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仮面ライダー総合@エロパロ避難所

1名無しさんが妄想します:2010/09/05(日) 23:57:15
エロパロ板 仮面ライダー総合エロパロスレ
の避難所です。エロパロ板に書き込めないときなどに。

*煽り・荒らしはスルーしましょう。あくまでも大人の為のスレです
*作品投下後、数レスまたは半日待ってからの作品投下にご協力お願いします
 (作品が流れるのを防止するためetc.)
*保管庫についてはエロパロ板のスレ参照
*次スレは>980が立ててください(不可能な場合は代理を頼んでください)
*ネタバレを含む雑談は警告+改行を入れる
*ネタバレを含む作品は名前欄に明記するか前書きで説明する
*エロパロ板へ転載希望あれば投下時に書き添える

98超電黄色ネタ2:2010/09/20(月) 10:33:42
「それは、ホントにごめん。でもほら、やっぱり、いろんな世界にまだお宝が眠ってると思うといても立ってもいられなくて……今回のお宝も素晴らしかったよ……!」
そう言う海東の目は、まるで子供のようにキラキラ輝いてる。
しかし、ジッと見ている夏海の視線にハッとして。
「あ、いや、でも!!一番の宝物は間違いなく夏海だよ?だから、ここに帰ってくるんだし。帰ってきたら一番に夏海の顔が見たいんだ。本当だよ?信じてよ?好きだよ、夏海」
必死に夏海に言い訳する海東。時間警察の牢獄で見せた芝居とは違い、まるで余裕がない。いつものスタイルも口調もすべて崩れ去ってしまっている。これではクールな怪盗も形無しだ。
そんな必死な姿に心揺れてしまう夏海。結局はいつもほだされてしまう。

やはり自分はダメな男を好きになる宿命らしい。

夏海はふぅ……と、ため息をついた。
「それは、別に良いんです。こうなる予感は何となくしてました。でも、私が怒ってるのはそれじゃありません」
そうは言ったが、いつもいつも恋人から放っとかれて全く怒ってないわけではない。少しは、いや、もっと構って欲しいと言う、ごく普通の女性が抱く想いだってちゃんとある。
まあ、一緒の時は凄く優しくしてくれるのだが。

だから、そのことは許しても良いんだけど、これは……

夏海は、無言でレイジから撃たれた方の腕をぎゅっと掴んだ。
「……っ!!」
しかもそこは、偶然にも調度撃たれた場所で。
「〜〜〜っ!!△◎◇※☆〇!!」
急所は外れ命は免れたが、それでも掴まれてはもちろん痛い。相手が夏海だから怒るに怒れず、海東は声にならない悲鳴を上げて踞まった。
「やっぱり!!凄く顔色悪かったから怪我したんだろうなって思ってたんです!!」
見せてください!!と、ジャケットをシャツを無理矢理脱がす夏海。夏海の気迫に負けて、海東は抵抗も出来なかった。
「…………!!」
上半身裸になった大樹の腕と肩にかけて、包帯がグルグルに巻かれていた。しかも、まだ血が滲んでいる。手当はされているが、酷い怪我をしたと言うことは伺える。
それを見て、夏海は息を飲んだ。大樹の前にしゃがみ込む。
「酷い怪我………!大樹さん、どうして隠してたんですか?」
「いや、どうして……って……」
そんなの、心配させたくないからに決まってる。生身の姿の時に、銃で数発撃たれた。なんて、言えるはずがない。
「今更、心配させたくないから……なんて言わないでくださいよ……?今まで、どれだけ怪我の手当してきたと思ってるんですか?」
「うっ………!」
やはり図星だ。
夏海は再び溜息をついた。
「大樹さん、隠してたつもりだったかもしれませんけど、怪我していた所、庇ってましたし、さっきも言いましたけど、顔色も悪かったです」
「……………」
「士くんや、ユウスケには知られたくないかもしれませんけど………隠されるのが一番嫌です」
どうせ、すぐわかっちゃうんですから………と、やや顔を赤くして付け加える夏海。
何故わかるのか……?まあ、あれだ、大人の情……いや、事情があるのだ。
「それに、私、いつも大樹さんの顔見るまで心配してます。帰ってこれなくなったんじゃないか……って。今回だって……」
だから、元気がなかったのだ。
「心配させたくないなら、ずっとここにいてください」
「夏海………」
「なんて、そんなの無理なのもわかってます!ちょっと言ってみただけです!!」
だって、海東の本当の一番のお宝は「自由」なのだから。だから、いつでもふらりと姿を消すし、反対にいつでも夏海に逢いにくる。
歯痒いけど、傍にいるときは、誰よりも深く愛してくれる。それが海東なのだから、もう仕方がない。

あー、もう!!ホントにダメな女です!!私……

「ごめんね……夏海」
「でも!!」
「えっ?」
「これだけは約束してください」
「………?」
「必ず……ここに帰ってきてください。もう、士くんの時のような事は嫌です………」
そうだ。
ずっと士を待っていたのに、再会した時は人が変わってて……
あんな、悲しい思いはもうたくさんだ。
「うん、わかったよ……必ず帰ってくる」
海東は、夏海に優しく口付けて、抱きしめた。
「大樹さん……」
夏海も海東の背中に腕を回す。
……が。

もぞ……

もぞもぞ………

夏海の背中に回した腕が、蠢いてビクンと細い身体が震える。

やん……
なんか……こう……
少し、触り方が…………
厭らしい。

「だ………大樹……さんっ……」
「えっ……?なにかな?」
「なんか………手が………ぁんっ……!」
細いが筋張った男の手は夏海の腰を撫で上げて、そのままインナーの中に……
凄く良いムードだったのに、なんて不埒な手。

99超電黄色ネタ3:2010/09/20(月) 10:37:20
夏海は、海東から身体を離して首を傾げて口を開いた。
「あ……あの……その……大樹さん………?……シたい………の……?」
「うん……久しぶりに夏海を抱きたい……」
ダメかい?と、首を傾げて見つめる海東。
多分、誰にも見せたことがないであろう、子犬のようなこの顔に夏海は滅法弱い。全部許してしまいそうになる。
結局、夏海も末期なのだ。
「でも……怪我が……」
「夏海が僕の上で頑張ってくれたら、全然問題ないよ?」
「……………大樹さんのえっち……」
かぁっと頬を赤くして言うが、嫌だ、とは言わない。夏海だって女だ。海東の怪我がないなら多分そのまま………
もう……と、呆れたように呟いた。
「じゃあ………大樹さんの世界に……連れてってください」
「あぁ」
夏海の言葉に「YES☆」と、ガッツポーズをして、怪我人とは思えないほど元気に立ち上がり、手を翳してオーロラを出現させる。
「さぁ……行こうか。夏海」
「はい……」
海東が差し出した手を取って夏海も立ち上がり、二人でオーロラの向こう側に足を運んだ。

相変わらず何もないあの海東の部屋で、夏海がリードしたのかどうかは二人しか知らない。



※※※※※※※※※※※



今度こそ終わりです。
実はこっちが先に出来上がっていたとか言う謎ww

夏海が海東の上で頑張ったかどうかは皆様のご想像にお任せするw

てか、エロパロなんだからそこをメインで書けよ!!
ですね。
すみません。

100名無しさんが妄想します:2010/09/20(月) 20:53:41
末期なのは筆者(褒め言葉)。

朝ごはんシーン>>92がラブラブすぎてまぶしい。
夏海の味噌汁は美味しいので(出典:てれびくん全員サービスDVD)
今後とも作ってもらうべき

101名無しさんが妄想します:2010/09/20(月) 21:54:59
>>100

お褒めいただき有難うございます。まあ、自覚症状はありますからww

ほう……夏海の味噌汁は美味しいのですね!!
それは是非毎日作ってもらわなければ!!ですね!

102名無しさんが妄想します:2010/09/21(火) 00:40:59
つくづく、海夏スキーなんだなぁ
この二人への熱情が溢れんばかりじゃないか

乙とGJだ
ようやく完結したか、長くかかったな…感慨深いだろう
面白かったぜ
俺は好きだ

103名無しさんが妄想します:2010/09/21(火) 09:40:43
長編の最初のうちは
エロゲーでいう鬼畜凌辱BADルート感覚で読んでたけど、
和解&熱愛ENDになったとはなー。
>>94 >拳でその胸をトンと叩くユウスケ
が映像で見えた。

>>101落ち着けw 自分語りや、もらった感想へのレスは
ウザくなりがちだから控えめに、な!

104名無しさんが妄想します:2010/09/21(火) 19:09:25
海夏長編完結乙!&GJ!
いやー、長かったけど面白かった
士夏もいいが海夏も好きになったよ
GJでした!

105名無しさんが妄想します:2010/09/22(水) 23:50:53
海夏長編乙でした〜!
最初の方の海東は切なかったね
思わず中の人のブログを見に行ってしまった
ハッピーエンドでよかった!
GJです!



さて、さくっと、照井×亜樹子 SS投下させてください

舞台はフィリップ帰還後しばらくしてから。
いろいろ矛盾点があったらご勘弁

照井さん変身後が絡んできます
甘さ控えめ、なのに長め


苦手な方は、スルーもしくはNGでよろしくお願いいたします
タイトルは《以心変身》

106照亜樹 《以心変身》:2010/09/22(水) 23:55:02
「!」
照井が亜樹子の胸から唇を離して顔をあげると、亜樹子ははっとしたように口許に手を遣った。
「今…なにを…」
亜樹子の視線は照井を通り越して、この、彼の部屋の天井に固定されている。
今、亜樹子が発した名前によって、照井がこの半年ほど感じていた違和感の正体が解りそうだった。
「ち、ちがうの、竜くん!あの、あのね、聞いて!」
照井は亜樹子から身体を離すと、ベッドから足を下ろして腰掛けた。
「…ちょっと待ってくれ」
非常に混乱していた。



亜樹子とそういう関係になったのは、フィリップが消えてしばらくしてからだ。
照井は前と同じように、しばしば探偵事務所に顔を出すようにしていた。
左はなんとかして仕事をこなし、空元気にふるまっていたが、なにかと一人になりたがった。
亜樹子は左のために、安くてもよいからと、多くの仕事を探してきた。
犬猫探しはもちろん、ともすると便利屋がするような、引っ越し後の粗大ごみの片付けなど、身体を動かすものばかりを。
「翔太郎くんもさ、動いてれば、いろんなこと考えないで済むと思うんだ。疲れれば、夜だって早く眠れるだろうしね」
亜樹子はそんな仕事を一緒にしながら、左と以前のように馬鹿を言い合ってはいたが、その時間は圧倒的に少なくなっていた。
逆に照井との時間が増え、二人で過ごす時間が当たり前になり、やがては触れ合うのが当たり前になっていった。

107照亜樹 《以心変身》:2010/09/22(水) 23:57:39
風都にはまだドーパントがいた。
照井が現場に駆け付けるとき、大抵はジョーカーが先に来ていた。
既にメモリブレイクしている場合もあれば、照井の変身が必要な場合もあった。
戦いが終わり、変身解除する。
その瞬間の亜樹子の様子がどうもおかしいと気づいたのが、最初だった。
「どうした、所長」
「え!いや、いやいやなんでもない」
「泣いているのか?」
「ううん、違うよ!」
「目が充血している」
「んんっ?そう?そんなことないよ!そうかな?いや、そんなことないよ!」

時折、物思いに耽る亜樹子もいた。
初めは、激しい戦いに巻き込まれたことや、フィリップがいなくなったことなどにショックを受けているのかとも思った。
しかし、フィリップが戻ってからも度々、いや、却ってそんな時間が増えたようだった。

最近は、キスや行為の間も、目を閉じていることが多い。
照井はなんの疑問もなく、そんな彼女を抱いていたが、それも、先程の出来事から簡単に類推できる意味があったのだ。

以前、コーヒーを飲みながら、聞いたことがある。
「君は左のことが好きなのか」
亜樹子は特に慌てるでもなく、こう答えた。
「うーん、好きか嫌いかと言ったらスキ。でも、翔太郎くんは、家族なんだよ。それにさ。」
ちょっと微笑んで、続けた。
「なーんか、照れ臭くって。今さらね」
その気持ちは、とても不安定だ。
コーヒーから立ち上る湯気のように、いつその姿を変えてもおかしくない。
それでもいいと、照井は思っていた。
亜樹子が望むなら、そばにいよう。
亜樹子が求めた時に、手を伸ばせば届くところに、亜樹子を守れる距離にいる、それだけでいい。
そう思っていた。
……しかし、まさかこんな意外な伏兵が潜んでいたとは……
照井は顔を手で覆ったまま、「アクセルとは…どういうことだ説明してくれ、所長」

108照亜樹 《以心変身》:2010/09/23(木) 00:03:09
アクセル、それが亜樹子が呼んだ名前だった。
ああ、やっちゃった!油断した…
照井は背中を向けているが、亜樹子は慌てて、枕を抱えて正座した。
「は、ははいッ!実は…アクセルを…思い浮かべて…いました…」

