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プチ避難所

1334CC ◆RA.QypifAg:2014/06/28(土) 17:33:21
盤上の月4〜最終章〜(9)

「ご注文を繰り返します、エスプレッソとミルクティーでよろしいですか」
「それでお願いします」
あかりは店員へ答える。
「お茶へ誘ったのは私だから、ここの御代は私に払わせて」
「藤崎さん気を使わなくてもいいよ、ボクも話をしたいと思ってここへ来たんだから」
「そういうわけにはいかないわ」
当惑顔であかりはアキラへ訴える。
「……それで藤崎さん。ボクに聞きたいことって何?」
「もう終わったことだけど、どうしても塔矢君に聞きたかったの。ヒカルに聞いても答えてくれなかったか
ら。もしかしたらヒカルにも分からないことかもしれなかったけど。
………塔矢君は男の人しか好きになれない……そういう方面の人なの?」
あかりの質問にぎょっしてアキラは瞳を丸くした。
そして辺りを急いで見回した。日曜日のせいか、店内は客が多くであちらこちらに談笑を繰り広げており、
あかりやアキラの会話はそれほどまわりに響かないらしい。
そんなアキラの様子を見て、あかりは自分の声のトーンがやや大きかったことに気付き、少し声を低めて
「ごめんなさい」と言う。
アキラは何も言わずにしばらくあかりを観察した。興味半分でそのようなことを聞いている訳ではない。
あかりの真剣な眼差しを見て、アキラは直感でそのように捕らえた。
「……私、塔矢君とヒカルが別れた後に、ヒカルと数年間だけ付き合ったの」


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