したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |

プチ住民(゚ε゚)キニシナイ!!

394探偵妄想 ◆pGG800glzo:2007/07/04(水) 00:17:07
(84)
「冷蔵庫ォ〜ッ!?」
倉田が声をあげる。その表情を見てアキラが首を振った。
「いえ、倉田さん。伊角さんは別に、つまみ食いをするためにこの厨房を
訪れたわけではないでしょう。皆さんご存知の通り、伊角さんはとても真面目で
繊細な性格です。お腹が空いても人の家でつまみ食いをするような人ではありませんし、
ただでさえあんな風に厨房が荒らされた後です。この厨房の食料をつまみ食い
しようだなんて考えるのは、余程――その――度胸のある人でないと」
先輩棋士に気を遣ってアキラが言葉を濁すと、倉田が胸を張って笑った。
「あ、そう?そーだよね!オレぐらい度胸のある奴じゃないと、
あんな事件のあった後でここの食料を味見しようなんて、ちょっと考えつかないかもなァ」
アキラは厨房の奥までツカツカと歩き、指紋をつけないよう注意しながら
大型冷蔵庫の観音開きの扉を開けた。中は明るく、ひんやりとした冷気と共に、
色とりどりの食料品がきちんと整理されて収まっているのが見える。
「さて、皆さん。・・・見ての通り冷蔵庫というものは、開けると内蔵の電灯が点いて
明るくなるように作られています。伊角さんが厨房を訪れた目的がこの冷蔵庫に
あったのだとすれば、厨房の電灯を点ける必要はなかったのではないでしょうか」

「なるほど。室内が薄暗くても、冷蔵庫まで歩いていくぐらいは問題ないからな。
そして冷蔵庫を開ければ、自動的に明かりが点いて内部は見える・・・」
永夏がよく手入れされた髪を掻き上げながら呟く。
倉田がこだわった。
「けどよー、塔矢。暗い中で冷蔵庫を開けて何をしようとしたってんだ?
やっぱり、食いモン目当てだったんじゃないのか?」
倉田に横目でじろっと見られて、伊角がビクリと肩を竦ませる。
アキラは冷蔵庫の隅々まで注意深い視線を何度も走らせながら、顎に手を当てた。
「そうですね。はっきりとした目的は、この冷蔵庫を見ただけではボクには・・・
ん?・・・・・・進藤、ちょっと来てくれ。これ・・・ちょっとおかしくないか?」
「えっ?」


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板