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『ウォーリーを探さないで』

13:2010/01/09(土) 21:31:23
>>10
「いらっしゃい。」
 
店に入ると、カウンターの向こうに立っていたシェフが声を上げる。
恰幅の良い40〜50代の黒人男性で、こちらに顔を向けつつも、その手元は
忙しそうに動いていた。
店内には、ジュージューという音と共に、肉の焼ける香ばしい香りが漂う。
匂いの元が、シェフの手元にあるステーキ肉である事は、すぐに分かった。
 
「いらっしゃいませ・・・・・・・・・カウンター席へどうぞ。」
 
次に声を掛けて来たのは、中肉中背のウェイター。
まだ10〜20代と思われる白人の若者で、栗色の髪は短く切り揃えてある。
ウェイターに案内された席は、カウンターの一番端・・・・・・・・・・・・・・。
一番、入り口に近い席だった。
注文を頼むと、ウェイターは慣れた手付きでメニューを紙片に書き記す。
それをシェフの前に差し出し、入れ替わりに別の客の注文と思われる料理を
受け取っていた。


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