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魔境避難所

1067邂逅</b><font color=#FF0000>(TfjwVpA2)</font><b>:2003/08/30(土) 19:20

 だが、それも対局しているときのみで、普段の彼はそれまで以上に子供っぽかった。棋院でも
年上の友人達に甘えている姿をよく見かけた。
――――寂しがっている?
ただの勘だったが、あながち間違ってはいなかったらしい。寝物語に聞いたアキラの話からも
そのことは伺えた。


 シャワーを浴びて戻ってくると、アキラはもう眠っていた。いつものことだが、彼は自分と
眠るときいつも背中を向けている。華奢な身体を抱きしめて眠りたいと思ったこともあるが、
彼は決してそれを許さなかった。染み一つない白い背中を…美しい黒髪がかかる細い首筋を
緒方に惜しげもなく晒しながらも、その向こう側にある表情を見せてはくれない。
 だから緒方はアキラの寝顔を知らない。一番無防備で彼の真実を映し出すその表情を
一度も見たことがなかった。


 「“いつか”って、いつなんだろう…」
アキラが裸の背中を向けたまま、ポツリと呟いた。眠っているとばかり思っていた。人形のように
身動ぎひとつせず、その上、顔も見えないのだからそう思っても仕方ないだろう。
 それでも、アキラはこちらを振り向かない。
「いつか話すって進藤が…でも……」
話すとは彼の秘密のことだろうか?それをアキラに話すとヒカルは言ったのか?それを
信じてアキラはずっと待っているのだろうか…
「一緒にいるとすごく楽しそうだし、屈託なく甘えてくるのに…いつも寂しそうで…」
小さな溜息が耳に届いた。
「“いつか”って、いつ来るんだろう…」
 胸の奥がチリチリと痛んだ。

 「や…なに!?緒方さん…!」
薄い肩に手をかけ、強引にこちらを向かせた。彼の顔はいつも通り………冷めた瞳が緒方を
見返した。緒方は、そのまま彼を自分の下に組み敷いた。
 この二年の間にお互いの愛撫にすっかり馴染んでいた。薄い胸や滑らかな腿に手を這わせる。
「ん………だめ…緒方さん…」
アキラの拒絶の声は、すぐに甘い吐息に変わった。
 ほんの一時間ほど前まで、自分を受け入れていた場所に手を這わせ、中を掻き回す。
そこはまだ柔らかく、時間をかけなくとも簡単に入ることが出来そうだった。緒方はそこに
自分自身をあてがうと、一気に突き入れた。
「あ、あぁ…!い…痛い…」
「ウソつけ…」
 緒方は手酷く彼をいたぶり続けた。嬌声が暗い薄暗い室内に響き渡った。


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