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プチ住民(゚ε゚)キニシナイ!!

281黒い扉 </b><font color=#FF0000>(G800glzo)</font><b>:2003/12/21(日) 21:33
(11)
「あ・・・ごめん、塔矢君。ソーセージ、嫌いだった?」
「・・・そ、そういうわけじゃないんです。すみません、ボク・・・」
先輩棋士に対して失礼に当たらないように、白川の顔とその物体を交互に見ながら
何とかそれを食べないで済むような言い訳をぐるぐると考える。
その時、畑中がまたクスリと笑って言った。
「無理することないよ、塔矢君。嫌だったら言ったらいいさ。こういうの・・・
塔矢君みたいな若い人にとっては、却って毒かもしれないしね。ねぇ乃木先生」
「ああ、そうかもしれないな。これは考えが足りなくて、悪いことをした」
「え・・・?」
本人を差し置いて勝手に得心しているような乃木たちにアキラが不安げな視線を向けると、
乃木はにまにまと嬉しそうに首を振りながら、
アキラの両肩の感触を味わうようにゆっくり揉んだ。
「若い頃はただでさえ、元気が有り余ってるからなぁ・・・
その上こんな物食ったらムスコが暴れ出して、夜眠れなくなっちまうわな。
まだ女もいないようだし、自分で自分をナグサメルのは寂しいよな?なぁ塔矢君」
言いながら乃木の片手がそっと下に伸ばされて、アキラの股座をグッと掴んだ。
「っ・・・!・・・そ、そんな理由じゃありません!」
ぴったりと背後から密着していた乃木の体を、思わず突き飛ばしてしまった。
乃木は一瞬面食らった顔をした後、相変わらず意味深な笑みを浮かべてアキラを見ている。
呆然としてその顔を見返す。頬が熱くなる。
酒が入っていることを勘定に入れても、
尊敬する棋士からあまりに野卑な言動をぶつけられたことがショックだった。
「なんだ、違うのか?なら食うといい。それにどうせ一口二口じゃ、何も変わりゃせんて」
「・・・そ、そうだよ塔矢君。乃木先生は今ちょっとお酒が入ってらっしゃるけど、
折角来たんだし、一口だけでも食べて行ったらどうかな?体にはいい筈だよ!
ボクが保証する!」
自分が悪いわけでもないのに申し訳無さそうに微笑んで取り成す白川の柔和な顔が
ほんの少し、仲のよいもう一人の兄弟子の面影と重なったので――
アキラは気づかれないよう小さく溜め息を吐いてから頷いた。
「じゃあ、少しだけ・・・」


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