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プチ住民(゚ε゚)キニシナイ!!

23碧の楽園−4:2003/03/03(月) 00:40
「塔矢、これ、この匂い、俺達だけの秘密な。」
「秘密?って??」
「うん・・・香水にもいろいろあって、これは、俺と、俺の腕の中の人にしか匂わない
 オレの腕の中の人のためのもの、だから。」
ヒカルは、あかりにせがまれ連れていかれたデパートで見た、
クレオパトラか楊貴妃のような迫力の、オリエンタル美人の店員の言葉を
聞いたままになぞった。

「腕の中の人、って、ボクの他に何人居るのかな・・・?」
アキラはすこし意地悪しようと思い、わざと不安げに囁いた。
「なんだよ、それ・・・」ヒカルはぴくりと身を堅くした。
「塔矢のほかに居る訳ないじゃん・・・!これだって、塔矢のために選んだんだぜ?
 でも、塔矢が嫌なら、もうつけないよ」

アキラは返事の代わりに、ゆっくりとヒカルを抱きしめて顔を埋め
深呼吸してヒカルの香りを確かめた。
それは甘くてすがすがしく、それでいてしっかりした花の香りで、
遠い南国の、穏やかに澄んだ青空や海を思わせた。
進藤らしい匂いでもあり、らしくない匂いでもあったが
暖かさを感じさせる、心地よい香りだった。
香りに引き寄せられるままに、アキラはヒカルにキスをした。
ヒカルの体温が、いつにも増して暖かく、心地よかった。
やさしく何度もキスを重ねながら、瞼の裏に、碧の楽園を垣間見た。


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