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プチ住民(゚ε゚)キニシナイ!!

447盤上の月2(11) ◆RA.QypifAg:2012/06/03(日) 02:22:59

桜野がヒールを脱いで和谷の部屋に入ってすぐ目についたのは、畳上に散乱している和谷が門脇から借
りたアダルトDVDや和谷秘蔵のエロ本だった。
「―――ちょっと、これ何なのよおっ! アンタ達、本当に真面目に研究会やってんのお!?」
悲鳴のような金切り声を桜野は上げた。
「わあっ、ヤバッ!  桜野さんがいきなり来たからしまうの忘れてたっ!!」
和谷の顔は一瞬で蒼白する。
「慎ちゃん、どういうことなの!? 慎ちゃんも一緒になってコレ見てたの!?
もう信じられなあ〜い!」
「いや、桜野さん、これには事情があって……」
しどろもどろに伊角がなんとか場を治めようとするが、桜野はヒステリックになり伊角の言葉が耳に入
らない。
「もう〜、アンタ達はいったいここで集まって何やってんのよおおおおっ〜、こらああ〜!」
「うわあああっ〜」
和谷やヒカル達は桜野がエロ本やDVDを研究会メンバーに投げつけてくるのを避けながら、アパート
の部屋の中を駆けずり回った。
「ああ〜、オレのららちゃんが〜!」
桜野に投げられたDVDが壁に当たり、ケースから本体が飛び出て床に落ちるのを見て、門脇は悲痛な
叫び声を出した。
「もう〜、何でこんなことに! 和谷が悪いんだからね!」
越智が和谷の背中をバシッと強く叩きながら怒声を投げつける。
「和谷〜、オレ飲み物買ってくるからあと頼むなっ!」
ヒカルは素早く玄関で靴を履いて、和谷のアパートから脱出した。
「進藤〜!? 逃げるのか〜、ひきょうものおおおッ〜!」
後ろから和谷の情けない声が聞こえるが、ヒカルはお構いなしにアパートの階段を降りると近くのコン
ビニへと走りだした。
4月に入ったが、まだ外気は寒くて肌に冷気がまとわりつく。
駆け足で道を走る中、ふっと空を見上げると、すでに夕陽が落ちて辺りは暗くなり始めていた。
そして夕空には、一際青白く光る月が眩しくヒカルの瞳に映る。


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