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プチ住民(゚ε゚)キニシナイ!!

406探偵妄想 ◆pGG800glzo:2007/09/02(日) 22:13:30
(112)
「そーだな。お屋敷内を探索した時、オレたち、注意して見てたもんな」
ヒカルの言葉に皆も賛同する。アキラが言った。
「皆さん、進藤の意見に賛成のようですね。ボクもです。
ボクたち内部の人間は誰も、お屋敷の中に高枝鋏を隠すことはできませんでした。
よって・・・もし緒方さんの言葉を前提に考えるならば、
高枝鋏を持ち出した犯人は、『緒方さんと闘った外部犯』ということになります」
ヒカルが妙な顔をした。
「あれっ、塔矢。待てよ、なんかおかしくねェ?・・・・・・そうだ!オマエさっき、
外部犯なんていない、一連の事件の犯人はこの中にいるって言ったじゃねェか!」
「ああ。言った」
「じゃあ、今の言葉はそれと矛盾するんじゃねェのか?いいのかよ」
アキラは穏やかな微笑を浮かべ、頭を振った。
「それで、いいんだ。今ボクが言ったのは、飽くまで緒方さんの言葉を
前提にしての話だからね。・・・だけど、もし高枝鋏を取って行ったのが
『緒方さんと闘った外部犯』だったとすると、ある人の発言に大きな矛盾点が
生じてしまうんだ。それは言うまでもなく――」

アキラは緩やかに、しかし大きく弧を描いて、その男を真っ直ぐ指差した。
「――あなた自身の発言ですよ、緒方さん!あなたは言いました。
相手の顔はよく見ていない、振り回される凶器を避けるのに精一杯だった。
そしてその凶器とは飛び出しナイフだった、と。けれどもし高枝鋏を取ったのが
あなたの格闘相手だとすれば、『彼』はその時、高枝鋏を持っていなければ
おかしいんです。彼があなたに撃退されて屋外へ逃げて行ったというそのすぐ後、
お屋敷は厳重に戸締まりされて、外から再度侵入することは不可能になって
しまいましたからね。『彼』が高枝鋏をお屋敷の外へ持ち出せたタイミングは、
まさにあなたが『彼』と闘ったという、その時しかなかったんです。
つまり『彼』は、2メートル近くもある大きな高枝鋏を抱えながら、
風雨の中、ちっぽけな飛び出しナイフであなたと闘ったことになる――
なのにあなたの証言には、一言も高枝鋏のことは登場しません!
この矛盾をどう説明するんですか!!」
「うぅ・・・・・・ッ!!」
緒方の目に、追いつめられた小動物のような焦燥の色がよぎった。


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