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復活!「むかし昔の天聖界」について語ろう!!

98UQ ◆C.WMPm2y0Q:2005/08/24(水) 20:40:46
初めての出会い以来、フェザー・チャイルドはジュラの後をついてまわっていた。
ジュラも、フェザー・チャイルドの存在を好ましく思っているようで、取り留めのないフェザー・チャイルドのお喋りに付き合いながら、ゆっくりと歩みを進めていた。
ジュラが軽く移動しようと思えば、もちろんのことフェザー・チャイルドにはついていくことはできない。また、ジュラが周囲の風景に向ける表情から伺うには、この遅々とした足取りを楽しんでいるようである。
今日もいつものように、フェザー・チャイルドのお喋りが、とりとめもなく続いていた。
「ジュラ〜。あれを見てくださいですの〜。」
「ん?こんどは何を見つけたんだ。」
「ほらほら、白いお花が咲いてますの〜。」
「そりゃ、花も咲くだろうさ。それが花の性だ。」
「さが、ですの?」
「ああ。仕事と言ってもいいな。花は咲くから花なんだ。咲かない花は蕾だろ。」
「なるほどですの〜。じゃあ、蕾さんのお仕事はなんですの?」
「蕾の仕事か?そうだな、花の夢を見ることかな。」
「はらはら〜。」
「蕾はいずれ綺麗な花になるために、懸命に花の夢を見る。蕾の夢が美しければ美しいほど、開いた花は美しく咲き誇れるんだ。」
「じゃあ、蕾さんを応援しなきゃですの。」
フェザー・チャイルドは真剣な顔で言った。
「蕾さん、がんばれですの〜!。」
その姿を見て、ジュラは幸福そうな笑みを浮かべた。
「あら?」
「また何か見つけたか?」
「はいですの。あそこに・・・」
ジュラが、フェザー・チャイルドの示したほうに目を向けると、一つの影が見えた。
影はまだ遠く、赤い髪をしていることしか分からなかった。


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