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放課後の吸血鬼

1610:2005/05/31(火) 23:15:39
暫く校内をうろついていたが、見まわっていた教師に声をかけられて、今日は下校することにした。
そういえば、4階の仮教室に、横口と西根が掃除が終るのを待っていたはずだ。大日向と吸血鬼のことばかり考えていたせいか、今までスッポリと忘れていた。
急いで4階の教室に向かい、ガラリと戸を空けると、中から声をかけられた。
「あら、早かったじゃない」
教室の中には、女がいた。ぐったりとした西根を抱え、その首筋にうずめていた顔を上げて哲晴に声をかけたのだ。
いつものように、カラーのホックと第1ボタンを外している西根の首筋には、ポツリと真新しい傷があり、そこからはまだタラリと血が流れていた。
そして同じく、彼女の朱を引いたような口からも、タラリと一筋の血が胸の膨らみに垂れていた。
すぐ傍には、ぐでっと倒れている横口の姿。第2ボタンまで外され、校則違反のTシャツを覗かせた彼の首筋にも、同じくツッと血を流す真新しい傷。
「あらぁ? なんだぁ、あの娘じゃないのね」
と、その女は残念そうにそう呟く。
ニコッと妖しく微笑む切れ長の目、大人びた逆三角形の顔、前髪を左右に分けた富士額、床まで届く艶やかな長い髪。
西根の身体に半ば隠されていても、薄暗い教室ではくっきりと浮かび上がる白い裸身。惜しげもなくプルンとさらされた豊かな乳房と、その頂上の鮮やかな朱鷺色の突起。
キュッとくびれた腰と、形の良い臍。その下は、その下は…。
黄色と黒の縞模様に彩られたキチン質の巨大な塊、そこから幾本もの棒状のものがニュッと生えて身体を支えていた。
人のサイズの蜘蛛。悪夢の中から抜け出してきたようなそれが、彼女の半身だった。
予想外の展開に、声も出ずに呆然と立ち尽くす哲晴をじっと見据えた。
「ふふ、見られちゃったんなら、しょうがないわねぇ」
くすくすと楽しげに笑う。
「死んでちょうだい」


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