したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |

バトル・ロワイアル〜タッグマッチ篇〜

77 ◆L0v/w0wWP.:2009/02/21(土) 23:04:27 ID:???
「!?誰だっ!!!」

台所の隅に固まる2人の人影を電灯の明かりが照らし出した。

「に、新井田か…!?」
「っ!?お、大木…」

そこにいたのは中背の体躯に、鍛え上げられた肉体。
ハンドボール部のエースで同じ体育会系の生徒として、そこそこ付き合いのある
大木立道(男子3番)、そして怯えた表情を見せる小柄な女子は、江藤恵(女子3番)だった。

「お、お前なんでこんなところに…」
「お前こそ・・・!?」

立道は言葉をそこで詰まらせ、見る見る表情を強張らせて行く。
その視線は、和志の右手のナイフに握られている。

「おい…な、なんだよそれ…」
「!?…こ、これは…ち、違うんだよ!」
「お前、血ついて…そうか、お前…お前がその気なら…。
 うわあああああああああっ!!!」

和志は目を見開いた。なんと立道が腰から抜き放ったナタを振りかぶって
襲い掛かってきたのだ。
(その気になってるのはどっちだよ!)
皮肉にも和志の状況は先ほど彼が、七原秋也にした事と全く同じだった。
振り下ろされたナタをナイフで受け止めようとするが、弾き飛ばされてしまう。

「お、大木くん止めてよ!」
「江藤!こいつはもう誰かをやったんだ!やらなきゃ、俺たちがやられるんだ!」

恵が立道を宥めようとするが、聞く耳持たずといった感じである。
表情を引き攣らせ、血走った目をした立道を和志の取り落とした懐中電灯が照らし出した。
さらに、振り下ろされた立道の右手をなんとか受け止めるが、腕力は立道のが上である。
このままではいずれ頭をカチ割られるのは目に見えている。

「中川ぁ!!!なんとかしろ!!!」
「そ、そんな事言っても…」

有香も恵もおろおろするだけでまるで役に立たない。

(なんとか…なんとかしねぇと…そうだ!)

和志は咄嗟に、右足で思い切り、立道の向こう脛を蹴り飛ばした。

「ぐあっ!?」

筋肉で覆われた、立道の脚も、弁慶の泣き所にサッカー部の
エースである和志のキックを受けてはひとたまりも無く悲鳴をあげる。
立道の力が緩んだところで、和志は立道を思い切り突き飛ばした。
あとはこの場から逃げ出せばいい。すぐさま、和志が踵を返し―――


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板