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プチ住民(゚ε゚)キニシナイ!!

202Today</b><font color=#FF0000>(b71tdwpI)</font><b>:2003/09/05(金) 03:01
わからない。
耳に聞こえた声は真実彼の声なのか、自分が欲したゆえの幻の声を聞いたように思っただけなのか、自分
は確かに彼の名を発したのか、それとも声に出さずに心の中で呼んだだけだったのか。
わからない。確かなことなど何一つない。
熱に支配されていた脳の記憶は曖昧で、確かなことはたった一つ、彼を抱いたということだけだった。
そうして支配する熱のままに欲望を吐き出した後は泥のような眠りに引き込まれ、次に目にしたものは、ま
るで何もなかったかのように朝陽を受ける彼の白い顔だった。
目覚めて顔をあわせても、昨夜のことは何一つ言葉にしなかった。
艶やかな黒い髪も、白く秀麗な顔も、何一つ変わったところなど無いように見えた。
それでも、彼も、自分も、何もかも変わってしまったように感じた。
彼も、自分も、昨日までの何も知らない自分たちとは遠く離れてしまったような気がした。


けれど変わったものなど何一つなかったのかもしれない。


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