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プチ住民(゚ε゚)キニシナイ!!

426戻り花火 ◆pGG800glzo:2008/08/12(火) 00:04:19
(98)
社は膝立ちになり、強張った表情でアキラを見下ろしている。
揺れる視線、言葉を探すように開いては閉じる唇から、心の動揺ははっきりと見て取れる。
とどめの一押しと、ヒカルは声に力を込めた。
「まだ分かんねェのか、社。オレもオマエも、こいつに騙されたんだよ。
両方にいい顔して、両方とも自分の好きな時に遊べるオモチャにしようとしたんだ。
だけど、どうせ塔矢がオレともオマエともこーいうことするつもりなら、
今ここでオレたち二人が同時にヤったっておんなじことだろ!!」

ドクンと一つ、社の心臓が大きく鼓動を打ったのがわかった。
膝立ちの姿勢から緩慢な動作で立ち上がり、ヒカルがアキラを組み敷いている場所に近づいてくる。
ヒカルは薄く笑うと、黒髪を乱れさせているアキラの頭の脇へ移動し、
顔を覆っていた手を頭上で束ね合わせるようにして押さえ付けた。
その間アキラは全くの無抵抗だったが、顔を隠すものがなくなった瞬間だけ小さく息を呑み、
横を向いた。
乳首の上辺りにくしゃくしゃになった衣類が僅かに引っ掛かっているだけで、
そこから下は一糸纏わぬアキラの裸身が、社の前に曝される。
しどけなく開いたままの脚、先程の情事の跡がまだ濃厚に残る白い膚――
しかしこの期に及んでも、社はなかなか行動を起こそうとはしない。
何をやっているのかとヒカルが目を遣ると、社の表情には明らかに迷いの色があった。
想いを寄せていた相手の無防備な姿が目の前にあって、そうしようと思えばすぐにでも
意のままにできる状況でありながら、彼はまだ何かを待っている。
恐らくはアキラの言葉を。
他の人間に何を言われようと、たとえどんな酷い裏切りを受けようとも、
アキラが弁解したなら、或いは一言「やめろ」と言ったなら、
この男はきっとそれ以上踏み出そうとはしないのに違いない。
――だがアキラは何も言わなかった。
逡巡と欲望のせめぎ合いの果て、社は一瞬だけ悲しそうな顔をして、
嗚咽に似た呻き声を洩らしながらアキラの身体にむしゃぶりついていった。


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