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プチ住民(゚ε゚)キニシナイ!!

267裏失楽園:2003/12/03(水) 21:27
 勘弁してよ、と進藤は笑う。
 目を塞いでいても、緒方さんが声を出さずに笑う気配だけは感じる。確かに彼は自信過剰という
だけではなく上手いのだろう。
 時に激しく、そして相当我慢強くゆっくりと、未経験だったボクをこれほどまでに慣らした。
 緒方さんだけしか要らない。緒方さん以外必要ない。…そう思えた日が、確かにあったほどに。
「緒方先生、囲碁打ちながらイっちゃったことあるタイプ?」
「…オレは変態じゃない」
「もしイっちゃえるタイプなら、塔矢の言う意味がわかるかもしれないよ」
「なんだそれは。…アキラくん、解るか?」
「ええ」
 頷くと、返事の代わりにカチリと小さな音がした。スーッと息を吸い込む音がする。そして吐き
出される煙はボクや進藤の方にはけっして向けられはしないことをボクは知っていた。
 それは彼の思いやりであり、優しさだった。
「緒方さん、ジュース…」
「ああ、喉が渇いただろう。飲みなさい」
 すぐに紅い液体を満たしたグラスを手渡されたが、ボクは首を振った。
 そうじゃない。
 このジュースがあるのはただの偶然なのか、それともボクがここに足を向けないでいた間もあの
ジュースはここにあったのか。
 それに何か意味があるのか――それが知りたかった。


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