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放課後の吸血鬼
24
:
18
:2005/05/31(火) 23:47:16
「じゃあ…、そうだね。キミは妖怪が実在するなんて、知らなかっただろ?」
「あ…、うん」
「それはね、妖怪が、自分達の存在そのものを隠しているからだよ」
そう言えば、あの蜘蛛女も、口封じのようなことを言っていた。
真紀はふっと目を逸らす。
「『人種差別も解消できない人類が、妖怪と仲良く共存なんて出来ない』これが妖怪の、一般的な見解だよ。だから、ボクら妖怪が平穏に暮らす為には、自分の正体どころか妖怪の存在そのものを隠さなきゃならない」
真紀は哲晴と目を合わせた。
「キミみたいに、口の固い例外を除いてね」
一呼吸置き、視線をコーヒーカップに落とす。
「だから、あの女郎蜘蛛みたいに騒ぎを起こして、警察沙汰にするような奴は、妖怪社会では、ほって置けない。なんらかの忠告や処罰がなされる。そして今回は、ボクがその担当になった」
再び、視線を上げた。
「こういう訳なら、どうかな?」
「…そういう訳なら、納得できるけど。だったら、僕は何をすればいい」
「別に、何もしなくていいよ。例え警察に『犯人は蜘蛛女です』なんて言っても、信じてもらえないだろ? それに妖怪は普通、写真にも写らないから証拠も作りにくい。かと言って立ち向かうには…」
ちらりと、ザックリと傷のついた鞄を見る。
「どの道、キミにはどうする事もできないと思うよ。だから黙っているだけでいい。2・3日中には片がつくはずだから」
何も出来ない。その言葉は暗雲のように哲晴の心を翳らせる。
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