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バトル・ロワイアル〜タッグマッチ篇〜

34 ◆L0v/w0wWP.:2008/12/20(土) 21:21:07 ID:???
そう、あまりクラスの女子とは関わりの無い充であったが、この野田聡美とは―稲田瑞穂と同じく
悪い意味で関わることが多かった。日頃、自分たちの行動に真っ先につっかかってくるのはこの女で
やれ授業や掃除をさぼるなだの、合唱のときにちゃんと声出せの、試験期間の休み時間にうるさくするな
だのと、正直気に障るガリ勉女という程度の認識しか充は持っていなかった。
そんな、聡美に文句を言われたわけだから充は当然、ムッとして言い返した。
だが、聡美は追求の手を緩めない。
「絆って…そんな漠然としたものを根拠に物事進めないでよ!いい!?確かにあなた達が
 凄く仲がいいのは知っているわ!でも、いままでプログラムに選ばれたクラスだって
 あなた達ぐらい中のいい友達同士がごまんといたと思うわ。結果を見てよ!みんな、
 綺麗に殺しあったじゃない!…幸枝たちでさえ、もしかしたらゲームに乗ってる
 かもしれないのに…桐山くんたちだって…。」
「そんな連中とは俺たちは違うんだ!なんてったって鉄の結束の桐山ファミリーだからな!
 大体、なんだ。俺からすれば一番やる気になってるのはお前に見えるぞ!」
「ちっ、違うわよ!私だって人殺しなんてしたくない…でも…でも、
 他の人だってそうとは限らないじゃない…。とにかくどこか隠れる場所を…。」
「あー、そうかい!そうかい!だったら勝手にしろ!俺はボスのところへ行く!
 お前はせいぜいここでびくびく震えてな!」
充はついに怒りを爆発させた。なんだ、この女は自分の事しか考えていないじゃないか。
おまけに俺たちの絆を馬鹿にする文句ばかり並び立てて!もう付き合ってられないとばかりに
充は小屋の粗末な戸を蹴り明け、月明かりの下へとかけていった。
「ちょっ、ちょっと…!」
聡美が呼び止めようとしたが、すぐに頬を伝う夜の空気とともに後ろへと流されていった。

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そういうわけで充はあろうことか、聡美を置いて来てしまったのだ。
今更ながら、頭に血が上っていたとは言え軽率な事をしたと反省する。
それにいくらいけ好かないとはいえ、聡美は女の子なのだ。それを
殺人者がいるかもしれない島に一人放置してくるなんて―男として、不良として最低だ!
首に縄付けででも引っ張ってくるべきだった。だが、ここまで来たら桐山と合流したほうが
早い。ボスに言って、すぐに迎えに行ってやらねば…。置いて行った事に関してはちゃんと
謝った方がいいかもしれない。あの女に頭を下げるのは癪だけれど…。


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