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プチ住民(゚ε゚)キニシナイ!!

337断点・5 </b><font color=#FF0000>(b71tdwpI)</font><b>:2004/05/23(日) 21:57
それ以上何も言えないオレを、じっと見ていた塔矢が、ついにそっと目を伏せて、それなのに薄っすらと笑った。
もう全部諦めきってしまったような、淋しい、泣きそうな笑みだった。
それでも言ってはくれないんだね、と、呟いた声が聞こえたような気がした。
居たたまれなくて、それでも、それなのにオレは何も言えなくて、どうしたらいいかもわからなくて、
「塔矢……」
オレの声に塔矢は顔を上げてオレを見た。
見た事も無いような表情で、でも真っ直ぐにオレを見て、そうして、もう一度、微笑んだ。
胸が痛くて、見ていられなくて、オレはきゅっと目を瞑る。
塔矢の、唇が動いて、静かな、透明な、キレイな声が、聞こえてきた。

「きっと、ボクはキミが好きだったのかもしれない。
初めて会った時から、ずっと、キミを追っていた。ずっとキミの事ばかり考えていた。
一度は失望したはずでも、忘れようと思っても、それでも忘れられなかった。」
やめてくれ、塔矢。そんな事を言わないでくれ。
忘れていた事をオレに思い出させないでくれ。
違うんだ。オレじゃないんだ。おまえが見てたのは、おまえがずっと追ってたのは、おまえがいつまでも
忘れられなかったのは、それはオレじゃないんだ。
「キミを嫌おうと思ったり、キミを憎いと思ったりしたこともあったけど、それはでも、
キミを好きだと思う気持ちの裏返しだったのかもしれない。でも、」
そこまで言って、塔矢は言葉を詰まらせた。
言わなくても、でも、塔矢が何を言いたいのかわかるような気がして、
「でも、キミは、」


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