。
  「・・・かたじけないッ!」
やっとの思いで、それだけを声にできた。
背中の向こうで教師達が片手を上げて応えたのが、ことらには確かに分かった。


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