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ライトノベル校資料室(校舎裏)
72
:
第九話第十三章 ��FpmyYSro
:2002/02/24(日) 18:04
思わず振り向いてしまった。
瞳孔が収縮し、一瞬思考が停止する。
「��――ひいいっ!?」
「後ろを見るなことり君、駆けよ!尚疾く駆けよ!すぴーだっぷ!」
言われるまでも無い。2人は気が狂ったかの様にスピードを上げる。
「なななななななんですかあれっ!?なんかメカ重先生みたいなのが沢山!?」
「みたいな、では無い、全て正真正銘メカ重であるっ!
ナマ重殿はメカ重を消耗品と断じ、大量のスペアを校内に保有しておるのであるっ!
教師間の噂では、その数300以上!それらが一斉に目覚め、我らを追っているのである!」
「ソノ通リ。我ラハ個ニシテ全、全二シテ個」
「全テノメカ重ハ相互リンクシテオリ、マタ独自ニ判断行動シマス」
「既ニ他ノ先生方モ各自本校社ニ集結中デス。」
「我ラノ追跡ヲ逃レル術ハアリマセン。オトナシク投降シテクダサイ。」
「メカコトリ君ハ我ラト同ジク本校ノ備品デス。抵抗スル権利ハアリマセン。」
「停止シナサイ。繰リ返シマス。停止シナサイ」
憎らしい程抑揚を欠いた声で、後ろのメカ重達が投降を呼びかけてくる。
「聞くなことり君!揺れるな君の心!そう、君には立派な心があるっ!
そしてそれは何者にも侵されて良いものではあらぬ!走れことり君!疾く!疾く!!」
「・・・はいっ!先生!」
「うむっ!良し見よ出口であるっ!そこを抜けさえすればっ!」
前方の闇がそこだけ四角く切り取られた様に白く輝いている。
一気に抜けた。
そこには。
「抵抗ヲヤメ、投降シナサイ。」
「抵抗ヲヤメ、投降シナサイ。」
「抵抗ヲヤメ、投降シナサイ。」
既に無数のメカ重が、出口を包囲していた。
「「「抵抗ヲヤメ、投降シナサイ」」」
メカ重達が念を��すかの様に唱和する。
だが立ち止まる訳にはいかない。
「むぅ・・・ええいっやむを得ぬっ!メカ重殿、御免っ!!」
閃光が空を切り裂いた。
大口径ビーム砲「零式ことら砲・改」から放たれたエネルギーの奔流がメカ重の布陣に穴を開ける。
「よしっ!中央突破!!」
「は、はいっ!」
―――だが。
「う!?」
「「「抵抗ヲヤメ、投降シナサイ」」」
1ミリ秒の動揺も無く、ざざざと左右のメカ重達が穴を埋める。
一歩、包囲が狭まる。後方の地下入り口からも既に先からの追跡部隊が這い出しつつある。
「ことら先生・・・」
ことりが目をきつく閉じ、ことらにしがみつく。
「ぬうぅぅぅぅぅぅッッ!!」
これまでなのか。自分は助けを求める生徒一人守れないのか。
それとも、これが正しい結果なのか。我が教育は間違っていたのか。
―――否っ!!
エネルギーチャージに入ったことら砲を懐に収め、両の拳を静かに構えたその時。
「一刀ォォォォ、両!断ッッ!!」
落ち葉舞い散る秋の校庭を、一陣の烈風が吹き抜けた。
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