最初にときめいたのは、アクセルに抱きしめられた時だ。
亜樹子は以前、オールドドーパントに襲われたことがある。
その攻撃に耐えられる照井は、アクセルの姿で亜樹子を守った。
「あの事件が終わって一息ついたらね、ああ、アクセル素敵だったなぁって…」
ひんやりした硬い腕。
表情のないはずの顔から読み取れる感情。
好みの低い声は照井のものだが。
「でも、あれから、いろいろあったじゃない、ひどいことがいろいろ…フィリップくんもいなくなって…」
亜樹子の声が曇る。
「それどころじゃなくなって…。」
照井の背中に残る火傷の跡を見つめながら、亜樹子は一生懸命に看護した日々を思いかえした。
「みんなで竜くんの全快祝いをした日、覚えてるよね?」
初めて身体を重ねた夜。
幸せで、泣いてばかりいた。
「あのあとから、竜くんがアクセルにならなきゃいけないのが、すごくイヤになったの。またひどい怪我をしたらどうしよう、死んじゃいそうで怖くて。だから、」
亜樹子は息を吸って
「変身に立ち会うたび、あたし、命が縮まる思いがしてた」
こんなこと竜くんには言えない。風都のために戦っているのに。
「変身解除すると、いつも、ああ無事に終わった、ってほっとして泣けちゃって」
いつか、照井に指摘されたことがあった。
「それがね、フィリップくんが帰ってからかな、変身解除を見るとドキドキするようになってね…」
――アクセルが歩いて来る。
フワッと装甲がひび割れ、微かな風を起こしながらはらはらと破片が散る中に照井の姿が現れる…
それはスーツ姿の男の人がネクタイを外す仕草にも似ているようで――
「それからね、夢にアクセルが出てきたの」
アクセルは荒々しかった。
声は照井だが、まるで別人だった。
亜樹子をベッドに放り投げ、剥ぎ取るように衣服を脱がし、亜樹子の意向などお構い無しに、どこをどうされたかよくわからないのだが何度もイッてしまって…
いつの間にか、照井が振りかえって横目で見ていた。
「…顔が赤い」
「ととととにかく!そういうことなの。アクセルは竜くんで、竜くんはアクセルだけど、やっぱダメだよね。最中に他のこと考えてるなんていやだよね。神聖な仮面ライダーで妄想はよくないしね。もう大丈夫、目が覚めたから。」
照井はふぅとため息をついてまた背中を向けてしまった。
「ごめんね、そんな気分じゃなくなっちゃったね、コーヒー入れるわ」
亜樹子は照井のTシャツを羽織ると、キッチンへ向かった。
ティファールに水をセットしてスイッチを入れていると、照井が着替える気配がした。
ああ、やっぱり今日はおあずけだ。仕方ない。
でも、アクセルに惚れるというのは、浮気になるのかな?中身は竜くんなんだけど。
ポンッと、お湯が沸いた音がした。
きっと、アクセルそのものではなくて、アクセルになった竜くんが、強くて、せつなげで、激しくて、グッと来るんだ。
竜くんのエッチはいつもトロトロのふわふわで、眠さと紙一重の春風に吹かれているように優しいけど、たぶんあたし、嵐のようにめちゃくちゃな竜くんも求めている。
…でも、言えないよ、そんなコト…
「竜くん、コーヒー入った…あれれ」
カチッ《アクセル!》
いつものレザーを着た照井が立っている。
「折角だが、冷めてしまうな…そのコーヒーは…」
ドライバーを取り出した。

109照亜樹 《以心変身》:2010/09/23(木) 00:08:37
「変………身ッ!」ブオンブオン
アクセルが現れる。
「えええ!?」
アクセルは、あわあわしている亜樹子を壁に押しやると、両手を頭の上にまとめて押さえた。
エンジンブレードが、Tシャツの裾から侵入してくる。
ひやりとした感覚に、亜樹子は息をつめた。
「や…ちょっと…待って」
声がかすれた。
アクセルの右手はブレードをサッと翻し、シャツを切り裂きながら上ってきた。
「ちょっ、Tシャツもったいな…」
「余計なことを考えるんじゃない」
刃先が顎に触れそうになって、亜樹子は顔をあげた。
「…覚えておけ、」
アクセルのマスクが目の前に迫っていた。
「お前を悦ばせるためなら、俺はなんだってする」
プチッと音がして、胸がはだけた感覚があった。
「俺は、お前に追いかけられていたはずだが」
アクセルは右手でエンジンブレードを構え直した。
「今では俺がお前を追っている」
亜樹子はアクセルのマスクを覗いたが、照井が怒っているのかどうかはわからなかった。
ガシャガシャン《エンジン!》《エレクトリック!》
瞬間、乳首にビリッと電流が走った。
「んあッ!痛ッ!」
甘い刺激を伴った痛み。
「…痛いだけか?」
今度は長く、刺激される。
「ん!ぁあ、あ…あんッ、や、や、いいっ」
痛みは先程より少なくて、赤く固くなった部分は刺激を受けて敏感さが増す。
「…いい?なにが」
「ゃ、ん、いいっ、気持ちいっ、ふぁあん」
亜樹子は抑えきれない声を漏らしながら、ともすると閉じたがるまぶたをあげると、アクセルがそこにいる。
目を閉じていれば声は照井だが、いつもの照井とは違う。
いつもは、愛してる、かわいい、好きだ、きれいだ、とくすぐったくなるような言葉しか言わないのに。

エンジンブレードが乳首に向けられているのが見える。
微弱な電流に混じって、時折バチッと音がするほどの刺激が与えられる。
腕は拘束され、身体を被うものは切り裂かれたTシャツだけ。
「ごめん…なさい、竜くん、もぅ、やめて」
亜樹子は、敢えて照井の名前を強調した。
アクセルはブレードを下げた。
「…壊してやる、さっきまでのお前を」

110照亜樹 《以心変身》:2010/09/23(木) 00:13:21
手首の拘束が解かれて、アクセルの冷たい左手が、立ったままの亜樹子の脚の間に分け入って来る。
「ぁ、」
ごつごつした指が強引にこじ開け、茂みに到達する。
「…鼓動が早いな」
「わかるの…?」
「アクセルは聴覚が鋭い。嗅覚も」
そう言っていきなり、指をずぶっと亜樹子の中に沈めると
「や、んはっ、ぅ」
耳元で、
「…濡れている匂いがしていた」
ざらついた太い指は、ゆっくりと出し入れされる度に粘液がからまって、ちょうどよく亜樹子の中を刺激した。
「あ、んはッ、ん、んあ」
指は亜樹子の腹の方へ折り曲げられ、小刻みに震えた。
「ぁぁああぅ、いい、いや、や、アンッ、いい、気持ちいい」
「言ってみろ、どこが」
「んッ、やだ、はッ、はずかしいよっ」
指は激しく中を掻き回し、亜樹子の耳にも、ぐちょっ、くちゅっ、と水音が響いてくる。
「…どこが?」
さらに烈しくなる。
膝がガクガクして立っていられない。
「ちょっ、や、ゃん、××××いい!ぁあぅあああん、もぅダメ、いく、いっちゃう!!」
耳元で囁かれる。
「…いってしまえ」
アクセルの熱い指が突き抜けて、身体の隅々にゆきわたるのを感じたまま、真っ白になった。

身体がふわりと持ち上げられる感覚で、意識が引き戻される。
立ったままのアクセルの腰の辺りに跨がされる。
「えっ?ちょっ、なに」
さっき濡れそぼった辺りに、なにかがあたっている。
それがドライバーだと気づいたときには、既に始まっていた。
アクセルの右手がドライバーを捻る。
ブオンブオンという音と共に、アイドリングのバイブレーションが亜樹子の花芯を捉える。
「ぁ、あ、あ、や、やん、ぃや、ダメっ!あんッ!」「…だめなのか?やめるか?」
「や、ぃや、や…め、なぃ、で、もっと…」
「自分で動くんだ、感じるところに」
亜樹子は少し腰を突き出すようにずらして、かすかに揺らした。
「んんンッ、あぅ、あ、あ…いくぅ…ッ…」
のけ反る身体をアクセルの左手が支える。
右手は、亜樹子に合わせるように緩急をつけてドライバーを捻っている。
「…どうする?お前ので、べとべとだ」
溢れる愛液はアクセルの脚を伝い、あるいは床にぽたぽたと落ち、
「い…じわ…るぅ…、あん、も、だめ、んぅ」
頬を上気させ、口許はだらしなく、視線の定まらない顔をあげて、アクセルの顔を見た。
竜くん…見てる?…あたし…やらしい…
「アンッ、また、いきそう、ぁああああいくぅッ…」
アクセルは亜樹子が尽きるのを待たず、そのままベッドに下ろした。
ヒュウンと音がして、照井の姿が現れた。
「…すまん、限界だ」
照井は亜樹子に倒れ込むようにして、顔を近づけた。
貪るようなキス。
衣服を脱ぎ捨てるのももどかしく、唇を重ねる。
お互いを探す舌が唇を飛び出して絡み合うと、皮膚がぴりぴりと反応する。
遠距離恋愛でやっと会えた恋人のように、そのやわらかい体温と、絡み付く舌と、汗ばんだ肌を感じる。
照井はやっと唇を解放して
「…キスが、したかった」
声がかすれる。
「あたしも…ちゃんと顔を見せて?」

111照亜樹 《以心変身》:2010/09/23(木) 00:21:39
亜樹子は、照井の顔にかかった髪を掻き分けた。
大きな瞳を潤ませて、困った少年のような顔をしていた。
両手で頬を包み、顔を近づけて唇を舐める。
照井は亜樹子に応えながら汗ばんだ身体を抱き寄せ、転がった。
「ごめんね。あたし、してほしいこと、ちゃんと言えてなかった、今まで。」
照井は亜樹子を見つめた。
「…何もかもを言う必要はない。でも俺は、もっと君のことを理解したい」
「竜くん…」
亜樹子は恥ずかしそうに笑って、照井の胸におでこをつけた。
「じゃあ…言うね、あたし、上に乗ってみたい!」
言うが早いか、照井に跨がった。
「!!!」
「どうしたらいいの?」
「…もう少し後ろに…」
「こう?…あ…ンッ…あ…入っちゃった」
「…動いてごらん」
照井が亜樹子の腰に手を添えて導く。
亜樹子の髪が胸の膨らみを隠すように揺れている。
少し開いた唇からは吐息が漏れ、丸い瞳は挑発するように濡れて、照井をみている。
「…綺麗だ」
亜樹子は頬を赤くして微笑む。
「竜くん、いつもそればっかり」
柔らかで、温かで、強くて、まっすぐで、敵わない。
「…愛してる」
亜樹子の瞳から雫がこぼれる。
「いつも、そればっかり…ん、ぅ、あ、あ、」
達しようとする動きに照井も合わせる。
「愛してる」
「竜くん…一緒に…来て…」
差し出された掌に、自分の掌を重ねて照井は思う。

所長、君は、俺が死ぬのが怖いと言った
まだ君には言っていない
あの初めての夜から、変身の度に、君を想っていることを
変身の掛け声をかけるたびに、君の白い肌を思い出す
絶対に生きて帰って、君とキスをするんだ
微笑みあうんだ
絡み合って眠るんだ
だから、俺は、死なない

言わなければならない
言っておかなければならない
毎日でも
呆れられても
「愛してる」と
明日死んでしまっても
君を愛していたことだけ遺るように



二人は果てた後、繋がったまま眠り込んでしまっている。
そのうち明日がやってくる。
それは、また少しだけ近づいた二人が迎える朝になる。




おわり

112照亜樹 《以心変身》:2010/09/23(木) 00:26:38
以上です。

変身解除ってなんだかエロス。
ってところから始まって

Wにやらせようとしたけど、初エロの自分には、あのメンツで3Pはムリだった
アクセルはなかなかいいツールをお持ちだったので、ご登場願った

亜樹ちゃんはアクセルに向かっても「竜くん」呼びなんだよね。
だからこの設定は無理があったかな


お目汚し失礼しました…

113名無しさんが妄想します:2010/09/23(木) 01:22:44
>>112 GJ!
こういうパターン(変身後での行為)は自分は初めて読んだので
非常に新鮮で良かった
変身解除にエロスかぁ……いろいろだなぁ 視点が違うんだなぁ

互いに積極的な二人が微笑まエロくて良かった

114名無しさんが妄想します:2010/09/23(木) 04:05:32
>>112
GJGJGJありがとう最高だ!!
良かった そして最後は泣けた!
おまけに3P想像してワラタ

115名無しさんが妄想します:2010/09/23(木) 20:53:20
>>112
GJGJGJ!
これで初エロとかすごい。
一気に読んで、3Pの下りで噴いたwww

次回作も正座して待ってる

116名無しさんが妄想します:2010/09/23(木) 22:27:59
>>112
本スレもうすぐ埋まりそうだから次スレに転載する?

117112:2010/09/23(木) 23:19:29
GJ有難うございます
うれしい
精進しまつ


転載、お願いしちゃおうかな。
まだ、他の方の未転載のもあるんだよね。
それが終わって、かつ、お手すきのときに、よろしくお願いします。

118名無しさんが妄想します:2010/09/24(金) 00:38:33
>>112
照亜樹GJでした!
まだまだ熱いなW。

新スレが立ったので翔レイの代理投下挑戦してきますー。

119118:2010/09/24(金) 00:56:36
翔レイの代理投下終わりました。

…すみません職人さん、今さらなんですが。
>>36の最初の一文字がないみたいですが、これって
「あの男が〜」で大丈夫でしたか?

120名無しさんが妄想します:2010/09/24(金) 01:02:36
>あのメンツで3P

\サイクロン!/\ジョーカー!/
  「「変身!」」
キーカー『エクストリーム!』

「亜樹ちゃんの全てを閲覧したよ、翔太郎」
「ようしフィリップ、どうやって責めるか」
「『大人のおもちゃ』だよ、君は知っているかい?国道沿いにあるオンボロ小屋が夜になると明るくなるのさ」
「夜まで裸だなんて私聞いてない!」
「左、所長の方を借りていくぞ」
「待てよ照井!!」


…なわけだなw

121名無しさんが妄想します:2010/09/24(金) 16:16:23
照亜樹GJ!
エロくて甘くて切ないなんて良い作品をありがとう

しかしアクセルさんエロ装備満載だな
開発段階で自分を慰めつつ出力確認してるシュラウドさんが頭から離れんw

12230 ◆Z2ooh/uJqs:2010/09/25(土) 04:32:59
>>119さん 翔レイカの本スレ転載ありがとうございました
>>36の「あ」抜け)修正もありがとうございました。お恥ずかしい。。。

それから自分、ようやくPC規制が明けました!いやはや今回は長かった
他の方の転載協力いたします
とりあえず順番的には海夏からですが、作者の人(>71さん)、転載は
どうしますか

12371:2010/09/25(土) 09:59:42
>>122
転載の件ですが、結構前に止まっちゃったし、知らない人がみたらいきなり途中から始まって「???」だろうから遠慮しておきます。
まぁ、一人でも見てくれる人が居たらいいなぁ……と、思って落としたので。
そんな訳で、最後の超電黄色のエピソードまでまるっとスルーでお願いします。


そして、GJくれた人達ありがとう!!

