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プチ住民(゚ε゚)キニシナイ!!

300断点・4 (10) </b><font color=#FF0000>(b71tdwpI)</font><b>:2004/03/14(日) 21:36
――もう、いいや。
塔矢がオレを殺したいって言うんなら、もう、それでいいや。
いいよ。塔矢。オレを殺してよ。
声に出さないオレの言葉に応えるように塔矢の手がオレの喉に食い込む。

それなのに。
痛い。苦しい。
頭の中で何かがガンガン響いている。血管が膨れ上がるみたいだ。
オレは静かに塔矢に殺されようと思ってたのに、オレの身体は反抗するように暴れる。
苦しい、苦しい、苦しい。
誰か、誰か助けて。
そうして酸素を求めて闇雲に暴れていたら、突然、喉が開放された。
ヒュっと息をしようとした瞬間咳き込んで、空気を吸いたいのに吸えなくて、苦しくて苦しくて咳き込んだ。
痛みの元を確認するみたいに首に触ってみたら、食い込んでた塔矢の指の跡がわかるような気がした。

そうだ、塔矢!
塔矢はどうしたんだ?
振り返って見ると塔矢は、何か信じられないというような表情で自分の両手を見詰めていた。
さっきまでオレの首を絞めていた手を。
床に碁石が散らばっている。さっき手に何かぶつかったみたいに思ったのは、碁笥をひっくり返したんだろう。
それで、塔矢はオレの首を絞めるのを止めたのか?
「とう、や、」
オレの声に塔矢がゆっくりとオレを見る。
そしてもう一度自分の手に視線を落として、それからオレを――いや、きっとオレの首を、見詰めている。
「……とうや、」
喉が苦しくて、掠れた声は自分の声じゃないみたいだ。
「出て行け…っ!」


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