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Cocytus

2たいむ:2008/01/17(木) 02:45:51 ID:5zGLoiLk
―問おう、貴様等は我々、そう「国」を裏切り、滅ぼそうとしたのか?―

  ―問おう、我々はその強大な力を持つが為に貴様等に狙われたのか?―


日本帝國首都、東京より南へウン十km。国を敬わず、あまつさえ反乱を起こした者たちが収容されその生涯を終える監獄

「Cocytus」

そこに収容されたが最後、いかにしようが逃げることは叶わない。
そのような場所に収容されていた十四人。国を滅ぼそうとし、結託したのち中枢を攻撃した愚か者たち。
彼らは判決を聞くことなくこの場所に連れてこられた。

この国で初めての「殺人競技」を行うために。

監獄の入り口に彼らは送られ、その身支度を強制的に整えられる。
まるで病院の無菌室に入る前の着替え部屋のような場所を抜けるとそこにはフリルのついた赤い豪奢なドレスを着飾った女性が佇んでいた。
彼らが全員揃うと、女が口を開いた。
―御機嫌よう。国を裏切った愚か者さん?貴方達には自分たちの罪を償ってもらうためにその身を、命を削ってお互いを殺しあってもらいます―

女はほくそ笑む様に言い放つと首で周りの兵士達に指図を出す。
彼らが入ってきたのとは別のドアが開き、ガラガラとコンテナが搬入される。
それを一人の兵士が掛けられていた南京錠を外し門のような蓋を開いた。
中に入っていたものはA4サイズの未開封コピー用紙の束と同じくらいの大きさのアルミ製の箱であった。
女が言うにはこれはこれから実験対象の全員に配る武器が入っている箱であり、多少強い衝撃を加えるとすぐに分解され取り出せるそうだ。
兵士が空箱を地面にたたきつけデモンストレーションをしてみせる。謂われたとおり、立方体の箱はカパンと音をたててすんなり開いた。

さらに明らかに対象者を卑下したような口調で女はこの実験のルールを話しだした。
謂うには、
・この実験は二人一組の組となり他の組を殺すモノである。
・この監獄Cocytusの内部は4層になっており一定の人数が死ぬことで次の階層へと進むことができる。
・対象者の皆が何らかの能力を持っていることは把握済みである。
・能力を使用しこちらを攻撃するも敵を殺すも自由である。
・無論武器で殺すことも自由。
・一定の日数が経過しても次階層へ進めない場合監獄内の生存している人間すべてを抹殺する。
・最後まで残った者、組は何らかの権利が与えられる。それは残ったものだけに教える。
・この殺し合いにおいて反則はない。だまし討ちでもなんでも勝手にすればいい

簡素なルールの伝え方をし女は彼らの名前を呼ぶ。組を作らせるとその腕にスタンガンのようなものでバーコードを塗布した。
そして自ら箱を二つ手に取り組の人間に渡すと早く外へ行けと言わんばかりに手を振った。

全員、全組を送り出すと女はニヤっと笑い小さく呟いた。



―認識完了。すべて把握した―


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