サイトを荒らされ改編されてオリバト消滅

74：柚子：2014/11/19(水) 07:26:02 ID:???: 中盤戦４２

「まじでかー」

　校舎の中、予備のパソコン類の前で、イヤホンを外しながら三倉太一朗（一等兵）は呟いき、天を仰ぐ。

「どうした？」

　面倒そうに同僚の声がする。
　録音されたテープを巻き戻して、聞かしてやった。

「･･････」

　みるみる蒼白になる同僚の顔。
　そりゃそうだ。ただでさえ剣道部トリオのせいで半数以上の（兵士の）犠牲者が出ているし、しかも「生徒殺し」に行った兵士が、もう三人も返り討ちになっているのだから。
　もともとこのプログラムは「絶対何か嫌なことが起こる」と予想されていたが、まさか、ここまで。
　
　――最悪の状況じゃないですか。その首輪取っちゃった軍団が、襲ってきたらどうすんのよ？

　ふぅ、とため息をつく。なんだか現実味が無い。下克上にも程が無いか？
　
　――こりゃ俺、生きて帰れないかもな。

　とにかくやれることしとこうと、残り二人の「生徒殺し」の無線をつなぐ。

「もしもしー？　今すっごいことがわかっちゃってー」

　生徒殺しに出かけてるやつは二等兵だ。がけっぷち状態で何するかわからない、そんな生徒たち相手にやりたい人がいるわけが無い。よって下級のやつがやる。一等兵でよかった。心のそこから思う。だからこうやってタメ口で命令言えちゃうし。
　
「首輪を外した生徒がいるらしいから、発見次第、即殺しといて」
　
　それにしても、ふと思い出す。「生徒殺し」のうち一人は、内川良一に殺されている。あれは予想外だ。彼が、自分たちまで殺そうとするとは思いよらなかった。

　――やっぱりあいつ、失敗作だったんだな。

　そいつも注意しとくか、一応。
　言おうとして、もう一つ思い出したので、それも言っておくことにした。

「内川良一さ、もう完全に狂っちゃったから、死にたくなければ近寄らない方がいーよー。でも殺せそうだったら殺しといて。それと、美代ちゃん。吉田美代ね、彼女首輪のこと知っちゃったから即殺してー。･･････あ！！　君、今海岸付近いるでしょ？　美代ちゃん海岸だから、直ぐ行って殺しに行って。ほら、ダッシュ、ダァッッシュー！！」

　【残り１６人】

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