バトル・ロワイアル～タッグマッチ篇～

139： ◆L0v/w0wWP.：2010/04/17(土) 21:55:29 ID:???: と、恭一がいきなり川田に発砲した。
その弾は川田とは見当違いの方向に飛んで行き、入れ違いに
姿勢を低くした川田が恭一の方に突進し、そのままタックルをかました。

「うっ！」

男子でも痩せていて特に運動をしているわけでもない恭一はひとたまりもなく
地面に倒れ、川田はその襟首をつかむと、拳を握りその顔を張り飛ばした。
ゴッという重い音が響いて鼻血と奥歯の欠片を撒き散らしながら恭一は気絶した。

「前と同じルールだったら殺している所だ。お互い総統閣下に感謝ってところか。おっと、銃は貰っておくぜ。」

不良であるはずの自分よりもあきらかに喧嘩慣れしている、
その手際の良さに博はしばし唖然としていると、川田がこちらを向いた。
いったい自分たちをどうするつもりなのか、博がゴクリと生唾を飲み込んだ。
祐子も唇を青くして縮こまっている。

「川田くん、大丈夫…あっ、祐子！それに黒長くん！」

その場に固まっていた博の耳に聞き覚えのある声がとどいた。
小柄な体格に、特別美しいわけじゃないが、それなりに可愛らしい顔立ち、
クラスの女子では唯一自分たち桐山ファミリーにも物怖じせずに声をかけてくる
金井泉（女子５番）がこちらに歩み寄ってきた。

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