124名無しさんが妄想します:2010/09/25(土) 23:34:30
>>123 了解〜。楽しみにしてるので新作できたらまたお願いします。

では>105-112さんの照亜樹、代理投下いってきます

125名無しさんが妄想します:2010/09/25(土) 23:53:16
代理投下(>124)終了しました


では腕だけアンクが比奈をいじくりまわす話を書く作業に戻ります

126名無しさんが妄想します:2010/09/26(日) 00:33:34
>>119です。

>>30=>>122様、規制解除おめでとうございます。
残っていた翔亜樹も代理投下を、と思っておりましたがそちらはもう
大丈夫ですね。

>>36の投下途中で気づいて「あ」を足させてもらったものの、確認の前に
勝手にやってしまったので気になっていました。よかったです。

127112:2010/09/26(日) 00:50:02
>>125さん
本スレ投下、ありがとうございました
お手間とらせました

楽しみに待ってます!>腕だけアンク

128122,125:2010/09/27(月) 23:57:05
>126 翔亜樹の方はエロ無しだし多分にチラシの裏な内容ですから
    本スレ転載はやめておきます
    ここを覗いてくれてる方々が読んでくれたから充分ですわ

>127 転載ミスが無かったようで安心しました
    腕だけアンクの話はまだアンクと比奈の口調とか会話のノリとかが
    判んないまま勢いと妄想で書いたテキトーな話です
    これもチラシの裏だなぁ

129名無しさんが妄想します:2010/09/29(水) 21:17:55
なるほど…>腕だけアンク

自分は妄想力に乏しいので、今の時点でアイディアが出てくる職人さんをほんとに尊敬する!
後になって、「最初の頃いろんな妄想があって面白かったよね」みたいな回想もできるから、チラシだなどとおっしゃらず、本スレ投下もアリなのではないかと
個人的には思います。

もちろん、ご本人のお気持ちが一番ではありますが


そんな自分は、いまだにWで萌え(エロ薄)を煮込みつつ、あのオーズな流れでは、やっぱ投げるとしたら避難所で転不要だよな、などと考えるのです
が、それもまた楽しかったりする。

130名無しさんが妄想します:2010/09/30(木) 01:06:12
何だかんだ言いつつ、腕だけアンクと比奈の話は本スレに投下しちゃいましたが

あの話はまだ、特に比奈のキャラがよく判んないから比奈そのものではなく
比奈を「女の子」の代名詞に使って、男視点で見た女の子のかわいらしさ、
触った時のやわらかさ、不思議さセクシーさとかの魅力をアンクに延々と
語らせるという形を取った、言わば苦肉の策でした

自分は>50で書いた翔亜樹的フィリップ以降、Wネタはもう思い浮かびません
なので>129さんの煮込み完了を心待ちにいたします

131名無しさんが妄想します:2010/09/30(木) 17:41:51
創作系スレではSSこそ正義ではないかな?
空気読むのは大事だけど、Wのエロ薄でも前書き付けて本スレでいいと思う。


ここは規制時の投下先だろ?

132名無しさんが妄想します:2010/09/30(木) 19:55:20
本スレがオーズに染まりそうな中、今だにDCDの作品を投下します。
士夏が多い中、海夏です。
タイトルは思い付かなかったので「海夏」で。

海夏無理な方はスルーしてください。

では、次からです。

133海夏1:2010/09/30(木) 19:59:40
あの人の事が気になりだしたのは、士くんが大ショッカーの大首領だとわかった時に、襲い掛かる怪人達から私を守ってくれた時から。
でも、あの人はきっと私の事なんか気にもとめていないはず。

だって、彼は……


「ん……美味しい……」
ある、のどかな昼下がり。
いつも賑やかな家の中だけど、今日は珍しく私一人。ユウスケも士くんも、それにおじいちゃんも出掛けてて、私はお留守番。
自分で煎れたコーヒーなんか飲んで、久しぶりにのんびりしてます。
「そう言えば、こんなにゆっくりしたのは久しぶりかも……」
思わず独り言。
それにしても。
あぁ、なんだかすごくいい天気。
こんなに天気がいいと私もどこかに行きたいなぁ……なんて。
でも、家に居たいんですよね。
多分、今日も来ると思うから。彼が。



私が待っているのは、いつもふらりと現れて色々掻き回してしまう彼、海東大樹。
私達の旅の邪魔をするかと思えば、遠回しだけど助けたりして、本当に何を考えているかわからない人。まさに、神出鬼没でミステリアス。
迷惑ばかりかけられているのに、気になって仕方がないんです。
大樹さんが守ってくれたあの時から。
士くんからも、ユウスケからも、守られることなんて、今までも何度もあったのに。
何故か、大樹さんにはドキドキしてしまって……
一度、ユウスケにそれとなく相談してみたら、「それって……海東の事が好きってことだよね?俺は、夏海ちゃんは士が好きかと思ってた」と、意外な顔をされてしまいました。
確かに、士くんは大事な人です。同じ世界を巡る旅を続けた仲間ですし。
単純に、士くんが好きか嫌いかで言うなら「好き」です。でも、士くんに対するそれは、恋人のような愛じゃなくて。どちらかと言うと、家族に対する愛のような感じ。
だって、士くんと恋人みたいにデートしたりとか、キスしたりとか、それ以上……
と……とにかく!そんな事、一度も思ったことありませんし。
でも、なんか、士くんて、放っておけないというか……
ユウスケにも言われたことありますけど、なんだか、目を離せない兄弟というか……お母さんみたいな感じになるんですよね。
なんて……母親になったことありませんけど。

でも、大樹さんに対する気持ちはまたそういう感じじゃなくて。
大樹さんの声を聞いたり、その姿を見るだけで、ドキドキしたり。彼がいるだけで嬉しくなってしまう。
やっぱり………これって、好き……って、事……ですよね……
でも、大樹さんはいつもいつも士くんの事ばかり。
いつでもどこでも、士。士。士。つかさ。つかさ。
あんまり考えたくないけど、大樹さんはきっと……
やだやだやだやだ、本気で考えたくない。
でも、そうとしか思えない。
恋のライバルが男の人だなんて……有り得ません!
「はぁ…………」
でも、それでも、大樹さんを待ってる私は間違いなく馬鹿ですね。思わず、大きな溜息が出ちゃいます。
「やあ、こんにちは」
そんなことを考えていた傍から大樹さんが現れた。
「あ、大樹さん。いらっしゃい」
「士は、いる?」
…………やっぱり。
大樹さんってきっと、士くんしか見えてないんでしょうね。他はどうでもいいって感じですから。
私なんか、一度大樹さんのせいで死にかけましたし。
それでも好きだなんて、自分でもおかしいって思います。
「士くんなら、ユウスケと出掛けましたよ?」
「ふーん、そっかぁ」
少しつまらなそうに言って、私が座ってるテーブルに近づく大樹さん。
「まぁ、いいや。夏メロン、僕にもコーヒーくれる?」
了承も受けずに私の向かいにの椅子に座り、笑顔を見せてくる。

どきんっ……

そんな、笑顔にドキドキしてしまう。
「私は夏みか……夏海です!」
ドキドキ、ドキドキ。
ああ、もう、煩い!私の心臓!!
内心はかなり焦りながら、カップにコーヒーを注ぐ。
私が煎れたコーヒー。大樹さん、美味しいって言ってくれるかな……?
「どうぞ」
「ありがと、夏メロン」
「夏海、です」
名前の訂正をしながら椅子に座る。ちゃんと名前、呼んでほしいな……
あの時、助けてくれた時みたいに「夏海」って。
そんな事を考えていたら、大樹さんはカップを手にして口に運ぶ。
あ……大樹さんって、指、細くて綺麗。
男の人なのに、睫毛も長いんだ……?
ぽぉっと見とれていたら、カチン……と、カップを置く音でハッとした。
あ、やだ、恥ずかしい。
でも、気付かれてはないみたい。
「うん、美味しい」
凄い笑顔。
う……どうしましょう………
嬉しい。
たかがそんな事で喜んでるとか、本当に私、馬鹿みたいです。
「あ……ありがとうございます」
思わず声が上擦ってしまった。

134海夏2:2010/09/30(木) 20:00:56
落ち着け、落ち着け。私!!
そんな私の内情なんか、知りもしない大樹さんはまた笑顔。
そして、沈黙。

……少し、気まずいです。

でも、大樹さんはあまり気にしてないみたい。


それにしても、大樹さんって……
無駄なお肉付いてなさそうで、スタイルいいし足も長い。顔だって、端整。
絶対、女の人が放っておかないタイプって気がします。
……多少……ううん、多々性格に難ありですけど!
そう言えば、似たような人をもう一人知ってます。
まあ……それは良いとして。
大樹さんって、今まで誰かと付き合ったこと……あるんでしょうか?(今は好きなのは士くんかもしれませんけど!!取り合えず、女の人設定で考えます!!)
こんな風に一緒に過ごしたり、たまにデートしたり。
それに、抱きしめたり……あとは、キス……とか……え……えっち……したりしたこと……あるのかな……?

あ……!なんだか、考えただけでイライラしてきました。

やだ……!すごくやだ!!

「あ、そうだ。夏メロン」
「えっ……あっ……は……いや、夏海です」
そんなことを考えていたら、いきなり声をかけられてすごく驚いてしまった。あぁ……もぅ、何度も恥ずかしい思いしたくないのに。でも、やっぱり大樹さんは私の事なんか気にもとめないみたいです。
「そう言えば、あの時のお宝。まだ貰ってないよ」
「えっ……?」
「世界を救う代わりにお宝。頂戴って言っただろ?」
……そうでした。
その後、問答無用で笑いのツボ押したんですよね、私……
「もしかして、あの笑いのツボ?だっけ?あれがお宝な訳無いよね?」
「でも、私……お宝なんて……持ってません」
困りました、どうしましょう。私、本当に宝物なんて持ってません。
それは、大事にしているものはありますけど、それを大樹さんが欲しがるとは思えません。
「じゃあ、さ……」
どうしましょう……
どうしましょう……
そう、考えていたら、いつの間にか大樹さんは私の隣に来て。
「君、が欲しいな」
って……

どきんっ!!

今までに無いくらい跳ね上がった私の心臓。
「ど……う……して……?」
ドキドキドキドキドキドキド……
ああぁぁあ……!!本当に煩い!!私の心臓!!
まるで、壊れたのかってくらいドキドキしてる。
これって……大樹さんも私を……?
「士が一番大切にしてるお宝が君だから。あいつから君を奪った時の顔を見てみたい」

やっぱり……

結局は士くん……なんだ。
大樹さんにとって、お宝以外のすべてが士くんの気を引くためのただの道具で。
私なんか、どうでもいいんだ……
考えてみたら、そう、ですよね……
そうじゃないなら、私、死にかけたりしてないはずですし……
あ、もう……泣きそう。

でも、それでもいい。

「わかりました」
「えっ……?」
「大樹さんの……モノになります」
だったらもう、一度だけでもいい。大樹さんのモノになりたい。
私は、戸惑いを浮かべてる大樹さんの首に腕を回し引き寄せて、唇を重ねた。
これが、私のファーストキス。





「ん……ぁ……ふぁ……」
「感じ易いね、君は……キス、気持ちいい?」
長くて深いキスの後、大樹さんは嬉しそうに微笑んで、また口付けてくる。
「んっ……」
私の唇を吸うようにしたあと、舌を入れてくる大樹さん。次第にちゅ……ちゅって、凄くいやらしい音が聞こえる。

恋人同士って、こんなキスするんだ……

キスの途中、大樹さんの舌が入ってきて、初めはなんだか気持ち悪いって思いました。だけど、舌を絡ませられて口の中を探るように動かれるうちに、ワフワするような、変な気分になってきた。
もっと……
もっとシてほしい。
いつの間にか、自分からも舌を絡めていた。
「はぁっ……」
しばらくしてからちゅっ……と、音を立てて大樹さんの唇が離れる。
やだ、もっとキスして欲しい。
でも、大樹さんは私の腰に触れてそのまま撫で上げてくる。そして……その……私の…………胸……を……
「きゃっ……」
「結構、大きいね」
大樹さんの大きな手で触れられて、今まで感じたことのない感覚が駆け巡った。
「だ……いきさぁん……」
自分でもびっくりするほど、甘ったるい声を出してしまった。
やだ……こんな声、恥ずかしい……
「可愛いね……士にもそんな声、聞かせてるのかい……?」
「……えっ……?」
大樹さん、もしかして、私と士くんがこういう関係だって思ってるんですか……?
あまりにも驚いて、何も言えなかったのを大樹さんは勘違いしたみたいで、楽しげにクスッと笑った。

