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バトル・ロワイアル〜タッグマッチ篇〜

20 ◆L0v/w0wWP.:2008/12/14(日) 19:53:33 ID:???

「ふぅ、やぁねぇ…。出来るだけ殺しはしたくないのに…。」

彼、いや彼女と言うべきか?ともかく月岡彰はこの美しくないゲームには
あまり乗り気ではなかったが、襲い掛かってくる相手に情けをかけるほど
甘い考え方の持ち主ではなかったし、やはり生きて帰るには優勝するしかない
と考えていた。だが、開始早々この手でクラスメイトの命を奪うことになってしまったのには
やはり良心が痛む。ふとそれとは別の痛みに左手首を見ると先ほど瑞穂に引っ掛かれたせいか、
所々皮が向けて血が出ていた。―ああ嫌だ。乙女の柔肌に爪を立てるなんて。

「瑞穂ちゃん、赤松くんごめんなさいね。でも最初にオイタをしたのはアナタたち。恨みっこなしよ。」
「あの…、月岡くん?」

ふとふりかえると自分のペアの天堂真弓が立っていた。よく見ると右手には小型の銃
「22口径二連式ハイスタンダードデリンジャー」が握られていた。先ほど、稲田瑞穂と
格闘を演じている際、加勢しようと自分のデイパックから取り出したらしいが、撃つ間も無く
決着がついてしまったらしい。まだ弾も装填されていないらしく、左手には折りたたまれた
説明書らしき紙を手にしている。月岡はやれやれといった風に真弓に語りかけた。
「真弓ちゃん、貴女中々どうして度胸あるじゃないの。でもちょっと行動が遅かったわね。
 アタシというペアがいなかったら貴女、もう死んでるかもよ。」
真弓は少し表情を引きつらせたがすぐに言葉を返した。
「は…はは、今度からは用心するわ…。で、どうするのこれ…。」
真弓は地面に突っ伏したままの瑞穂をチラとみた。
「もう、七原くんたちが出てきちゃう頃よ。ぐずぐずしてたら厄介な事になるわ。行きましょう。」
「え、ええ…。」

彰たちがそそくさと立ち去ろうとしたその瞬間、少し離れたところからドンという音が聞こえたが
気にも留めず二人はその場を立ち去った。後には、ただ魂が光の国へと去っていった
戦士、プリーシア・ディキアン・ミズホの亡骸だけが残された。

【残り38人】


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