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バトル・ロワイアル〜タッグマッチ篇〜

3 ◆L0v/w0wWP.:2008/12/13(土) 01:39:53 ID:???
「友美ちゃん!」
友美子のすぐ左斜め前の席、彼女の親友である北野雪子(女子6番)が声を張り上げた。
彼女だけじゃない教室にいる生徒全員(もちろん死んでしまった慶時は除いて)が
一斉に友美子の方を見た。未だ、アラームがなり続け、生徒たちの困惑した空気が支配する教室に坂持のいやらしい声が響いた。
「あー…そういや説明し忘れていたけれどな、4月に可決された新法で偶数号のプログラムはタッグ戦になったんだよ。」
その瞬間、口元を歪めながら話す坂持の放った言葉と鳴り止まない首輪のアラーム、それの意味するところを恐らく
殆どの生徒が察した事だろう。そして先ほどまで必死に首輪をいじっていた友美子の顔からサッと血の気が引いたのが
遠目からでも判った。
「ま…まさかく国信くんが…死んだ…か…ら」
「おっ、日下さんだっけ?なかなか察しがいいじゃないか〜。まぁ、そういうことだから…残念だが同じ出席番号の人が
 死んでしまったら、もう片方の人にも死んでもらいまーす。」
茶化すよな口調で付き付けられた死刑宣告に、友美子より先にもう泣き出しそうになっていた雪子は
堪え切れずに親友の身体にすがりついた。
「そんな!友美ちゃん!友美ちゃん!」
「ゆ…雪子……い…いや…」
友美子はぶるぶると震える手を差し出し、雪子の手をしっかりと握った。
「くそっ!!!日下さんっ!!!」
もう凍りついたようになってしまっている友美子を見て、秋也もいてもたってもいられなくなり思わず叫んだ。
「七……原くん…」
しっかりと雪子の手を握ったまま、女子の中では背が高い友美子の視線が秋也のそれとぴったりと会った。
ソフトボール部の四番で(ただ、秋也は元は野球部だったが生憎1年の1学期ですぐに止めてしまったので、彼女が
プレイしている姿はあまり目にする機会は無かった。)いつもの凛々しく中性的な顔が、今は酷く歪み
両目いっぱいに涙を湛えて、口元がガチガチと震えていた。

「ごめん…雪子…私、私…七原君の事―――」


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