135海夏3:2010/09/30(木) 20:04:54
「言えないんだ……?恥ずかしい?それにしても、律儀だね。断られると思ったのに……士にバレたら怒られるんじゃない……?」
「いいから……早く……してください」
どうして大樹さんがそう言うふうに思うのかわからなかったけど、自分から催促してしまった。
はしたないって思われたかも……
「じゃあ、君の部屋に行こうか?」
「えっ……?」
「冷たい床の上で抱かれるのがお好みなら、そうするけど?」
私、今から大樹さんから抱かれるんだ……
改めてそう思いながら、コクンと頷いた。


「あ……あのっ……わたしっ……自分で脱ぎますっ……」
「ダーメ。僕のお宝をどうしようと僕の勝手だろ?」
私の部屋のベッドの上。
大樹さんは私のブラウスのボタンを外していく。あまりに恥ずかしくてそう言ったら、きっぱりと拒否されてしまいました。
「お宝の中身もちゃんと確認したいしね」
そう言って、大樹さんはブラウスのボタンを外し、ブラウスとキャミを脱がせ、ブラのホックを外して………
あっと言う間に上半身裸にされてしまった。
「うん……やっぱり思った通り……綺麗な身体だ」
じっくりと見つめて満足げに言う大樹さん。初めて男の人に裸を見られて、凄く恥ずかしい。けど、褒められたから嬉しい。
でも、大樹さん。やっぱり……って言うか……
なんか、凄く慣れてるって感じがします。

大樹さん、初めてじゃないんですね……
以前、こうやって誰かを抱いたこと……

そんな事を考えている間に、大樹さんは私をベッドに横たわらせる。そして、キスをしてから唇を徐々に肌に落としていく。
髪を撫でる指が、肌に触れる唇が、凄く優しいけどそれと同じくらい熱くて、触れるたびにビクンと身体が揺れた。
「ぁっ……あん………やぁ……ん……」
「可愛い声だ……」
感じるところを、触れられ、揉まれて、舐め上げられて、凄く恥ずかしい。それなのに甘えた声が上がる。

だって、気持ちイイの……
もっと、シて欲しいの。大樹さん。

大樹さんの愛撫に翻弄されてるうちに、いつの間にかショートパンツも下着も脱がされて、本当に裸になってしまった。
「綺麗だよ」
大樹さんは、私の足の間に身体を割り入れて、一番恥ずかしいところに触れようとする。反射的に逃げようとしてしまう私。
「やっ……大樹さんっ……!」
「駄目だよ。今、君は僕のモノなんだから、反抗は許さないよ」
「…………」
そう言われるてしまうと、逃げられなくなってしまう。私はコクンと頷いた。
「いい子だね」
大樹さんは微笑んで、私の足を開かせる。私自身、何度かしか触れたことのないそこを指で開かれて、まじまじと近くで見られた。
………凄く、恥ずかしいです……
「うん……ここも……凄く綺麗だ」
と、つーっとなぞるように触れてくる。
「きゃっ!」
「凄いね……ほら、いっぱい蜜が溢れてたよ」
大樹さんの指が、入口で淫らに泳ぐ。まるで、どこをどう触れば私が気持ち良くなるのかわかるかのように。そんな、細くて綺麗な指に反応して、そこが熱く濡れてるのが自分でもわかった。
「あんっ!!あっ……!やぁん!!」
誰にも触られた事のないとこに触れられて、こんな声まであげて。
やだぁ……恥ずかしいです……
でも、それより気持ち良いのが強くて。もっと感じたくて自然に腰が揺れてしまう。いやらしいってわかっていたけど、もう止められない!!
「凄い……いやらしいね……可愛いよ、夏海」
夏海。
夏海って呼んでくれた……!!
嬉しい!!
「だいき……さぁん……もっと……」
もっと名前、呼んでください。可愛いって、好きだって、嘘でも良いから言って……?
私の言葉を聞いた大樹さんは、きっと勘違いしてる。「あぁ……」と、嬉しげに微笑んで、私の一番敏感な部分を集中的に攻めはじめた。
「きゃぁんっ!!」
ビクン……!!
身体が大きく跳ね上がり、今までよりもっと強い快感が、電流のように体中を駆け巡る。

やだぁ……凄く気持ちイイ!!
イイっ……!!イイのっ……大樹さんっ!!

「ぁっ……はぁっ……んっ……だいき………さん………」
「一回、イこうか……夏海」
そう言って、大樹さんが指の動きを早くする。濡れた、いやらしい音に合わせる様に、感覚が高まってきた。

もう少し……もう少しなの……大樹さんっ!!
もう少しで、わたしっ……!!

「だいきさ……だいきっ……わたっ……わた……しっ………ひぁん!!らめっ……らめぇっ!!あっ、あっ、やぁ……ふぁ……あっ……あああーーっ!!!!」
快感だけを追い掛けていたら、強い快楽が私を襲い、悲鳴じみた声を上げて頭が真っ白になった。

136海夏4:2010/09/30(木) 20:07:19
「イったね……可愛かったよ、夏海」
「……ぁんっ………」
耳元で囁かれて、それだけで感じてしまう。
私……大樹さんの指でイっちゃったんだ……
こんなこと、恥ずかしいけど……自分でするのとは……全然……違ってて……
その……凄く……気持ち良かった……
「今度は……僕の番だよ?夏海」
まだ、ぽぉっとしてる私にそう言って、全部服を脱ぐ大樹さん。凄く細いのに、ちゃんと筋肉質。思わず見とれてしまう。
「僕も……もう、こんなだよ……」
少し、余裕がない声で、大樹さん自身を私に見せてくる。興奮で膨張したそれは、赤黒くて少しグロテスク。初めて見る男の人のそれに、息を飲んでしまった。

そんなのが、私の中に本当に挿るの………?

ハジメテは凄く痛いって言うし……
やだ……どうしよう……少し、怖い。
でも、今更止めたいなんて言えない。
考えてる間に大樹さんは、もう一回私の足の間に来て、私のそこに大樹さん自身を添えた。
「挿れるよ……?」
怖かったけど頷くと、ゆっくりと大樹さんが入ってきた。
「やっ…!!いたぁ…い…!!」
まるで中を裂かれるような、鋭い痛みが走る。

やっ!!やだ!!
痛い痛い痛い痛い!!
こんなの無理!!

想像以上に痛くて、思わず涙が出てきた。
「や……だぁ……痛い……だいきさんっ!」
「痛いって、そんな。まるで初めて……えっ……?」
泣いて言う私に、困ったような表情を浮かべそう言ってる途中で顔色が変わる大樹さん。きっと、そこからは血が出てるんだと思う。
「君は………」
大樹さんは、はぁ……と溜息をついて、ゆっくりと腰を引いてくれた。
「だぃ……き……さん……」
大樹さんが私から出てくれて、正直ホッとしました。
でも、腰の奥はまだ凄くズキズキしてる。
「まさか、君が初めてだなんて……どうして言わなかったんだい……?」
「大樹さんが……かってに……勘違いしてた……だけです」
「それは……そうだけど……なら、どうして、こんな無茶を……」
参った、と言うふうに頭を掻く大樹さん。訳がわからないって顔してる。
「私、わ……たし……」
やだ、もう止められない。
「大樹さんが……好き……なの。だから………」
「…………!!」
「大樹さんが士くんの事、好きでも……ただの興味本位でも良いんです……一度で……良いから……だいき……さん……に……」
やだ、また涙が溢れてきた。でも、違うんです。振られるのが悲しいからじゃなくて……
そう!痛いから。痛いから涙が出てるんです!
「夏海……」
大樹さんは、そんな私の涙を拭って唇をそっと、重ねてきた。
それは、凄く凄く優しいキス。
やだ……もう、勘違いさせないで……
「だいきさん……」
「君は……士の事が好きだと思っていた」
「え…………?」
「好きだ」
「えっ……?」
「好きだ。夏海」
「う……そ………」
「君が士のモノでも良い。卑怯だけど、一度で良いから欲しかった……」
「だ……いき……さん……」
嘘……!
まさか、大樹さんも同じ気持ちだったなんて……
なんだか……今度は嬉しすぎて泣きそう。
「でも」
「えっ?」
「まさか、僕が士を好きだって思われてるなんてね……」
と、苦笑する大樹さん。とんでもない勘違いをしていたことが、今更恥ずかしくなってきた。
「だって……大樹さん、いつも士くんの事ばかりですから……」
「……まぁ、勘違いされても仕方ないかな………?」
苦笑する大樹さんに、私も笑う。
あぁ、なんだか幸せです。ハジメテは微妙でしたけど、同じ気持ちってわかったから。私って現金なんでしょうか……?
でも、もう一度、愛されてるって実感しながら抱かれたい……な。痛いの我慢するから。
だけど、今更ですけど、女の方からお願いするなんて、はしたない……ですよね。
でも……
「あ…あの……大樹さん……」
「ん……?」
「もう一度、私のハジメテ……貰って……ください」
「あぁ……今度は優しくするよ」
私の言葉に、大樹さんは驚いた顔をしたあと微笑んで、さっきと同じ優しいキスをしてくれた。

137海夏5:2010/09/30(木) 20:10:53
「んっ……んぁ……やぁ……ん……」
大樹さんの熱い舌が、私の大事なところを舐め回してる。
きっと、恥ずかしい蜜が溢れ出てる私のそこを指で開いて見つめる。そして、その奥に届くとこまで舌を入れて。多分、流れていた血も、全部舐め取られてしまった。
「凄い……次々溢れてくる………」
「や……言わないでくださいっ……」
わかっているから余計に恥ずかしい。
「僕は嬉しいよ……?僕で気持ち良くなってくれてるって事だから」
思わず顔が熱くなる。きっと、真っ赤になってる。
嬉しいの……?はしたないって、いやらしいって思わない……?
わたし……もっと、感じてもいいの……?
「もう……大丈夫かな……?」
唇を離した大樹さんはそう言って、指を一本ゆっくりと入れてきた。
「あんっ……!!」
舌より少し硬い肉の感じに背中がしなる。
でも、変な感じだけど痛くはない。私の反応を注意深く見てから大樹さんは中で小さく指を動かしてくる。探るように、くにくに動かされていくうちに、身体の芯がジンジン熱くなってくるみたいな感じになってきた。
「ぁ……ん……ふっ……」
「大丈夫………?」
コクンと頷くと、次第に大胆になっていく指の動き。それと一緒に、胸にキスされて、親指は私の中心を優しく擦って―――
「あっ……んぁっ……はぁんっ……」
また、私の感覚が高まっていく。それを察したかのように指はますます敏感なところを探り当てて刺激していく。
そして、いつの間にか、中の指は増やされていた。ゆっくりと、指を出し入れしはじめる大樹さん。
「はっ……ふぁ……ん……やぁっ……」
やだ、大樹さんの指が出し入れされるたびに、くちゅくちゅって音が聞こえてきます。
「痛い……?」
「ううん……」
平気。違和感はあるけど、全然痛くない。
……て、言うか……
恥ずかしいけど……すごく……気持ちイイ…………

さっき、大樹さんの指でイっちゃった時みたいに、いつのまにか腰が淫らに動いていた。
「そろそろ……いい……かな……?」
そう言って、大樹さんは指を優しく引き抜く。
「あっ………」
思わず、物足りなさげな声を出してしまった私。

やっ……私の馬鹿っ……!!

でも、大樹さんはそんな私をからかう事もなく、優しく髪を撫でて、また私の中心に大樹さん自身を添えた。
「いくよ……?」
「は……い……」
ゆっくりと、確実に、私の中に大樹さんが入ってくる。
「んっ……あぁっ……!!」
さっきと比べると、スムーズに大樹さんを受け入れてる。
だけど、やっぱり、指と違ってまだ痛い。指よりずっと大きいんです。大樹さんの。
私は、痛みを堪えるためにシーツをきつく握り締めて、唇を噛んだ。
「夏海、痛い?大丈夫かい……?」
「へ……い、き……」
大樹さんを安心させたくて言ったけど、上手く笑えなかった。
泣きたくないのに涙が滲んでくる。
「平気な顔していないよ。やっぱり、やめよう」
「いやっ!!」
腰を引いて離れようとする大樹さんを、離さないようにしがみついた。
「夏海?」
「我慢します!私、我慢するから!!」
ここまできて止めるなんて嫌!!
ちゃんと、抱かれて大樹さんのモノになりたい。
「夏海……無理しなくていい」
「やっ……!」
ブンブンと首を振ると、大樹さん、困った顔してる。
でも、嫌なの。
一つになりたいの。
だから、離さないで……!!
「……………じゃあ……夏海が痛くなくなるまでこうしてるから……」
「は……い……」
それからずいぶん長い間、大樹さんは動かないでいてくれた。私の気が紛れるように髪を撫でて、肌に触れて、何度もキスをしてくれて……

優しい、大樹さん………大好き………

でも……

大樹さんの方が辛そうな顔してる。

138海夏6:2010/09/30(木) 20:12:41
「だいき……さん……」
そっと、その頬に触れた。
「わたし……もう、へいき……だから……」
「ホントに……?」
「はい……………」
これは、本当。最初と比べると随分楽になってきてる。
「だぃ……じょ……ぶ……です……」
きて……?大樹さん……
欲しいの……
「じゃあ………動くよ……?」
ゆっくりと、私の奥の中に来て、入口まで腰を引く。
「んんっ……!!」
動かれると、やっぱりまだ痛い。
「夏海………」
「へいき……続けて……?この痛みも、しあわせだから………」
ホントなの。幸せ、だから。
「わかった……」
大樹さん……切羽詰まった顔をしてる。ずっと中で我慢してたんですね……
そのまま、緩く奥を突かれるたびに、痛みと一緒に、少しずつ奥のほうが気持ち良くなってきてるのがわかる。
「あ……あんっ……だいき……さん……」
「よくなってきた……?」
大樹さんの言葉にコクコクと頷く。大樹は嬉しそうに微笑んだあと、深く口付けてくれた。まるで、それがきっかけのようにますます気持ち良くなってくる。
「んっ……ふっ………んぅ………!」
堪え切れずに重ねた唇の隙間から漏れる声。さっき、痛かったのが嘘みたい。

気持ち良いの……!大樹さんっ……!
もっと……
もっと……!!

