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バトル・ロワイアル〜タッグマッチ篇〜

137 ◆L0v/w0wWP.:2010/04/17(土) 21:52:23 ID:???
一応不良グループの一員である黒長博と、学年でも5本の指に入る優等生で委員長の元渕恭一とは
普段からまるで接点が無かったが、その博からでさえ、今の恭一がまともな状態でない事は、
赤の他人でも一目で分かるだろう。彼とペアを組んでいるはずの南佳織(女子20番)の姿は見えなかったが、
普段から丁寧に整えられている七三分けの髪は乱れ放題、目の焦点は合っておらず、
だらしなく開いた口からは涎がこぼれている。そして、なにより先ほどの発砲が、
相手がこちらを容赦なく殺すつもりである事をはっきり指し示していた。

「きゃあぁっ!!!」
「うわっ!撃った!撃ってきた!」

それは博と祐子をパニック状態に陥らせるには十分だった。
博は逃げ出そうとしたが、足がもつれてその場に顔からつんのめった。
慌てて振り返ると、恭一がこちらに迫っているにも関わらず、
祐子はその場にへたり込んだまま動こうとしない。
この位置から表情は見えないが、完全に固まっているのか、
泣き出しそうになっているのか、恐怖で腰を抜かしたのだ。
あの日下友美子の最期を見て、いやというほど認識した事実、
自分は今にも殺されようとしているこの女と一蓮托生なのだ!

(そうだ!銃!銃!)

ようやく、自分の腰にも恭一と同じものが納まっている事に気が付いた博は、
不慣れな手つきでそれ―自動拳銃を構え恭一に照準を合わせ、引き金を引いた!


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