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プチ住民(゚ε゚)キニシナイ!!

387探偵妄想 ◆pGG800glzo:2007/06/23(土) 18:41:05
(77)
「!!・・・・・・っ!!」
アキラが伸ばした指の先で、「彼」は青褪め、大きく身体を竦ませた。
誰かが絞り出すように声をあげる。
「う、嘘だろ・・・まさか・・・!」
衝撃と動揺が、混乱に変わってその場を支配してしまわないうちに、
アキラは改めてその人物の名を呼んだ。
「楊海さんは、あなたを庇うために嘘を吐いたのです。――そうですね、伊角さん!」
「う・・・・・・うぁあああああああッ!!」
黒髪の青年は絶叫して顔を覆い、床に崩れ落ちた。

「嘘だっ、伊角さんがそんな・・・!塔矢オマエ、いい加減なこと言うと承知しねェぞ!!」
アキラの胸倉を掴まんばかりの勢いで、和谷が前に進み出たのを
社と永夏が両側から制した。ヒカルが目をぱちくりさせる。
「どうして伊角さんが犯人って思ったんだ?塔矢」
「今から説明する。楊海さんのメッセージをもう一度見てくれ」
床に書かれた文字列を、アキラが再度指し示した。
――41C
「見たぜ。けど、何でこれが伊角さんを指すことになるんだ?」
「さっき永夏が言ったことは、実はいい線を行っているんじゃないかと思うんだ。
皆さん、最後の『C』と読める文字をよく見て下さい。この右側が空いた半円形・・・
この半円の端と端を繋げれば、永夏の言う通り『0』――数字のゼロか
アルファベットのオーになります。けれど、一方の端を途中で折れ曲がらせると――」
アキラの指が宙に弧を描くと、誰かが驚きの声をあげた。
「ああっ。そ、それは!!――数字の、6かッ!!」
「そう。三文字全部を繋げれば、416。『しんいちろう』と読めるのです。
――楊海さん。伊角さんの下の名前は、何でしたっけ?・・・」
楊海は俯いたまま両手を顔の横に上げ、深い深い溜め息と共に呟いた。
「・・・・・・オレの負けだ。そう、そのメッセージは伊角くんを指して書いたものさ」
縺れてこんがらかっていた糸の一つが、するりと解けた。


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