大樹さんの背中に腕を回して、しっかりとしがみつく。それに応えるかのように大樹さんの動きが早くなってきた。
「夏海……夏海っ……!!なつみ!!だめだ……もぅっ!!」
大樹さんに激しく中を掻き回されるけど、もう、全然痛くない。
「ごめ……ごめんね……!なつみ!!」
「いいの!!だいきさん!!きてぇ!!!」
私の最奥を貫いた時、大樹さんが中で弾けて、どくんどくんと注がれてるのがわかった。
「ふぁ……あん……」
大樹さんのが……中に……いっぱい……
わたし……訳がわからなくなって、あんな事言っちゃったけど……
……もしかしたら、赤ちゃん……出来ちゃうの……かな……?
そうしたら、どうなるんでしょう……?
わからない……
少し……怖い……
けど。
今、すごく幸せ……
「だいき……さん…………すき……」
大樹さんの腕の中で、私は意識を手放してしまう。薄れていく意識の中、唇に優しい温もりを感じた。







……………………………

これで終わりです。

本スレに落とす勇気がなかったのでこちらに。

それでは、書き逃げします。

139名無しさんが妄想します:2010/09/30(木) 21:49:55
GJ。
だけど、規制中でもないのにここへ投下するのはやめた方がいいんじゃないかな。

>131も言ってるけれど、このままだと本スレが先細りになってしまう
自信が無いと、ここを逃げ場にするのはよくない事だと思うよ。

140名無しさんが妄想します:2010/09/30(木) 22:35:41
129です

>>132、ごめんよ
たしかに、>>131>>139の言うとおりだ。
ここは避難所だよな。


>>131
>SSが正義
カッコよすぎで全俺の股間から汁出た
Wでも薄エロでも、書けたら向こうに投下するよ

141132:2010/09/30(木) 23:27:14
なんだか、凄く空気読めてなくてすみません。

あまりパソ立ち上げる方ではないし、ちょい前に規制くらってしまったけど今は確認してない。ちなみに、小説は携帯書きなので携帯から投下がお手軽なんだけど、本スレは何故だか携帯から書き込めない。
てな、わけで、携帯からからでも書き込めるこっちに落としたんですが……

まあ、ドマイナー&前々作のネタってのがこわいってのもありましたが……


パソの方確認してあっちに落とせばよかったです。


すみませんでした。

では、ROMに戻ります。

142名無しさんが妄想します:2010/10/01(金) 02:04:11
なぜここが「避難所」なのかといえば、ここは2ちゃんねるとpinkとは
全く関係ないところが運営してるから。
向こうで規制されててもこっちに落とせるのはそういうことです、>>132さん。
そもそもここって規制ないんじゃないのかな。

特撮作品の中でもライダー(と戦隊)は毎年新作が作られて、一つの作品が終わって
次が始まるとそちらのほうがより盛り上がるもの。
でも旧作が受け入れられないわけじゃないし、>>131さんや>>139さんの言うとおり、
規制されていないのなら本スレに落としたほうがいいと思う。

143131:2010/10/01(金) 09:48:06
>>141
ROMに戻る必要はないだろう?
書き上げたものを読んで欲しいから投下するのは書き手としてあたりまえなんだし
そこに遠慮は必要ない。「SSこそ正義」だよ。

時間に余裕があるときにでも、本家エロパロの「SS書きの控え室」
リンクから修行場を読んでみて欲しい。
本スレに海夏を投下したとき、なぜ住人の反応が冷たかったのか
答えがそこにあるから。

144名無しさんが妄想します:2010/10/01(金) 22:00:33
書いた勢いで投下するのは結構だけど(有難いが)
ちょっと冷静になってからにした方がいい。何にしろ。

145ガラスのラビリンス 0/3:2010/11/23(火) 19:41:43
規制中なのでこちらに投下します。

アンク×比奈というか、比奈→信吾というか。
キスしかしてません。エロがなくてすみません。
タイトルは谷山浩子さんの曲から拝借。

特板のアンクスレにあった、お兄ちゃん昏睡状態に関するレスに非常に萌えて書いたんだが
もしあれ書いた人が此処を見てたら本当にごめんなさい。

本スレへ転載は、気に入ってくれた方がいらしたらお手すきの時にでもお願いします。

146ガラスのラビリンス 1/3:2010/11/23(火) 19:43:25
 クスクシエの建物から赤い何かが飛び出していくのが見えた。
 一見鳥の姿に似ていたが、あれはアンクの本体だ。
 グリードかヤミーが何処かに現れたのだろう。
 映司のことが気になったが、それとは別の事実が比奈の心を奪った。
 今、アンクは兄の肉体から離れている。
 瞬時にそう悟った比奈は急いで店の中に駆け込み、映司とアンクが寝泊りしている屋根裏部屋へと急いだ。
 今なら信吾を取り戻せる――そう信じて。
 鍵の掛かっていないドアを開けると、果たしてそこに兄の姿があった。
 アンクがねぐらにしているシーツの上で、ぐったりとその身を投げ出している信吾の髪は比奈がよく見知った
ライトブラウンに戻っている。
「お兄ちゃん!!」
 比奈は信吾の腕を掴み、その躯をそっと床に降ろした。
「お兄ちゃん! 起きて、お兄ちゃん!!」
 名を呼び、頬を軽く叩いてみるが反応はない。
 目蓋は深く閉じられたままだ。
 乗っていた車を怪物に襲われ、重傷を負ったのだと言う映司の話を改めて思い出す。
 背筋に冷たいものが走るのを感じながら、比奈は救急車を呼ぶ為に携帯電話を手に取った。
 ボタンを押そうとして、少し躊躇う。
 兄の躯を使えなくなったら、アンクはどうするだろう。そして、映司は。
 信吾という器を失ったアンクが映司と袂を分かつようなことになれば、映司はオーズに変身することが
出来なくなる。
 目の前の誰かを助ける為の、怪物と戦う手段を失ってしまう。
 そればかりか、逆上したアンクが敵に回る可能性もあるのだ。
 比奈は震える手で携帯電話を握り締める。
 自分の行動ひとつで、映司や他の大勢の人たちを危険に晒してしまうかもしれない。
 それでも――。
 世界を壊すことになっても、自分自身の命を落とすことになっても、兄を取り戻したい。
 それが比奈の、偽りのない願いだった。
 自分勝手だと判っていても、どうしても譲れない欲望。
 ――映司くん、ごめんなさい。
 心の中で映司に詫びながら、通話ボタンを押す。
 勇気を奮い立たせようと信吾の顔を見た比奈は、兄の顔色の変化に気づいてその手を止めた。
 信吾の肌が、最初に見た時よりも青ざめてきている。
「……え?」
 比奈は慌てて兄の頬に触れた。
 冷たい。
 さっきよりも明らかに体温が低下している。
「……嘘……っ! どうして……っ?」
 呟く比奈の顔からも血の気が引く。
 比奈は電話を放り出し、信吾の両肩に手を掛け激しく揺さぶった。
「起きて! お願いだから起きて! お兄ちゃん、お願い、起きてよ!!」
 力を込めてどんなに揺すっても、信吾が目覚める気配はない。
「やだ、お兄ちゃん、やだ……! 目を開けてよ……お兄ちゃん……!!」
 たまらず、比奈は信吾の口に自分の口唇を重ねた。
 正しい人工呼吸の手順を踏む余裕などある筈もなく、自らの命を分け与えようとするかのように息を吹き込む。

147ガラスのラビリンス 2/3:2010/11/23(火) 19:45:40
 だが、そうやって触れた口唇さえ冷たく、ただ比奈を絶望させるだけだった。
 ぼたぼたと、信吾の顔に比奈の涙が落ちる。
「……どうして……」
 冷たくなっていくばかりの兄の姿を、比奈は呆然と見つめた。
 信吾の肉体はこんなにも傷ついていたのか――。
 今までアンクがいるから気づきもしなかった。
 アンクが憑いている兄の躯は、ちゃんとあたたかかったのだ。
 比奈は恐る恐る兄の手を取り、両手でそっと握り締めた。
 救急車を呼ぼうという気持ちはすっかり消え失せていた。
 そんなものが兄を救ってくれるとは思えない。
 今、兄の命を繋ぐものがあるとすればそれはアンクの存在だけだ。
 人を人とも思わない、メダルを集めることしか頭にないあの怪物だけが。
 信吾の躯に命を灯し続ける為には、兄の肉体をアンクに委ねるより他にない。
 ――……いいの?
 誰かが比奈に問う。
 ――あんな人に、頼っていいの?
 比奈の心の中から、別の比奈が問う。
 ――お兄ちゃんが、そんなことを望むと思う……?
 自分自身に問われ、比奈は考える。
 信吾は正義感に溢れた人間だった。
 念願だった刑事になってからは殆ど休みも取らずに走り回り、帰宅出来ない日も増えたが、どんなに
疲れていても弱音を吐くことなど一度もなかった。
 怪物に襲われて瀕死の状態になっても、まだ怪物に立ち向かおうとしていたと映司が言っていた。
 意識を失う最後の瞬間まで戦い続けていた兄が、その躯を怪物に支配されてまで生き永らえたいと願うだろうか。
 比奈の瞳からまた新たな涙が溢れた。
 信吾なら、化物の力を借りてまで生き延びることを良しとせず、潔く自ら死を選ぶかもしれない。
 けれど、比奈の為に、ただひとりの妹の為に、汚れても尚生きたいと願ってはくれないだろうか。
 兄の願いと自分の願い、葛藤が、比奈にどちらの答えも選ばせない。
 信吾の手を握り締めたまま、泣きながら自問自答を繰り返してどのくらい経っただろう。
 実際にはそれ程長い時間ではなかったかもしれない。
 開け放したままの窓から、赤い腕が飛び込んできた。
 アンクは信吾の傍らに比奈の姿を見つけると、躊躇したように空中で停止する。
 比奈は虚ろな目でアンクを見た。
 兄の躯に戻れとも、戻るなとも言えずに、赤い異形をただ見つめる。
「なんだ。言いたいことがあるならさっさと言え」
 アンクが苛立った声を上げるが、比奈は何も言えなかった。
 口を開けば、自分が何を言い出すか判らない。
 アンクは業を煮やしたように舌打ちし、比奈の横をすり抜けて信吾の右腕に舞い戻った。
 比奈の目の前で信吾の髪が鮮やかな金髪へと変化し、その肌に赤みが差す。
 即座に目を開けたアンクは素早く起き上がると、穏やかな兄の顔つきとは似ても似つかぬ表情で、
憎々しげに比奈を見下ろした。
「残念だったな。大好きな兄貴を取り戻せなくて」
 比奈が握り締めた信吾の手にもぬくもりが戻る。
 アンクは比奈に手を掴まれていることに気づくと、鼻を鳴らして比奈の手を乱暴に振り払った。
 鋭い目つき、皮肉げに歪んだ口許、冷ややかな表情、全てが信吾とは違う。

148ガラスのラビリンス 3/3:2010/11/23(火) 19:50:14
 だが生きている。
 生きて、動いている。
 刹那、比奈は自分が真に願うものを知った。
 それがすべてだと心が叫ぶ。
 比奈はアンクに向かって手を伸ばした。
 警戒して身構えるアンクの頬に手のひらを押し当て、そのぬくもりを確かめる。
 比奈の意図を量り兼ねてか、アンクは様子を窺うように不審げな目を比奈に向けるだけで特に動こうとはしない。
 比奈は身を乗り出し、ゆっくりと顔を近づけてアンクにくちづけた。
 触れた口唇にも確かなぬくもりを感じ、それが嬉しくも哀しい。
「……何の真似だ?」
 不機嫌に顔をしかめてアンクが問う。
「……好き」
 比奈はアンクを見つめてうっすらと微笑んだ。
 こんなにも堂々と嘘の吐ける自分に驚き、呆れながら。
「何?」
「あなたが好き。だから……そばにいて……」
 比奈はアンクの首に両腕を絡め、男の胸許にその身を摺り寄せる。
 肌に感じるぬくもりが比奈にとって世界のすべてで、決心は一瞬だった。
 生きていて欲しいのだ。
 兄の心が此処になくとも、兄の望みが此処になくとも、本当の意味でそれを生きているとは呼べなくとも。
 それが、信吾自身の想いを踏み躙ることになるのだとしても。
 なんて醜い。
 なんて愚かで、おぞましく身勝手な欲望だろう。
 心の何処かが悲鳴を上げる。
 お兄ちゃん、ごめんなさいと、兄への謝罪を幾度となく繰り返す。
 それでも自分の決断に後悔はなかった。
 兄のぬくもりが、その命が、その存在がこの世界から消えてしまうことが何よりもつらい。
 触れて感じたぬくもりを守る為なら、目の前の男に縋りつくことすら厭うまい。
 得体の知れない化物に自ら媚びることも、我が身を投げ出すことも、信吾を失う痛みに比べればなんでもないことだ。
 信吾の肉体が回復し、意識を取り戻す時が来ると奇跡をただ信じて――。
「女狐が」
 アンクが忍び笑いを漏らした。
 比奈の肩を掴んで胸許から引き剥がし、心を見透かすような目をして比奈の顔を覗き込む。
「欲望の匂いがするぞ。随分と旨そうな、いい匂いだ」
 嘲笑を浮かべた男の瞳は獲物を前にした肉食獣のそれに似て、比奈は自分の選択が正しくはないことを
今更のように思い知る。
 だが退くまい。決して逃げまい。
 いつの日か、兄が目覚めるその時まで、この男の人智を越えた力が必要なのだ。
 赤い指先が比奈の顎を捕らえる。
「何を企んでいるかは知らんが……乗ってみるのも一興か」
 愉しげに目を細め、アンクが比奈の口唇をくちづけで塞いだ。
 感情のない、咬みつくようなくちづけを受けながら、比奈はアンクの腕をきつく握り締める。
 信吾の身が無事であるなら、他には何もいらない。
 たとえ信吾がそれを望まなくとも――。
 己の心の浅ましさに吐き気すら覚えながら、それでも比奈は縋りついた男のぬくもりに安堵した。

149名無しさんが妄想します:2010/11/23(火) 20:28:41
本スレの士夏←海にコメしようかとしたら規制中だったんで、こっちにきたらリアルタイムに遭遇!!!

