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ワイコンについて

1創 極右:2008/05/07(水) 11:54:48
ワイコンを装着した場合に、未装着の場合と比べていくらかは、被写界深度が浅く
なるような効果はあるのでしょうか?

2創 極右:2008/05/07(水) 11:56:08
間違いでした。テレコンでした。

3高山カツヒコ(www.tepproject.com):2008/05/07(水) 12:55:25
 被写界深度は、焦点距離と、撮影距離と、絞りと、許容錯乱円で決まります。

 テレコンバーターを付けて焦点距離を長くすれば、その分だけ被写界深度は浅くなります。
 また、撮影距離を近くで撮っても、被写界深度は浅くなります。
 NDフィルターを増やして、絞りを開けて撮るようにしても、被写界深度が浅くなります。
 許容錯乱円の径は、CCDのサイズと記録解像度が一定なので、変化はしません。

4高山カツヒコ(www.tepproject.com):2008/05/07(水) 13:01:20
 一応、念のために補足で。
 テレコンを付ければ良いのではなく、付けた分だけ望遠で撮らないと被写界深度は浅くなりません。

 仮に2倍のテレコンがあったとします。
 テレコンを付けてキャメラのズームを10mmにすれば、焦点距離は20mmになります。
 テレコンを外してズームを20mmにしても、焦点距離は20mmです。
 この両者はテレコンの有無に関わらず、同じ被写界深度になります。

5創 極右:2008/05/07(水) 15:11:08
少しの期待をこめての書き込みでしたが・・・。テレコンも高いので、先に情報がほしかったのです。
高山様はカメラの

6創 極右:2008/05/07(水) 15:14:52
写真用カメラのレンズが使えるようになる各種アダプターなどは使ったことはありますか?
国内で販売しているお店等が無いので、個人輸入になるとなんとなくハードルを感じて
躊躇してしまいます。そろそろ国内でも販売しているお店とか出てこないですかね?
国産でこのようなアダプターを扱うメーカーをご存知ですか?

7高山カツヒコ(www.tepproject.com):2008/05/07(水) 18:12:23
 私は使った事がありませんが、色々と話は聞きます。
 現状、コスト的にも機能的にもLetus35 Extremeあたりが適当かと思います。
 http://www.letusdirect.com/
 ネット通販で簡単に購入できます。

 私も欲しくて、先日買おうかさんざん迷ったのですが、実は色々と考えた末に必要は無いと思い、購入は止めました。
 技術屋的には非常に面白く、興味深い機材なのですが、自主映画という作品を撮る上では運用面含めてのバランスの悪さからくるデメリットと、表現上の別の問題点があり、当面は控えてます。
 お遊び的には欲しいものですし、値段も充分に手が届くものなので、気が向いたら私も買うかもしれません。
 が、自分の作品には使わない可能性の方が高そうです(^^;

8創 極右:2008/05/08(木) 17:13:22
高山様のおっしゃる表現上の別の問題というのはどのような問題でしょうか?
露出倍数や、物理的に振り回しにくくなるような部分でしょうか?

9高山カツヒコ(www.tepproject.com):2008/05/09(金) 23:08:58
 mini35登場以来、小型のキャメラで被写界深度が浅くボケ脚の長い絵を撮る、DOFアダプターと言う機材が流行っています。
 しかし、被写界深度の浅い絵が無条件に美しいわけでもなければ、それが表現として正しいというわけでもありません。
 今まで小型キャメラでは被写界深度が浅い絵を撮るのは難しかったので、それが撮れる機材に焦点が当たり、今はそれが流行っているという以上の意味はありません。
 反対に、昔のフィルムの感度が低く照明の性能も低かった時代は、望まなくても被写界深度が浅くなりがちで、いかに絞れるか、いかに被写界深度を深くするかも技術の一つで、日中でも照明を焚いて、その上でアイリスを絞って、綺麗な絵を撮ったりもされました。
 それとは、やってる事が逆になってしまいます。

 被写界深度が浅くボケ脚を長くするのには、背景と被写体を分離したり、背景の余計な情報を整理したり、見せたいものに視点を集中させるなどの効果があります。中には、全体にピントが合っていると情報量が多くて見ていて疲れるという言い方をされる人もいます。
 が、これらはあくまでも、そう考える人もいると言うだけで、これが常に正解とは限りませんし万人に当てはまるわけでもありません。
 静止画の写真と違って、動画の映像作品では被写体が動く事で背景と被写体は分離が容易いので、静止画の時ほど強く背景をぼかす必要はないと考える人もいますし、人間の眼は注視点以外の視力は極度に低下するので、全体にピントが合っていても疲れる事はありません。もしそれで疲れるなら裸眼では生活ができません。
 むしろ、短時間で任意の観かたのできる写真と違って、動画で長時間見せられる映画では、背景があまりにボケたカットが続きすぎると、その方が疲れてしまいます。
 また、見せたい物に視点を集中させるために他をボカすのはベタなやり方で、他をボカさないと被写体を立てられないようではレイアウトや演出に問題があるという監督もいますし、黒澤明監督のようにパンフォーカスで全てにピントを合わせて撮って、どこを見るかは観客が決める物と考える人もいます。
 このあたりは、好みと考え方次第で変わります。

