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バトル・ロワイアル〜タッグマッチ篇〜

52 ◆L0v/w0wWP.:2008/12/29(月) 19:11:33 ID:???
相変わらず、岩礁にいた北野雪子は松原の奥へ遠く消えていく沼井充と野田聡美と
なぜか追撃を止め、それを見守る桐山和雄の後ろ姿を怯えた目で眺めていた。
しばらくすると、桐山がこちらに戻ってきた。右手には、野田聡美が取り落とした
銃が握られていた。

いつもの、無表情と冷たい視線で、見下ろされ、雪子は大きく萎縮する。
と、桐山がこちらに銃を握った右手を差し出した。

「お前が持っているといい。底の方が熱くなっているから気をつけろ。」
「あ、…え、うん…。」

おそるおそる雪子はその銃を受け取る。

「弾丸は2発しか残っていないから、使い時を考えて使うんだ。撃ち方は俺が教える。」

桐山はあくまで冷静に、抑揚の無い口調で雪子にこう告げた。
合流してからこの方、いや普段からだったのかもしれない。一事が万事この調子なのだ。

まだ、涙を流しながら(坂持に何をされるかわかったものではなかったので、声は押し殺していたが)
雪子が分校を出た時、桐山は自分に支給された武器らしい、折りたたみナイフをベルトに挿すと

「南の浜辺に行くから付いて来て欲しい。そこで充たちを待つ。」

こう告げた。なんと言っても桐山は町内でも有名な不良グループのボス。
友美子が無惨な殺され方をして誰とも口を聞く気分ではなかったのもあるが、そうじゃなくても
とても話かける事など自分には出来そうも無い。桐山もただ黙々と前を向いて歩き続けるだけで、
道中一言の会話も無く、なんとなく気まずい空気が流れていた。


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