何と言うGj!!

150名無しさんが妄想します:2010/11/24(水) 00:28:52
>>145 本スレ転載、やってみます

151名無しさんが妄想します:2010/11/24(水) 12:17:45
昨日はちょうどリアルタイムに遭遇したし、ここで言うことでもないと思ったから、書かなかったけど、やはり書かずにはいられない。

本スレ>359GJ!!
海東頑張った!!

しかし、海東はここではレイパーだったり病んでたり報われなかったり当て馬だったりして、本編では中の人と視聴者からHOMO扱いとか散々だなww
誰か、海東を幸せにしてやってくれww

荒らしてすまん。
でも、どうしても言いたかった。

152名無しさんが妄想します:2010/11/24(水) 17:13:57
>>145&転載人さん乙!

>>151おっと過去ログの海夏ラブラブSSとかも忘れないでもらおうか

153名無しさんが妄想します:2010/11/24(水) 19:28:37
>>152

えっ?
そんなのあったっけ??

154名無しさんが妄想します:2010/11/24(水) 20:16:37
145です。

>>150
転載ありがとうございます。
お手数お掛けしてすみません。

>>1
避難所があって本当に助かりました。
今更ですがありがとうございます。

155133:2010/11/27(土) 02:13:28
どうも、133です。
前回は、規制中でもないのにこちらに落としてしまい、すみませんでした。
今回、今更ながら133の続きが浮かんだので、>>151さんが言うように海東を幸せにすべく、自分で133から転載して今回のも投下しようと思っていたのですが、規制中でした。
ROMに戻るとか言いながら投下するのもどうかと思いましたが……


とにかく、注意書き。

133の続きで海東視点。
エロはなしですが、ややBL要素あり。

海夏とBL要素が嫌いな方はスルーでお願いします。

あと、転載のほうは、どなたか気に入ってくださった方がお手すきの時にしてくださると嬉しく思います。
あくまでも、気に入ってくださって尚且つお暇なときに、で結構です。

それでは、次からいきます。

156海夏(続き)1:2010/11/27(土) 02:15:59
「大樹さんの……モノになります」

そう言われて、夏海の方からキスしてきた時、自分に何が起こったのかわからなかった。
絶対、拒否されたうえに軽蔑される。そう思っていたから、そうなったら無理やりにでも奪うつもりだった。
それで、士の怒りを買って殺されようとも構わない。どうせ、夏海とは二度と顔を合わせる事なんかできないだろうから。
もう、それでも良い。自分でも最低な男だと思うけど、夏海達にどう思われようが一度だけでも彼女が欲しかった。




旅をしながら彼等を見ていたけど、僕は夏海と士はお互いに強く想い合っているとずっと思っていた。
あの二人の信頼関係は普通じゃない。信じ信じられ、時には命を投げ出しても互いを守って。
だからきっと、誰よりも深く愛し合っているんだ、と。そう、思っていた。
そうじゃないなら、自分の命を危険に晒してまで士を庇うことなんてできないし、士も自分の命を分け与えるなんて、そんな事できないはずだ。
それなのに、まさか、夏海が僕の事を好きだなんて。
しかも、僕が士を………なんて。まあ、それはあながち間違いでもないけど……ね。

前は……だけど。

だから、最初は士が大事にしているあの娘が凄く邪魔で、疎ましくて、消えて欲しいとさえ思っていたんだ。
今思うと、僕は何を血迷っていたんだろうと思う。
もう、そんな事、考えられない。





何事もきっかけなんて単純なもので、夏海を好きになったのは、大ショッカーの攻撃から助けた時だった。
敵の攻撃から彼女を庇うために咄嗟に抱いた、その細い肩に驚き、自分を真っすぐに見つめる瞳に一瞬にして惹かれた。
本当は、この娘を助けておいて士に借りを作るのも良いかもしれない……って。そんな、ほんの気まぐれだったはずなのに。
いや、本当は気になっていたのかもしれない。わからないけど。
でも、士への想いもまだ抱いてたし、無理やり夏海への気持ちを押さえこんでいたのかもしれない。
とにかく、自分の気持ちに気付いたのはあの時だ。

157海夏(続き)2:2010/11/27(土) 02:19:38

「だいき……さん」
「ん……?」
夏海に呼ばれ、起きたのかと思ったけど、まだ夏海は寝息を立てていて。
「僕の夢、見てくれてるのかい……?」
夏海の乱れた長い髪を掻き上げて、その寝顔を見ると、気持ち幸せそうにも見える。

夢の中での僕は、君になんて言ってるのだろう。それに対して、君はそんな幸せそうな顔でなにを……?

そこまで考えて、ハッとする。
たかだか夢(しかも相手は多分僕)に嫉妬なんかしてどうする。情けないな、僕。
「わたしも………すき……」
「……っ……!」
ぎゅっと、胸を締め付けられるってこう言うことを言うのかな………?
凄く嬉しそうな顔で、確かにそう呟いた夏海。その言葉だけでこんなにも幸せになれる。
今、確信した。間違いなく夏海は僕の、最高のお宝。
「ありがとう、夏海」
僕は、幸せそうな寝顔を浮かべている夏海の頬に触れて、そっと唇に口付けた。



※※※※※※※※※※

終わりです。

ものすごく今更感が溢れてますし、ROMとか言いながら自分でもよく投下できるなと思いましたが、ここまで読んでくださった方、ありがとうございます。
それでは。

158名無しさんが妄想します:2010/11/27(土) 02:44:43
おっとしまった こっちに投下きてたのか

転載する時は前書きは>155で、>133-138,156-157 の順番でいいのかな

自分はついさっき本スレに投げてきちゃったところなので、明日以降で
(急な規制が入らなければ)転載やってみますがよろしいか

159157:2010/11/27(土) 06:46:14
>>158

えっと、その順番で大丈夫です。
まさか、投下してくださる方がいらっしゃるとは…!!
よろしくお願いします。

160158:2010/11/28(日) 00:56:47
>>159

転載開始しようと思ったのですが、どうもこちらのスレに投下された分の
1レスの行数が多すぎるようです
本スレ(エロパロ板)は1レスMAX60行らしく、>134の「海夏2」で
100行あり、その他も70行を超過しているレスがあります

60行を超過しても投下できるのか練習用スレッド等で試してはいませんが、
いかがいたしましょうか。
こちらで勝手に分割するのも何なので、「こうして欲しい」等の希望があれば
教えてください

161159:2010/11/28(日) 04:40:26
>>160

それでは、海夏1は「そんなことを考えていた傍から大樹さんが現れた」2は「あ、もう………泣きそう」で、半分にわけて、3は「いい子だね」から分けて残りは4に、4は「やっ!!やだ!!」から半分に、5は「泣きたくないのに涙が滲んで来る」から残りは6に、6は「わかった」から半分にしていただいて、9スレにしていただいてよろしいでしょうか?
これで、行数も大丈夫だと思います。
もし、それでもオーバーした時はキリのいいところで分割をお願いしてもよろしいでしょうか?


なんだか色々とお手数かけてしまい、申し訳ありませんが、よろしくお願いします。

162158&160:2010/11/30(火) 00:46:06
転載を開始します
指定の通りだと行数を超過するレスがあるようなので、すみませんが
こちらの判断にて分割し、全11レスとさせていただきます
※1レスの行数を揃えたりすれば9レス程度にはなるかもしれませんが
 あまり手を加えすぎるのも失礼かと思うので

163158&160:2010/11/30(火) 01:02:27
転載終了しました
一応確認はしたつもりですが、ミスなどあったらすいません

さて自分はエロ店長とヘタレアンクの話を書く作業に戻ります

164161:2010/11/30(火) 12:41:20
>>163

色々お手数かけましたが、転載ありがとうございました。


エロ店長×ヘタレアンクをwktkしながら待ってます。

165アンク+比奈 0/2:2010/12/06(月) 21:28:00
規制中なのでお世話になります。

アンクと比奈でエロなし小ネタ。
いちゃつく二人が無性に書きたくなったので。

166アンク+比奈 1/2:2010/12/06(月) 21:29:44
 大きな木の上の枝に腰掛け、アンクはぼんやりと視界に映る景色を眺めていた。
 間近には住宅街、少し離れたところには空を貫かんとそびえる高層ビルが立ち並ぶ。
 封印されている間に世界はその姿を大きく変えた。
 昔の面影を残す空と海でさえ、記憶にある風景よりくすみ澱んで見える。
 進化と引き換えに人間が奪い、壊したもの。
 欲望に満たされた世界――目の前に広がる光景がすべてメダルの源だと思えば、
それは少なからずアンクの心を湧き躍らせた。
「ねぇ」
 澄んだ声が、下からアンクに話しかける。
「そんなところで何してるの?」
「別に。人間の世界を見物してるだけだ」
「悪巧みしてるんじゃないでしょうね?」
 アンクを見上げながら、比奈が軽く幹に手をついた。
「考えるくらいいいだろうが! おい、揺らすなよ?」
 万が一に備え、アンクは枝をしっかりと掴む。
 今のところ、比奈が木を揺らす気配はない。
「高いところが好きなの?」
「まぁな」
「……煙となんとか」
 比奈がぼそりと、暗号のような言葉を呟く。
「なんだ? それは」
「なんでも」
 そう言って、比奈はアンクを見上げて小さく笑った。
 よく判らないまま、アンクも同じような笑みを比奈に返す。
「何かいいものが見える?」
「さぁな。知りたいなら、おまえも上がってくるか?」
 アンクは戯れに右手を差し出し、比奈を誘った。
 スカート姿の比奈が木登りなど出来ないことは百も承知の上だ。
 拗ねて頬を膨らませる比奈を見て笑ってやろうと思ったのに、比奈はアンクの予想を裏切って嬉しそうに笑った。
「いいの?」
「ん?」
 比奈は両手で木の幹を抱くように掴み、くぼみに足を掛けて木を上り始める。
「おい、寄せ! 危ないだろうがっ」
「へい、き……っ」
 一飛びで枝に降り立つアンクと比べ、比奈の木登りは見ていて危なっかしいことこの上ない。
 今更やめろと言っても聞く筈のない比奈を見下ろし、アンクはいつでも右腕だけで動けるようにと構える。
 やがて比奈の手がアンクがいる枝に辿り着くと、アンクは比奈の腕を掴んで一息に枝の上まで引き上げた。
 比奈の躯を腕の中にしっかりと抱え込み、アンクは盛大にため息を吐く。
「この馬鹿……!」
 背中から抱きしめた比奈の肩に額をぶつけ、アンクは唸るように怒鳴った。
「少しは考えて行動しろ! 怪我でもしたらどうするつもりだ」
「あなたが来いって言ったんじゃないの」
 ゆったりとアンクの胸許に背中を預けた比奈が、拗ねたように頬を膨らませてアンクを顧みる。
 その顔を見ても笑うだけの余裕がアンクにはなかった。

167アンク+比奈 2/2:2010/12/06(月) 21:32:03
 人間の娘に振り回される自分に腹が立ち、強烈な自己嫌悪に襲われる。
「それに」
 恨めしげに顔を上げるアンクの右腕を、比奈が両手でそっと抱いた。
「もし私が落ちたら、ちゃんと助けてくれるでしょ?」
「おまえは……」
 はにかむように微笑む比奈に、アンクは仕方なく苦笑いを浮かべる。
 その通りなのだからどうしようもない。
 アンクは比奈の頬に軽くキスをし、反対側の頬に手を添えて振り向かせた比奈の口唇にもくちづけた。
 比奈が落ちないよう、広げた足の間に座らせ、両腕を腰に回して比奈の躯を支える。
「何かいいものが見えるか?」
 アンクの腕の中で安心したようにくつろぐ比奈に問いかける。
「んー……家とか、ビルとか……空とか海とか」
「大していいものなんか何もないだろう」
「でも、楽しいよ。こんな場所から見たことないもの。なんだか、違う街を見てるみたい」
「そんなものか」
 アンクには判らない。
 何処から見ようが、世界は皆同じだ。
「嬉しい」
 比奈が呟く。
「ん?」
「あなたと同じ場所で、同じ景色を見てるのが……嬉しい」
 さらりとそんなことを言われて、アンクは返す言葉に詰まった。
 好きだとストレートに告げられるよりも気恥ずかしく、ぐっと腹の底を掴まれるような、喉の奥を締めつけられるような、
不思議な感覚がせり上げる。
 アンクは右腕を持ち上げ、比奈の頬にそろりと触れた。
 指先で軽く摘んでむに、と引っ張る。
「やだ、何するの」
 痛くはないからか、比奈はくすくすと笑いながら首を振ってアンクの指から逃げた。
 アンクの肩にこつんと頭を預け、比奈が上目遣いでアンクを見上げる。
「照れてるの?」
「うるさい」
「照れてる」
「うるさい。黙れ」
 アンクは楽しげに笑う比奈の頬をもう一度摘んだ。
 そしてその手を広げ、小さな頭を抱きしめるようにして比奈の頬にぺったりと押し当てる。
 そのやわらかなぬくもりが心地よい。
 比奈の首筋に顔を埋め、アンクは静かに眼を閉じる。
 同じ場所から同じ景色を見ていても、グリードであるアンクと人間である比奈の目に映る世界が同じである筈がない。
 それは恐らく比奈も知っているだろう。
 この穏やかな時間が永遠に続くものではないことも。
 それでも今は二人、こうして誰よりも近くにいる。
 それが嬉しいと比奈が言うのなら、この世界が比奈の生きる場所であり、彼女の目に少しでも美しく映ると言うのなら、
メダルを集めるそのついでにもうしばらくはこのまま、映司が平和とやらを守るのに力を貸してやろうと――
誓うように密やかに、アンクは思った。

168アンク+比奈 3/2:2010/12/06(月) 21:35:18
帰りはアンクが比奈を姫抱っこして飛び降りればいい。
更にアンクがスカートの裾を気遣ってやったりしたら個人的に超萌える。


転載してくださる方がいらしたらよろしくお願いします。
投下ありのアナウンスだけでも構いません。

169名無しさんが妄想します:2010/12/06(月) 21:40:08
GJ!!!
物理的にも近い二人の距離に萌えた!
ちょっと今から転載ちゃれんじしてきます。

170165:2010/12/06(月) 22:12:50
>>169
転載ありがとうございます。
お手数をお掛けしました。

レスもありがとうございます。
嬉しいです。励みになります。

171名無しさんが妄想します:2010/12/08(水) 12:50:58
まだまだ規制中なんでオーズの流れを逆に突っ走って呟いてみる。

海東×ネガみかんとか思い付いたんだが、需要あるのか……?

