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クレイジー・デスゲーム【長編】

7有紀 ◆PyB831QpqM:2009/10/19(月) 16:20:40 ID:B8TFNj92
それは、奇妙な招待状から始まった。内容は、途中までなら、一見普通の中学校の同窓会の誘いだった。
しかし、その手紙には、おかしな文章が添えられていた。

『この招待状は、先生が昔受け持った中学校の生徒の中から、独断と偏見で選抜した方にのみ送られています。
そして、この同窓会では、あるゲームを予定しています。一旦参加したら、途中で降りることは不可能です。
それでも構わないという方は、参加に○を付けて下記の宛先まで郵送して下さい。
参加者は、男女それぞれ20名を予定しております。希望者多数の場合は、抽選とさせていただきます。
なお、ゲームの内容等についての質問は、一切受け付けておりません』

明らかに怪しい手紙だ。しかし、その送り主は、間違いなく中学の先生のものだった。
とは言え、この先生が、招待状を受け取った人達の担任になったことは無かった。
なぜなら彼は、10年ほど前に行われたプログラムの担当教官だったからだ。
そして、そのプログラムは優勝者無しという結果だった。
つまり、彼が受け持っていたクラスの生徒は、もう全員亡くなっていることになる。
招待状は、どんなに送りたくても、その生徒達に送ることは出来ないのだ。
もし同じ住所に送ったとしても、それを読むのは遺族か、もしくはそこに現在住んでいる人間になる。

もう皆、会わなくなってかなり経つが、その教師は個性が強く、授業中でもたまに変わったゲームを考案しては、クラスの皆にやらせていた。
もう、勉強を教えに来ているのか、遊びに来ているのか分からない状態で、クビにならなかったのが不思議なくらいだった。
そのため、学校中の人気者で、今でもその存在を覚えている人は多く、その手紙のことも『あの先生なら、ふざけてこんな招待状を送っても不思議では無い』と思わせるような何かがあった。

明るくて、ルーモアに溢れていて、大勢の生徒から好かれていた教師。怪しむ者は少なかった。
だからこそ、このゲームは始まってしまったのだ。


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