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プチ住民(゚ε゚)キニシナイ!!

438毛玉の怪 ◆pGG800glzo:2009/06/20(土) 00:16:01
(20)
「・・・いずれにせよ、その化け物に検非違使も歯が立たないという事態が続くようなら、
ボクたち陰陽師の出番かもしれないね」
明の呟きに、あかりの君との口喧嘩を止めて光が振り向く。
「・・・あのさ。聞こうと思ってたんだけど、賀茂はその化け物に心当たりとかあるのか?」
「いや?それは無いけど」
「そっか!・・・だよなァ」
ほっとしたように頷いて、新しい菓子に手を伸ばす光の態度が明には少々気になった。
形の良い眉を顰めて問い質す。
「近衛。今のはどういう意味だい?」
「え、どういうって?」
「自分で云うのもなんだけど、ボクは都の陰陽師の中では名の知れたほうだと思ってる。
普通に考えたら、一般の人よりは妖しに詳しいはずだ。・・・そのボクが、
キミの云う化け物を知らないことが意外じゃないのかい?ボクの力量はその程度だと?」
「いや、それはさ、そういう意味じゃなくて。別にオマエの力を侮った訳じゃなくて・・・
そんな目ェ吊り上げるなって。あーもうっ、メンド臭ェ奴だな、オマエは!
・・・・・・仕方ねェから話すけど、さっきの検非違使仲間の話で、
その化け物の姿を途中で見失っちまったって云ったろ」
「ああ。それが?」
明が首を傾げ黒い眸でじっと見つめると、光は云いにくそうに視線を逸らし、告げた。
「皆がその化け物を見失った場所ってのが・・・ちょうど賀茂の邸の辺りだったらしいんだ。
化け物の吼え声で金縛りに遭った検非違使たちがやっと動けるようになって、
声の聞こえたほうへ追いかけて行ったら、もうソイツの姿は何処にも見当たらなくて。
――代わりに、オマエの邸の門が閉まるのを見たんだって。
だから、ひょっとするとあれは陰陽師賀茂明が使役している式神で、
都の大路を徘徊した後、主人である賀茂の邸に帰って行ったんじゃねェかって
怯えてる奴もいた」


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