まあ、あってもなくてもいつか書くんだろうがww

172名無しさんが妄想します:2010/12/08(水) 12:51:48
まだまだ規制中なんでオーズの流れを逆に突っ走って呟いてみる。

海東×ネガみかんとか思い付いたんだが、需要あるのか……?

まあ、あってもなくてもいつか書くんだろうがww

173名無しさんが妄想します:2010/12/08(水) 17:43:19
悩むより行動じゃないかな。スレの為に何ができるかを考えなさい

174名無しさんが妄想します:2010/12/09(木) 18:55:33
パスワードは聞いちゃいけない・聞かれても答えちゃいけない
って大前提があるけどさー、

「保管庫は2010/06/09から更新休止している」
「入力するのはテンプレ参照+保管庫参照で計8文字」
ってことがノーヒントで
現スレ読んだくらいじゃ解読困難なのは問題だよな

175兄妹中毒 0/4:2010/12/12(日) 17:14:52
またまたお世話になります。
規制解除はいつですかorz


バカップル兄妹と、気の毒なメダル怪人の話。
軽い小ネタギャグのつもりが4レス程度の長さになっちゃいました。
エロと程遠い内容ですみません。

176兄妹中毒 1/4:2010/12/12(日) 17:17:24
「助けろっ!!」
「は?」
 比奈の両肩を掴み必死の形相で迫るアンクを、比奈は怪訝な顔で見返す。
 一体どうしたと言うのか。
 いつもは比奈を避けるようにしているアンクが、比奈の休憩時間を待ちかねたように声を掛け、この屋根裏部屋まで
引っ張るようにして連れてきたのだ。
 お互いにいい感情を持っていない比奈に助けを求めるくらいだから、余程切羽詰っているのだろう。
 アンクの肉体は大事な兄のものである以上、自分が力になれるならと比奈はアンクを見上げて訊ねる。
「助けるって、どうやって?」
「触らせ」
 比奈は皆まで言わせず、アンクの両の頬を掴むと渾身の力で捻り上げた。
「このセクハラ怪人……!!」
「いでぇ!! 離せ、痛い痛い痛い!!」
「お兄ちゃんの躯で痴漢なんてやめてよね! 前科がついたらどうしてくれるの!?」
「違う!! 俺じゃない、こいつだ!」
 比奈の手をはがそうともがきながらアンクが叫ぶ。
 立てた親指で自らを指し示し、 
「こいつがおまえに触りたがってるんだよ!!」
 悲痛な、それでいて何処か滑稽なアンクの絶叫が屋根裏部屋に響いた。
 思い掛けないアンクの告白に比奈は絶句し、その両手から力が抜ける。
「……お兄ちゃんが……?」
「おかしいぞ、おまえら兄妹!」
 赤く腫れた頬を押さえ、涙目のアンクが比奈を睨みつけた。
「何がよ」
「自覚がないのか。サイアクだな!!」
 アンクは信吾の顔を不快げに歪ませ、赤い腕を振りかざしながらうろうろと落ち着かなく歩き回る。
 ちらちらと比奈に視線を向けては、嫌なものを見るように目を逸らすということを数回繰り返し、やがて
堪えきれなくなった様子で比奈に向き直った。
「いいから、とにかく触らせろ!」
「きゃあっ!」
 素早い動きで伸びてきた腕が比奈を捉える。
 次の瞬間にはアンクの胸の中にしっかりと抱きしめられ、比奈は悲鳴を上げた。
「離して! ほんとに締めるよ、その腕!!」
「こっちも好きでやってるわけじゃない! あとで好きなだけ殴らせてやるから、大人しくしてろ」
 比奈を抱きしめ、アンクがぜぇぜぇと苦しそうな息を吐く。
「ちょっと……大丈夫?」
 どうやら本当に具合が悪そうで、比奈はアンクの背中に手を回してその背をさすった。
 しばらくして、アンクがぼそりと吐き捨てる。
「……禁断症状だ」

177兄妹中毒 1/4:2010/12/12(日) 17:20:17
「なんの?」
「言っただろ、こいつがおまえに触りたがってるって」
「うん。……って、あなたが私に触らないから、そんなになってるって……こと?」
「そうだ! 眠れないし、イライラするし、動悸息切れ目眩諸々って、おかしいだろ、こいつ! 
どれだけ妹が好きなんだよ!」
 アンクに低く怒鳴られ、比奈は赤面した。
 確かに兄妹でのスキンシップは多い方だと思う。
 しかし、触れ合いが減ったからといって体調に異変を起こすなんて聞いたこともない。
 アンクの言うことが本当だとして、逆に言えば今までは禁断症状が出る暇もない程触れ合っていたと
言うことかもしれないが。
「兄妹なんだからいいじゃない。お兄ちゃんが私を好きだって。私だってお兄ちゃんが好きだもの。
あなたに文句言われるようなことじゃないわよ!」
「限度ってものがあるだろう。自覚がないようだから教えてやるが、おまえら本当に変だぞ!?」
 比奈を抱きしめたことで禁断症状とやらか薄れたのか、アンクが憎々しげに声を荒げる。
 アンクの背に両手を回したまま、比奈も負けじと怒鳴り返した。
「さっきからおかしいとか変とか! 何がよ!」
「大体べたべたとくっつき過ぎなんだよ。何かと言えば抱き合うわ、出掛けるとなればしっかり腕は組むわ! 
変だろう、兄妹で!」
「別に普通でしょ、兄妹なんだから。それくらい誰だって」
「普通!? 普通で、『あーん』とか言いながら餌を食わせ合ったりするか!?」
「それは半分こしたりする時で、それにその方が美味しいし」
「おはようのキスに、いってらっしゃいのキスに、おかえりなさいのキスに、おやすみなさいのキスが普通か!?」
「誤解招くような言い方しないでよ! ほっぺたとおでこだけよ! あいさつじゃないの!」
「ガキじゃあるまいし、一緒のベッドで寝る兄妹の何処が普通だ!?」
「あれはお兄ちゃんが酔った時とか、しばらく帰れない日が続いた時とか……ってどうしてあなたが
そんなこと知ってるのよ!?」
「見えるんだよ、こいつの記憶は全部お見通しだ!」
 自慢げに唸るアンクに、比奈の躯が怒りと羞恥でかっと熱くなる。
「……プライバシーの侵害よ! 勝手に人の躯間借りしてる上に覗きまでするなんて最低!!」
「うるさい! 勝手に流れて来るんだよ! こいつのシスコンに俺がどれだけ迷惑してると思ってる!」
「見ないでよ! 目も耳も塞いでて!」
 抱き合いながら激しく怒鳴りあう二人の姿は他人の目にどう映ることだろう。
 幸い、屋根裏部屋のこの騒動は階下にまでは届いてないらしく、ギャラリーが現れる気配はない。
 いい加減喉と耳の両方が痛くなってきて、二人はどちらからともなく言葉を切った。
 なんだか酷くくだらないことで言い争っているようで、黙り込んだ途端どっと疲れが押し寄せて来る。
 比奈とアンクはお互いに睨みあったまま、大きくため息をついて肩を落とした。
 そうして落ち着いてみれば、密着した男の躯からふと兄の匂いがする。
 比奈はアンクの顔を見つめ、赤く腫れた頬にそっと手を伸ばした。

178兄妹中毒 3/4:2010/12/12(日) 17:23:19
 躯は兄だと判っているが、アンクが相手だと思うとどうしても手加減が出来ない。
 痛みに顔をしかめるアンクの頬を指先で撫で、口唇で触れる。
 宥めるようにもう一方の頬にもキスをして、比奈はアンクの胸許に顔を摺り寄せた。
 比奈にとってもずっと触れたくて我慢していた兄のぬくもりに、ほっとして目を閉じる。
「……おまえら、絶対におかしいからな」
 声のトーンを落としながら、アンクは自分の主張をまだ曲げない。
「そうかなぁ……」
「こいつの頭の中、おまえのことばっかりだぞ。メシは取ってるかとかちゃんと寝てるかとか学校の成績はどうだの、
変な虫がついてないかだの、躯の具合は大丈夫かとか泣いてないかとか」
「ちょっと黙って」
 比奈はアンクの口を手のひらで塞いだ。
 兄が自分を大事に思っていてくれることは知っているが、それを他人から赤裸々に暴露されるのは
気恥ずかしくて聞くに堪えない。
 出来ればアンクの記憶からも消し去ってしまいたい程だ。
 頬に朱を昇らせながら、比奈は兄との穏やかでやさしい日々を想う。
 自然と言葉がこぼれた。
「ずっと、二人きりだったの。お父さんとお母さんが突然いなくなってからずっと」
 その分、お互いの中で相手の存在が占める割合が大きいのは確かだ。
 大好きで、大切で、ぬくもりを確かめずにはいられないのだと、アンクに理解して貰えるとは思えないまま、
比奈は自分達兄妹の過去を言葉で辿る。
 信吾の記憶が見えるというアンクには今更の話かもしれない。
「お兄ちゃんもまだ若くて大変だろうからって、私だけ親戚の家にお世話になる話もあったの。でもお兄ちゃん、
私の面倒は自分が見るからって。大丈夫だって、頑張ってくれて、すごくすごく頑張ってくれて……それで、
ずっと二人で暮らしてこれたの。お兄ちゃんがいてくれるから、私、二人だけでも淋しくなくて……」
 兄のぬくもりに包まれて、何も憂うことなく過ごしていたあの幸福が、もう随分昔のことのように思えた。
 兄に甘え、頼るだけの無力な子供だった自分は、どれだけ兄の負担になっていたのだろう。
 縋るばかりでは駄目だと決意したあの時から、今まで見ない振りをしてきたその事実が比奈に重くのしかかる。
 比奈の前ではいつも笑っていた兄への申し訳なさで胸が痛い。
「でも、もし私がいなかったら、そしたらお兄ちゃん、もっと自由で、もっと楽でいられたのかなって……」
 ごめんなさい。
 お兄ちゃん、ごめんなさい。
 声にならない想いが心にあふれる。
 どうしてアンクにこんなことを話しているのだろう。
 まるで懺悔のようだ。
 どうせ、この男には何も届きはしないのに。
「違う」
 不意にやさしい声が比奈の耳に落ちた。
 アンクの口調とは違う、穏やかで甘い、懐かしい声が。
「俺だって、比奈がいるから、頑張れるんだよ」
 いつもの笑顔が目に浮かぶ、そんな兄の声だった。

179兄妹中毒 4/4:2010/12/12(日) 17:25:27
 比奈は驚いて顔を上げる。
「お兄ちゃん……?」
「あぁ?」
 だが、そこにあるのはやはり冷たい眼差しをしたアンクの姿だった。
 それでも確かに、今聞こえた声は信吾のものに間違いない。
 比奈は大きく目を見開いてアンクを見つめる。
 そこにいるの?
 私のそばに、今もずっといてくれるの?
「お兄ちゃ……」
 呼びかける比奈をアンクが不思議そうに見返す。
 その首が突然がくんとうなだれ、アンクの躯は比奈にもたれかかるようにしてずるずると沈み始めた。
 アンクの躯を抱えながら比奈は膝を折って一緒に座り込む。
「ちょっと、アンク!? 何よ、どうしたの?」
「……むい」
「え?」
「眠らせろ。しばらく、ろくに寝、て……な……い」
 呂律が怪しくなったかと思うと、アンクは電池が切れたように動かなくなってしまった。
「やだ、ほんとに寝ちゃったの? ねぇ?」
 軽く揺すってみるがアンクの答えはない。
 無防備に比奈に躯を預け、規則正しい寝息を立てている。
「……子供みたい」
 比奈は小さく笑いながら呟いた。
「普段はあーんなに威張ってるのにね」
 アンクの髪に指を絡ませ、頭を撫でていると安らいだ気持ちが広がる。
 比奈はアンクを抱えてゆったりと座り直した。
 アンクをベッドに移すのは簡単だが、そうしようとは思わない。
 比奈は膝の上のアンクの顔をいとおしげに見つめた。
 アンクの鋭い瞳が隠れると、その顔には兄の面影が色濃く表れる。
「兄離れしようと思ってたんだけどなぁ……」
 いいのかな。
 もう少しの間はこのまま、甘えていていいのかな。
 愛されていて、いいのかな。
 いつか、兄が目を覚ました時には甘えるだけじゃない、ちゃんと兄を支えられる一人前の人間になっていたい。
 兄を守れるくらい強くなって、兄を驚かせたい。
 でも今は。
 比奈が比奈でいるだけで、兄の支えになっているというのなら、もう少しだけ小さな子供の比奈でいても
いいのかもしれない。
「お兄ちゃん」
 あどけない笑みを浮かべ、身をかがめて信吾の顔を覗き込む。
「お兄ちゃん。大好き」
 甘えるように囁いて、比奈は眠る男の額にくちづけを落とした。

180名無しさんが妄想します:2010/12/12(日) 17:27:14
ナンバリング間違えました。
177は「2/4」です。

181名無しさんが妄想します:2010/12/14(火) 23:09:15
>>180
乙!素晴らしいィー!