 本当は、被写界深度を自在にコントロールできて選択肢が増えるというのが理想です。
 逆に言うと、常時、被写界深度を浅く撮りさえすれぱ良いという性質のものでもありません。
 ある程度深度の深さもとらないと、ボカしっぱなしだと背景のボケ具合がサイズによって変わりすぎて、編集でカットが繋がらなくもなります。
 実際に公開されている映画を何本も観て、どの程度の範囲でボカしているか見てみると分かると思いますが、特別な意図でボカしているカット以外は、極端なボカし方のカットは要所要所に使われるだけで、そんなに多用はされていません。PCのサムネイルサイズだと気にならないのですが、大きな画面で鑑賞する映画では、写真に比べて少しボケただけでも充分に効果が出るので、ボカしすぎるとかえって見見辛い絵になります。

 しかし、35mm一眼レフのレンズを使うDOFアダプターでは、通常の35mm映画よりもフィルム面積が大きいために、35mm映画よりも被写界深度が浅くなりがちです。しかも感度が低くなるために、充分に感度の高いキャメラでなければ絞りを開き気味にせざるをえず、更に浅くなりがちになります。
 そのあたり、注意が必要かと思います。

10高山カツヒコ(www.tepproject.com):2008/05/09(金) 23:13:57
 上記の点を踏まえた上で――

 1/3インチサイズの小型キャメラには、キャメラの価格が安い、感度が高い、小型、軽量で、機動性が高い、操作が簡単でオート機能も充実しているなど、様々な利点があります。
 DOFアダプターを使うと、満足が行く撮影を行うにはレンズが一本では済まないので、総額ではキャメラがもう一台は買えるくらいはかかります。
 感度も、アダプターだけでも下がってる上に、被写界深度を下げすぎないためにはある程度絞らないといけないので、更に下がります。
 撮影機のサイズはざっと二倍になりますし、レンズを複数本携帯すると更に機動性は落ちますし、撮影のセッティングの手間も増えます。
 オートフォーカスもフォーカスアシスト関係も使えませんし、ズーム送りもやりにくいレンズが多いです。

 DOFアダプターは、小型キャメラのメリットと引き替えにする部分がかなり多いです。
 それによって得られる画に、メリットを引き替えにして良いほど興味があるなら良いと思いますが、そうでなければ小型キャメラによる自主映画では決してバランスの良い機材ではありません。
 それも気にならないほどの予算と、機動力のあるスタッフが集まるなら、大丈夫かもしれませんが。

 とても面白い物ではありますが、万人の必需品ではないと考えます。
 私なら、その金額でキャメラをもう一台買い足した方が利点が大きいと考えます。

11創 極右:2008/05/09(金) 23:33:13
おっしゃるとおりのことは私にもよく理解できました。
いずれにせよいつもの落ちになるというか、表現意図に副った機材や技術の選択の上であることを前提に、
DOFアダプターも存在するということには間違いないですね。
以前土手でのシーンがあって、キャストがカメラに向かって歩いてくるシーンだったのですが、見晴らしのいいロケ地
がよかったのか、いわば被写界深度が浅くなっているように見える撮影になりました。
室内とかだと、撮影したいものや人とバックの距離があまり無い為に、パンフォーカスのようになりますが、
被写体とバックの距離があると、それなりにバックはボケています。当たり前のことですが、そんな工夫というか
現状の機材の中で、丁寧に絵作りをする中での新しい発見とかをする中にも、インディーズの醍醐味というか、
ハンディーカメラでもやりようでは、既存の劇場映画と遜色ないものにできる面白さを、最近感じています。
ただ、ぱっと見はDOFアダプタを使用した映像は、それでないと得られない絵にはなるようですので、確かにオヤっと感じます。

技術的なことですが、この手のアダプタを装着した場合、レンズの絞りとカメラのアイリスを併用して露出を決定するようになるんですよね?

12高山カツヒコ(www.tepproject.com):2008/05/10(土) 00:34:41
 撮影では、「距離を盗む」という方法があります。
 被写界深度を浅めにしたい時に限らず、背景と人物被写体とキャメラの位置関係は、本当にリアルにそのままやる必要はありません。

 例えば、人物が室内で対峙して話しているシチュエーションがあるとします。
 人物が窓の近くに立ち、窓の外に向かって話しかけ、キャメラがその窓の外から人物を撮る事で、人物とその背後の背景の距離を稼ぐ事ができます。
 しかし、焦点距離長めで撮ると、室内で会話してるように見えてしまいます。
 切り返しだからと言って、必ずしも180度反対側の壁を使う必要はありません。
 90度横の壁でも構いませんし、家具の配置を変えて見せかけてもかまいません。
 どうせボケてるし、長玉なので写ってる狭い範囲だけセッティングすれば済みます。

 このようなレンズマジックは撮影の基礎テクニックで、リアルにそのままやってそのまま撮るのはむしろ工夫がないやり方で、限られた条件の中で欲しい絵を得る為には様々なウソを巧みに使い分けます。


 DOFアダプターの露出は、キャメラ側はだいたい解放です。主に35mmレンズの絞りを使います。しかし、機種によって口径蝕やマットグラスの粒状性の問題で、ある程度以上は絞れなかったりします。
 また、35mmレンズが結像させるマットグラスは、その粒子が目立たないようにモーターで回転したり高速振動したりして粒子をブラして見えなくしていますので、シャッタースピードを上げるとその粒子が止まって見えてしまうため、ある程度以上はシャッタースピードを上げられません。
 そして、マットグラスの粒子感が大なり小なり追加されてしまうため、そこに更に粒子が追加されるゲインアップはあまり使えません。
 もちろん、オートフォーカスはききませんし、入れてはいけません。


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