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プチ避難所

383ユーワク・おまけ</b><font color=#FF0000>(b71tdwpI)</font><b>:2003/03/22(土) 03:45
アキラの姿が見えなくなって、芦原は視線を手元のグラスに移し、それをじっと睨んでいると、チン、
と軽い音をたててグラスが当てられた。
「緒方さん…」
「どうした?芦原?」
「アキラがさあ…」
睨んでいたグラスの中身を一口二口啜って、とん、と音をたててテーブルに置いた。
「大人になっちゃいましたねぇ。なんかオレ、感慨無量ですよ。あのちっちゃくて可愛かったアキラ
がさぁ、女の子と三角関係四角関係で揉めたり、挙句は、あーんなカオして惚気るようになっちゃう
なんてさぁ、なんかオレ、寂しいですよ、緒方さん。」
テーブルの上にぐんにゃりともたれるようにして、緒方を見上げて芦原は言った。
「おまえってヤツは…」
「なんですかあ、緒方さぁん?」
「いや、素直なヤツだなと思ってな。羨ましいよ。」
「そりゃあね、緒方さんみたくひねくれてなんかいませんからね、オレは。
でもさ、緒方さんだって、寂しいでしょ?なんかさ、いっつもオレ達のあとをついてたあのアキラがさ、
あんな風にオレ達を置いてっちゃうなんてさ。寂しいよ。なんかオレなんかお役ごめんなのかなって
思っちゃうよ。」
「…バカだな。」
芦原を見下ろしていた緒方は内心を押し隠すように軽く笑って、芦原を小突いた。
寂しいか、だって?寂しいなんてもんじゃないさ。アキラが…オレの、アキラが、
「ホントにねぇ、よかったと思ってるんですよ。アキラがあんなに幸せそうなのはさ。でもねぇ…」
オレだって嬉しい。アキラが幸せそうにしてるのは嬉しい。たとえそれが、アキラの幸せがオレとは
無関係の所にあるんだとしても。あの時のような辛そうなアキラを見ているくらいなら。
だからオレはもうおまえを見ていてやるしかできないけれど、


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