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プチ住民(゚ε゚)キニシナイ!!

393探偵妄想 ◆pGG800glzo:2007/07/04(水) 00:16:18
(83)
「まず、伊角さんが何の目的で厨房に忍んできたか・・・?
それを解く上でヒントになるのは、楊海さんが伊角さんを見つけた時の状況です」
アキラの言葉に楊海が異を唱える。
「オレが伊角くんを見つけた時の・・・?でも、あの時、厨房の中は薄暗くて、
伊角くんが何をしているかなんてオレには見えなかったぜ?」
「それでいいのです」
アキラはそう言ってから、顎に指を添えて言い換えた。
「と言うより、まさにそれこそが伊角さんの目的を推測する手がかりになるんです。
当時厨房の電灯は点いていなかった。後で楊海さんが電灯を点けなかったのは
咄嗟にスイッチの場所を見つけられなかったからという事情がありますが、
伊角さんの場合はそうではありません。誰にも知られず一人この厨房を訪れた
伊角さんは、スイッチの場所をゆっくり探そうと思えば探せたはずです。
いや、管理人さんのお手伝いをして何度かこの厨房を訪れているのですから、
スイッチの場所自体、元々知っていたかもしれない。なのに伊角さんは、
電灯を点けることは敢えてせず、廊下からの細い明かりだけを頼りに
何らかの目的をこの厨房内で果たそうとしたのです」

「でもさっきこの部屋の電気を消した時、廊下の明かりがあるとは言っても
相当暗かったぜ。あんな暗い中でできることって・・・何だ?」
ヒカルが当然の疑問を発すると、社も小刻みに顎を上下させて同意の念を表す。
「少なくとも忘れ物をして探しにきた、なんて話やなさそうやな。
細かい作業、危ない作業をするのも無理や。ちゅーか、何をするにしても
明るいほうがやりやすい気ぃがするねんけど。せめて手元に明かりが欲しいとこや」
二人の言葉に頷いて、アキラは微笑んだ。
「そう。目的が何であれ、室内があんなに暗くちゃ不便に違いない。
ただ、社の言う通り、目的を果たすに必要なだけの明かりさえあれば、
室内の他の場所が暗かろうと関係ないのも事実だ。・・・そのことと、
ここが厨房であるということを考えると、一つの可能性が浮かび上がってくる。
進藤。厨房の中で、電灯を点ける以外に明かりを取る方法は?」
しばらく考えてから、ヒカルがぽんと手を叩いた。
「あっ。・・・・・・冷蔵庫か!」


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