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プチ住民(゚ε゚)キニシナイ!!

397探偵妄想 ◆pGG800glzo:2007/07/15(日) 21:29:00
(87)
「伊角さん!?」
和谷が驚いて伊角の背に手を遣る。その手の温かさに誘われるように、
ぎゅっと瞑った伊角の目から二筋、涙が零れ落ちた。
アキラが労わりにも似た静かな声で問う。
「伊角さん・・・事情をお話しいただけますね」
伊角はこくりと頷くと、涙を拭った。
「その前に聞かせてくれないか、塔矢。・・・何故このGGレモンが捨てられたのが、
厨房を荒らされる前だと分かった?普通だったら、厨房を荒らした犯人が
冷蔵庫の中のGGレモンも一緒に荒らしたと考えそうなものなのに」
「あぁ、それなら」
アキラは何でもないことのようにさらりと答えた。
「事件の要素を一つ一つ整理していったら、そういう推論に達したんです。
まず、楊海さんが厨房で目撃した相手は伊角さんだった。伊角さんは冷蔵庫に用があり、
冷蔵庫の中には不自然に量の減ったペットボトルがあった。ということは、
ペットボトルの中身を捨てた人物は伊角さんである可能性が高い。
そしてここからが肝心なところですが、伊角さん・・・・・・あなたは前にも一度、
一人で厨房に入ろうとしていましたね?」

「やっぱり気づいていたのか」
伊角が肩を落とす。ヒカルが身を乗り出して騒いだ。
「なんだなんだ、いつの話だよ?オレ全然気づかなかったぜ?」
アキラは弟をたしなめる兄のような口調で言った。
「キミもその場にいたじゃないか、進藤。ボクたち数人が、
物置を調べに行った時のことだ。調査を終えて廊下に出ようとした時、
永夏が怪しい人影を見つけて声をあげただろう」
「あぁ、あれか。人影の正体は伊角さんだったんだよな。確かオレたちを探しに来て」
「そう、そう言っていた。・・・本人はね。だけど、それはおかしいんだ」
「おかしいって何が?」


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