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プチ住民(゚ε゚)キニシナイ!!

182裏失楽園:2003/09/01(月) 19:55
 ボクは興奮しかけていたそれを両手で掴んだ。抑えるつもりで掴んだのに、浅ましいボクは
その刺激にすら悦びの咆哮をあげる。
 身体の欲求と理性は別物だ。セックスの後、ボクの理性は容易に本能に凌駕されてしまう。
それが今日のような行為だと尚更だった。数度撫で上げると、立っていられなくなりボクは
しゃがみ込んだ。
 震える手でシャワーの温度を下げると、デジタル制御の水温はすぐに調節された。
真水に近い温度のそれが全身を濡らすと火照った身体は余計に温度差を感じる。
「つめた……」
 あまりの冷たさに一瞬息が止まり、ボクは震え始めた身体を両手で抱いた。
 震えながら、ボク一人の空間であるこの箱庭から出る潮時なのかもしれないと思う。
 だが、外に出たくはなかった。バスルームを出れば進藤や緒方さんと顔を合わせなければ
ならない。それが辛かった。
 しかし――いつまでもこうしているわけにはいかない。あまりに遅いと却って心配をかけて
しまう。それに、あの二人を長く二人きりにさせるわけにはいかないのだ。
 温度の高い湯ならば夏の日の蜃気楼のように立ち上がってきてボクをいたずらに刺激する
はずのあの匂いが、すっかり水に流されて消えていったことに安堵しながら、排水溝のとこ
ろに溜まったティッシュの残骸をかき集めてきつく握りしめる。
 決意が挫ける前に早く出なければ。
 バスローブを羽織り、気が進まない足を叱咤しながら長い廊下を歩いた。


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