182名無しさんが妄想します:2010/12/15(水) 10:38:42
>>175GJ!いい話なのに
振り回されたり痛い目に合うアンクさんで笑っちまうw

183名無しさんが妄想します:2010/12/15(水) 20:50:11
>>175
アンクに流れるお兄ちゃんの記憶がバカップルどころかアツアツな新婚のレベルとしか思えないw
二人がハグりながら喧嘩してる映像は脳内でしっかり再生された
特にアンクのお前らおかしいと喚いてるあたりなんかは声まではっきりとw
転載できないのがもどかしい
GJ

184名無しさんが妄想します:2010/12/15(水) 21:12:46
>>175
GJ!

本スレのほうもまたーりしてるし
燃料補給のためにもいっちょ転載に挑んでくる

185184:2010/12/15(水) 21:17:48
転載完了しますた
それにしてもこの規制の嵐はどうにかならないのか……

186175:2010/12/15(水) 22:07:01
>>185
転載ありがとうございます。
お手数お掛けしました。

>>181-183
ありがとうございます。
少しでも楽しんでいただければ嬉しいです。

187アンク×比奈 0/2:2010/12/19(日) 19:27:58
甘さ控えめエロ薄め。

「……ありがと」に激しく萌えて、可愛い話を書いてたつもりなのにおかしいなorz
今日は二度もアンクが比奈を庇ってて非常に幸せでございました。

188アンク×比奈 1/2:2010/12/19(日) 19:30:10
 悲鳴に似た嬌声が男の耳を打つ。
 何処かにあどけなさを残したその声は悲痛としか言いようがなく、アンクは声を立てて笑い出したくなるのを堪えた。
 傲慢で冷酷な笑みを浮かべ、組み敷き貫いた娘を見下ろす。
 乱れて顔に貼りついた黒い髪、そこから覗く紅潮した頬、そして涙に濡れた大きな瞳。
 日頃の生意気な態度からは想像もつかない、耐えるようにただ弱々しくその身を投げ出した比奈の姿は、
アンクの鬱憤を晴らし、その欲望だけが渦巻く心を満足させるのに充分だった。
 比奈の気の強さも、人並みはずれた腕力も、信吾という盾の前では恐れるに足りない。
 そうやってアンクは比奈の躯を手に入れた。
 別に比奈が欲しかったわけではなく、比奈にとって最も屈辱と苦痛を覚えるだろう行為として選んだだけだ。
 殺してはいないし、肉体も最初を除いて傷つけてはいないのだから、映司に文句を言われる筋合いもない。
 卑怯者と力ない声で罵る比奈の言葉さえ心地よく、昼間の比奈の暴力すら可愛いものだと思える。
 なんて楽しい。
 なんて愉快なのだろう。
 速い呼吸に合わせて上下する乳房にくちづけて、その頂点を口に含んでもてあそぶと、紅を刷いた白い躯が
震えるようにびくりと跳ねる。
 すらりと伸びた足がもどかしげにベッドを蹴り、シーツの上に艶やかな波を描いた。
 赤く濡れた口唇からは切なげな喘ぎと吐息がとめどなくこぼれている。
「比奈」
 アンクは努めて低い声で名を呼び、比奈の注意を自分に向けさせてその顔を覗き込んだ。
 潤んだ双眸にアンクの姿が映る。
 アンクの目に映る比奈の姿は、彼女の瞳に、そして心にどう見えることだろう。
 兄の仇と憎む怪物に抱かれ、乱され、快楽に溺れる比奈自身の姿は。
 大切な兄を守る為に、比奈は怪物にその身を差し出しただけでなく、兄妹で愛し合うという罪を犯し、
自らがアンクに加担する恰好で信吾にも同じ罪を背負わせた。
 その苦悩と葛藤がどれ程のものか、人ならぬアンクは知る由もない。
 ただ、自らの行為に苛まれ苦しむ比奈の姿はそれだけで酷くアンクを酔わせた。
 絶望と希望の間を揺れ動くその心が、傷ついて涙に濡れるその顔が、世界に見捨てられたように頼りなく、
兄の躯を持つアンクに縋りつくしかないその姿こそがアンクの快楽だった。

189アンク×比奈 2/2:2010/12/19(日) 19:32:01
 だからアンクは、時に比奈を手酷く扱い、時に信吾を真似てやさしく振舞ってみせる。
 穏やかな声で比奈の名を呼び、大きな手のひらで頭を撫で、羽根のような愛撫で快楽を与える。
 比奈にとってはアンクから与えられる快感が同時に苦痛であることを知って尚、比奈の心を惑わせ、
その躯がアンクから離れられなくなるように。
 アンクは、何かから逃れるようにシーツを固く掴んだ比奈の手を取り、自分の首にしっかりと絡ませてから
激しく腰を揺すった。
 耳許で比奈が声を上げる。
 熱い吐息が掛かる。
 もっと啼いてみせろと心の中で命じながら、何度も腰を打ちつけて比奈の中の欲望を煽った。
「あ……アン、ク……っ」
 比奈がアンクの名を呼ぶ。
 そうするようにとアンクが言い聞かせたからだ。
 比奈の口から他の男の名は聞きたくない。
 比奈に他の男の名を呼ばせたくない。
 信吾は勿論、例えばそう、映司の名も。
 アンクの脳裏を、映司のまっすぐな眼差しがよぎる。
 比奈と信吾を守る、と映司は言う。
 その言葉と想いが本気で、本物だということは知っている。
 だからこそ面倒で厄介なのだ。
 だが――と、アンクは映司の必死な表情を思い出し、鼻で嗤った。
 だが、どうやって守る?
 既に比奈はこの手に堕ちているというのに。
 俺の勝ちだとほくそ笑むアンクだが、しかしその端から或いはという疑念が湧き上がる。
 或いは映司なら、アンクから比奈を救い出し、宣言通りに守り抜くこともやってのけるのではないかと――。
「比奈……」
 奇妙な焦燥感に駆られ、アンクは比奈を抱く腕に力を込めた。
 声には出さず呟く。
 映司などに守らせるものか。
 比奈は俺のものだ。
 俺だけのものだ――。
「アンク……っ、ア……ン、ク……アン……」
 譫言のように繰り返される比奈の声がアンクの興奮を加速させる。
 流れる涙ごと比奈の頬に喰いつくようなキスをして、アンクは自らの欲望を解き放った。

190名無しさんが妄想します:2010/12/19(日) 21:34:00
>>187 おつ!転載いってくる

191190:2010/12/19(日) 21:37:56
>>187転載終了!>>188の6行目が好きです

192187:2010/12/19(日) 22:06:21
>>191
早々の転載ありがとうございます。
お手数お掛けしました。

好きと言って頂けて嬉しいです。
照れますな。

193名無しさんが妄想します:2010/12/24(金) 23:36:23
メリクリ。
今だ規制中の俺です。
本スレのクリスマスネタに便乗してしつこくDCD海夏で即興で書いてみました。

まあ、長編海夏の延長な感じで読んでくださると嬉しいです。
いつもの如く海夏嫌いな方はスルーでよろ。
では、次から。

194クリスマス(海夏)2/1:2010/12/24(金) 23:38:14
今日はクリスマスイブ。
最近、顔を出してない彼は、来てくれるのかな………?
聖夜なんだから、今日くらいは来てくれますよね……?





はぁ…………

12月24日。聖夜の光写真館。
いつものメンバーで開いたクリスマスパーティーが終わり、片付けをしながら彼女は一人、溜息をついた。
「やっぱり………来ませんでした……」
ソファーで酔い潰れている士とユウスケに毛布をかけて、また溜息。

「ごめん、今回はしばらく帰れそうにないんだ。でも、イブにパーティーするんだよね?それまでには帰ってくるよ」
一ヶ月前そう言って、家を出たのに。
「パーティー、終わってしまいました……大樹さん……」
カチャ………
静まり返った部屋に、食器を重ねる音が響く。
「大樹さんの馬鹿………」
そんなに放っておいたら、私、浮気しちゃいますよ……
むぅ……と、口を尖らせて呟いたその時。

「それは、困るな」

空間が歪んで、聞き間違えるはずのない男の声が聞こえた。

ドキンッ……!

「夏海は僕の大事なお宝なんだから、他の誰にも渡さないよ」
「大樹さん!」
「間に合っては………ないみたいだね……ごめん、遅くなって」
オーロラから姿を見せた海東が、バツが悪そうに苦笑しながら言った。
「遅すぎです。ケーキも御馳走も、ぜーんぶなくなりました!」
ぷいっ……と、そっぽを向いて冷たく言い放つ夏海。
「ごめんね。許してよ、なーつーみ」
「知りません!」
ツーン!!
すっかり機嫌を損ねてしまったお姫様を、どうすれば笑顔に出来るか。


王子様なら知ってますよね……?


「夏海、ごめん。今まで帰って来れなかった訳を話すから、ついて来てくれないかい?」
「………………」
「お願いだよ」
ね?
と、必死に言ってくる海東に、「べつに……良いですけど……」と、仕方がないふうに夏海が折れた。

195クリスマス(海夏)2/2:2010/12/24(金) 23:39:38
「はい、もう良いよ夏海。目、開けて……?」
海東に頼み込まれて、違う世界にきた夏海。
「僕が良いって言うまでは、目を開けたらダメだよ?」
と、言われて素直に瞳を閉じたまま、海東に連れてこられた場所は……

「凄い………綺麗です……!!」
夏海は綺麗に飾られた部屋に連れてこられていた。いや、それにも驚いたがそれより。
「凄いだろう?どうしてもクリスマスイブに、この景色を夏海に見せたかったんだ」
その、部屋の大きな窓から覗く夜景が声も出ないくらいに美しかった。
夜空に煌めく星と、街灯。そして、一際輝いているクリスマスツリー。
「じゃあ、ここって……?」
「そう、僕の世界」
夏海の言葉に、海東が笑顔を見せた。
「ここ、兄さんの家なんだ」
「えっ……?」
「前にここに来た時、この部屋使わせてもらったんだけどさ、夜景がすごく綺麗だったんだ。だから……」
「そうなんですか」

でも

「だからって、どうしてこんなに……?」
帰って来れなかったのか。まだその答えが結び付かなくて不思議な顔を見せた。
「………に…………兄さんの仕事を手伝ってた」
「えっ……?」
「兄さんに一日この部屋を使いたいって頼んだらさ、俺の仕事を手伝ったら部屋を好きなように使わせてやる……って」
どうにも言いにくそうに伝える海東。
以前、この世界で平和を守るために14に仕えていた事が災いした。
純一の仕事の補佐や、海東が昔作った教育プログラムの改善。揚句に新人の指導まで。
ここぞとばかりに海東に仕事を言い付ける純一。おかげで、やることは次から次にあった。
「まったく……教育プログラムなんて今確認してみると、理想ばかりでさ………」
頭を掻きながら、少し愚痴を零している海東に、夏海が尋ねる。
「だから、帰ってこられなかったんですね」
「うん……まぁ……」
「なんだか意外です。大樹さんがお仕事なんて」
「酷いな」
海東はそう言うが、嫌な気はしていなかった。何故なら、夏海が振り返って海東に見せたその顔が、零れんばかりの幸せそうな笑顔だったから。
「ありがとうございます。大樹さん。こんな素敵なクリスマスプレゼント貰えるなんて……」
よかった。機嫌がなおって………
その笑顔を見て胸を撫で下ろす海東。どうやら王子様の魔法はちゃんとお姫様を幸せに出来たらしい。
「喜んでもらってよかったよ。じゃあ……僕も、クリスマスプレゼント……貰うよ……?」
窓に手を添え、夜景を見つめてる夏海の髪を撫でる。
「えっ?でも、私、プレゼントなんて……」
「僕にとって最高のプレゼントは―――」
綺麗な髪を耳にかけて、そのまま頬に手を添えて。
「君だよ……夏海……」
その唇が、ゆっくりと静かに重なった。



※※※※※※※※※※※
即興で書いたんで山無し意味なしオチ無し……

しかも、エロくもなくてごめんなさい。

転載は遠慮します。ではでは!

196名無しさんが妄想します:2010/12/25(土) 11:41:19
>>193さんは最高です!もう長編海東は
自分の世界に定住して夏海を嫁にすればいいのに…
…お宝大好きだから無理か……

あと>>194の名前欄は2/1じゃなくて1/2な!

197名無しさんが妄想します:2010/12/25(土) 21:15:44
>>196
よく聞こえないな。もっとはっきり言いなさい(753か)


夏海を嫁に〜
のとこを読んでいたら、海東はきっと夏海が妊娠でもしないかぎりケコーンはしないだろうなぁとか思ったww
と、言うか、そんなのが書きたくなったじゃないか、どうしてくれるww


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