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放課後の吸血鬼

2822:2005/06/01(水) 00:04:22
「う、うん。別にボクは構わないけど・・・。前に、そんな感じのとこに、いた事があるから・・・」
実は、キスどころじゃない事もしてたりするのだが、それはまた別の話。
「ほら、真紀ちゃんもこう言ってるし。あっ、それとも、ひょっとして美姫ちゃんたら・・・」
そう言って、魅子は眼鏡をクイッと直すと、にやにやと意味ありげに笑って、真紀と美姫を交互に見た。
「ち、ちょっと、何言ってんですか。別にあたしは・・・」
「わかった、わかった、じゃー、返してあげるから」
そう言って、魅子は今度は美姫にヒョイと近寄り、背伸びをすると目を瞑りツッと唇を軽く尖らした。
「結構です。いい加減にしてください。魅子先輩」
凍りついたように笑顔のままの美姫に、グイっと押し返されて、魅子はム〜と、不満げに口を尖らせる。
「あっ、ひょっとして、まだだったの…。だーいじょうぶ。痛くしないから。お姉さんが、優しく教えてあ・げ・る」
と、突然、美姫の腰まで伸ばしたきれいな黒髪がするっと伸び、まるで生きているみたいに魅子にグルリと絡み付いた。
「いま、読んだんですか? 心・・・」
美姫は精一杯低い声を出して、魅子の目をじっと見詰めた。しかし、頭半分程の身長差があり、相手を拘束している立場なのにもかかわらず、泣き笑いの顔では迫力がない。
「えーっ、しっつれいねー。大事な美姫ちゃん相手に、いきなりそんなことしないよー。
 大体、まだの娘って態度で分かるよ。そ・れ・に、今自白してくれたし〜」
ニヤニヤと、してやったりの表情を浮かべた魅子。美姫は顔を真っ赤にして、ガクッとうなだれる。
「ま〜ったく、あんまり固過ぎると、彼氏に嫌われちゃうぞ」
美姫は、ついに笑顔を止め、ぷいとそっぽを向く。
「別に、あんなの彼氏じゃありません。ただの見境のない女好きですっ」
魅子は、振り解いた黒髪をちょいと掴んでみせる。
「そーね。たしかに女好きね。でも、“これ”でも構わないなんてのは、一本芯の通った女好きよ。で、実際はど・う・な・の?」
「そ、それは…」
ニコニコと暴力的な笑顔で迫られ、美姫はモゴモゴと口篭もる。


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