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プチ住民(゚ε゚)キニシナイ!!

208白河夜船(3)</b><font color=#FF0000>(.QypifAg)</font><b>:2003/09/05(金) 03:52
「―――進藤どうしたんだ、食べないのか?」
「えっ」
「せっかくの料理が冷えちゃうよ」
ヒカルの目の前でアキラがステーキを口に入れている。
アキラはナイフとフォークを音をたてず優雅に動かす。
―――ああ、そうか。オレ、塔矢とメシ食ってたんだ。
ヒカルはアキラの案内でイタリアレストランで夕食をとっていた。
いつもはヒカルの食べたい物をにアキラが付き合っていて、
ファミリーレストランや牛丼屋、ラーメン屋などが、ほとんどだった。
「ここの料理美味しいだろ? お母さんがこの店贔屓で、幼い頃からよく来て
いるんだ。イタリア料理の隠れた名店でもあるしね」
「ああ、美味いよ」
「でもあまり食べていないようだね」
「そっ、そんなことねぇよ、ホラ見ろよ!」
ヒカルはステーキをナイフで大きく切って、口に頬張りムリヤリ笑顔を
つくった。
「何か悩みでもあるのか?」
そんなヒカルの様子をアキラはしばらく眺めて静かに言う。
「別にねえよっ」と、ヒカルは言ったつもりだが口の中が一杯で明確な発言は
無理で、アキラから見ればただモゴモゴと口を動かしているように見え、何を
話しているのか全く理解出来ない。
「だかハ、モゴ・・・・・ゴ・・ハモ・・・・・・・おまえのっ・・・む・・・・・・・グッ」
「進藤・・・、食べるか話すかどちらかにしないか。はたから見てとても見苦しい」
澄ました顔でアキラは品よくステーキを口に運ぶ。

―――ったく、何で塔矢はオレの考えていることが分かるのかなあ?
世の中で一番好きなのは塔矢だけど、また一番怖いのも塔矢だ。


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