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プチ住民(゚ε゚)キニシナイ!!

392探偵妄想 ◆pGG800glzo:2007/06/23(土) 18:46:04
(82)
ヒカルがボソッと耳打ちする。
「塔矢。・・・オマエは早くから、楊海さんの事件は伊角さんがやったって
見抜いてたんだよな?何でわかったんだ」
「ああ、単純なことだよ。さっき、倒れていたのは楊海さんだと知った時、
伊角さんは一つ不自然な発言をしたんだ。『大丈夫なんですか?
倒れていたってことは、頭でも打ったんじゃ・・・』、そう言ったんだ。
楊海さんが心配でつい口を滑らせてしまったんだろうけど、
楊海さんが刺されたり殴られたりしたんじゃなく、
どこかを『打って』倒れたことを知っているのは、彼と格闘した相手だけだよ」
「なるほどなァ」

部屋の隅では楊海と和谷が必死で伊角を慰めている。
「伊角くん、もう大丈夫だから。タンコブができた程度だし、そう思いつめないで」
「そうだぜ伊角さん!わざとじゃなかったんだし・・・」
「で、でも!!一歩間違ってたら楊海さんはオレのせいで・・・うっ!
オレが、オレがあの時、楊海さんの代わりに死んでいれば!!」
「いやだから、オレ死んでないから、伊角くん!!」
互いが互いを庇い合う、美しいとも言える光景に舌打ちをしながら永夏が言った。
「何かもうすっかり事件が片付いたようなムードになっているが、納得いかないな。
オレたちは結局肝心なところは何も聞かされていない――
そもそもそいつはどういう目的で、こんな夜中に一人で厨房にいたんだ?
その一点だけでも十分怪しいぜ。それに、そいつが関わったのが
楊海さんの事件だけだとするなら、他の事件の犯人は誰なんだ?
塔矢、オマエにはその答えがもう分かっているのか」
永夏の問いかけにしばし考え込んでから、アキラはきりりと顔を上げ、言った。
「ああ。――おおよその見当はついているよ」
その言葉を聞いた途端、伊角が怯えたようにアキラを見つめた。


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