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仮面ライダー総合@エロパロ避難所

373キバなごめぐ「もってる、まってる、まもってる。」:2012/03/21(水) 04:19:16
と、小さな身体がくるりと返り、こちらを向いた。名護の胸に額が付き、腕を背中に伸ばされて密着する。
「気持ちいいよね、…裸って。変なの」
「こんな不道徳なことがいいだなんて、」
「ちょっと、またそういうこと言うー」
ぷぅと膨らむ頬に唇を落とし、追いかけっこのように顔中に繰り返して唇の上でゴールの音を鳴らした。
恵の笑い声はゆるやかに甘さを纏い、鼻に抜ける吐息に名護は新たな高まりを覚える。

「君は、こんな男でいいのか?」
「何?随分急ね」
ぼんやりとした表情で彼女は顔を上げた。
「何でそんなこと訊くの。今なら引き返せるとでも言う気?無理でしょ?駄目なら最初からこんなことしない、超痛いし恥ずかしいし」
ずるい、と噛みつく勢いでキスを返された。
あぁそうだ、確かにずるい。名護は納得する。
恵が絶対認めないことを分かってて、その土壌が確かなのを知った上でしかこんなことを訊かないのだから。
だが、狡猾と言うより単に臆病なのだ。だから受け止めてもらえるのだろうとも思う。

自分が未熟で、最低な人間だと分かっていた。
発展途上を認められるようになった。
だから、いつ何時嫌気が差して全てを放り出したくなるか分からない。そんな種類の危うさを持っていることも知っている。

だが、絶対に捨てられないものが出来た。
それを抱き続けるには努力が必要で、常に成長して行かねばならないのだから、何より自分自身になど負けてはいられない。

「豚汁が食べたい」
ぽつり、口にした。
「え、」
「作って、くれるか?恵」
それもまた、亡き母の得意料理。かつて家族で囲んだ味だった。

恐れることなどない、一歩ずつ進めばいい。
大丈夫だ。心の空白を満たしてくれるものは、愛する者の優しい想いなのだから。

「おっけ、じゃあ夕飯それね。あ、でももう一品おかず作った方がいい?どうしようかなー」
張り切って起き上がろうとする身体を引き戻す。
「その前に、」
こうしてここにいることを、もう一度感じたい。

名護は恵を抱きしめた。


<終>


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