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バトル・ロワイアル〜タッグマッチ篇〜
12
:
◆L0v/w0wWP.
:2008/12/13(土) 18:46:14 ID:???
「でもこれから言う事は今まで言ったどんな事よりも大事だからよーく覚えとけよー。
クラスメイト同士で殺し合いなんて無茶苦茶だなんて思う人がいるかもしれませんが
他のみんなはもうやる気になってるぞー!大事な事だから二回言うけどよーく覚えて置けよー。
ほ か の み ん な は も う や る 気 に な っ て る ぞ ー 。」
その瞬間これまでと教室の雰囲気が明らかに変わったのが判った。皆が皆、誰からとなく周囲に目を配り
お互いの青ざめた顔を見合わせると、サッと目を背けて坂持の方へ視線を戻し、それっきり
視線を動かそうとはしなくなった。疑心暗鬼に囚われているのだ皆、
ちらと典子の方を見やると、他の大勢の生徒と同じように不安げな表情で坂持の方を見ていた。
まだ落ち着いた表情をしているのは三村信史ほか数名くらいのものだった。
秋也は奥歯を噛み締めた。クソ、それじゃ政府の連中の思う壺じゃないか!
「はーい、それじゃあ机の中に紙と鉛筆がありますから、出しなさーい。」
なんだいきなり、こんな時に漢字の書き取りでもしようとでもいうのか!?
「いいかあーこれから先生のいう言葉をそれぞれ三度書きなさい。
まず、私たちは殺し合いをする、私たちは殺し合いをすると、三度書きなさい。」
紙の上を鉛筆が走る音がし始めた。逆らえば何をされるかわからないので、秋也も仕方なく言うとおりにしたが
当然、殺し合いなんてするつもりはなかった。ちらと慶時の死体を見やった。いつかの慶時の告白が頭をよぎり、
中川典子を守り抜いて、この殺し合いを潰すという決意がいっそう固まった。
「はい、やらなきゃやられる、これも三度書きなさ〜い!」
日下友美子の死体の方もみた、床に寝かされてしまった死体はもう見えなかった。
しっかり者でスポーツ万能、親友の雪子は勿論、誰にでも優しい女の子だった。
彼女の最期の表情と、自分に伝えようとした言葉―それを知る術は永遠に失われてしまった―が目の前にフラッシュバックした。
「はーいそれじゃあ、いまから最初に出発するペアを決めまーす。最初のペアが出発した後、間に2分インターバルを置くからなー。」
そして坂持の方を見上げた。
―クソ野郎、この鉛筆を心臓に突き刺してやる!
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