したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | メール | |
レス数が1スレッドの最大レス数(1000件)を超えています。残念ながら投稿することができません。

エロ文投下用、思いつきネタスレ(4)

1引き気味:2004/09/13(月) 12:12 ID:3SMbwMrQ
ふと浮かんだ18禁ネタや、思わずハァハァしてしまったエロシチュを開陳するスレッドです。
また、こんな筋立ての話はどうだろうといったリクエストの類もこちらへどうぞ。

・前スレ
エロ文投下用、思いつきネタスレ(3)
http://jbbs.livedoor.com/bbs/read.cgi/movie/1029/1070389362/
【妄想炸裂】思いつきネタスレ2nd【猥文投下】
http://jbbs.shitaraba.com/movie/bbs/read.cgi?BBS=1029&KEY=1053698536
漏れの思いついたネタを酒の肴にしてみるスレ
http://jbbs.shitaraba.com/movie/bbs/read.cgi?BBS=1029&KEY=1026475777

951引き気味:2013/02/03(日) 23:23:14 ID:wTb1Au5M0
>>948 なーぐるさん

絶望的に激変した環境。
日々、大きなストレス下に置かれながらも、人類は自らたちの未来のために必死で足掻かねばならない。

よし、ストレス対策が必要だな。

ボノボる。

なんて、アホな時事ネタに乗っかった思考が一瞬過ぎってみたりのフリーセックス(ただし絶対避妊の妊娠禁止)艦内、ヴンダー日常禄とか、ありがちですねー。そうですね。

あと、淫乱美母シリーズのオチネタとして、ユイがフリーセックスを推奨しまくってるあの世界はお気楽平和な学園エヴァ設定と見せかけて、実は絶望的な人類滅亡寸前世界観だったんだよ(ナ、ナンダッry とか、浮かんだんですよ!
新世界よりは、せめてもう少しこう……Vガンダムでのデフォみたいな塗りさえなんとかしてくれれば、もちょっと視聴意欲そそってくれたと思うんですけどねぇ。

952引き気味:2013/02/05(火) 02:15:15 ID:l44jyT0k0
唐突にナデシコネタ。
や。Twitterでですね。そういう電波が。



 人からは今日まで散々、愛想も可愛げも無いのだなと言われ続けていた自分が、こういう場面になると『きゃっ』などといういかにもな女の子らしい悲鳴をもらしてしまっていたことに、ルリは暫く気付けなかった。
「さ、サブロウタさん……?」
 ベッドに尻もちをつかされた拍子、男性を前にしてのこの場合ではあまりにあられのない格好で開いてしまった両脚。その付け根。
 女性士官用制服のタイトスカートが他者の視線からの遮蔽という役をなさなくなっていた開けっぴろげな空間を通って、サブロウタの手がするりと伸ばされきていたのだ。
「――!?」
 息を飲む間もなかった。
 父親の記憶も母親の記憶もないルリが思い出せる限りの幼い頃から、自分以外の誰にもそんな場所を――しかもこんな身震いのする意味合いの込められた手付きで触られたことはなかったのに。ルリの下腹部には大人の男の手のひらの感触が押し当てられていて、タイツの上から無遠慮に撫ぜ回していたのである。
「へぇ〜? この感触からすると……」
 『艦長、やっぱりもう生えてるんですね』と、確かめるようにルリの恥丘の膨らみにあたる場所を押し揉みながら、サブロウタが口元を緩めた。
「――それはっ」
 当然、少女は羞恥に身悶えた。
 この頃やっと生えそろってきたヘアのことは、言うなればルリの気恥ずかしさが凝縮された事実だったからだ。
「冗談、ですよね……」
「これが冗談だと思います? 艦長」
 サブロウタの手はカリカリとタイツに爪を立てて引っ掻くと、そこを破いてしまったようだった。
 無論、それだけには留まらない。
 ピッというその音がしたと思ったら、次には一旦鼠蹊部に退いた指の先がすぐにまた下着の股布の部分を襲い、さすさすと卑猥なタッチで摩擦を加え始めてきたのだ。
 刺激が与えられるポイントは常に一箇所に留まらず、瞬く間にルリのショーツはその部分だけをぴっちりと皺を伸ばされて、未通のクレヴァスのかたちを浮き彫りにさせられていた。
「だって……サブロウタさんは、そんな格好していても本当はちゃんとした木連の軍人さんで……」
 じっと顔を近付けて見詰めてくるサブロウタに対し、わなわなと目を見開くルリは、『ナンパを気取るようになったのもそもそもは私の護衛をしてくれるための偽装で』等と、彼女の信じている“こんなことをする筈が無いタカスギ・サブロウタ像”を言い募ろうとする。
 要するに『信じられない』と、この期に及んで現実を否定しようとしているのだ。
「艦長、人が良すぎですよ」
「……ぁ、ダメ、です。サブロウタさ――」
 唇を奪われて、舌まで絡め取られて、くちゅくちゅといやらしい音を立てながら唾まで飲まされる。それがはじめてのキスだと今更に気付いた頃には、ルリの頭はすっかりぼうっとしてしまっていた。
「ン、ンン……ぅ、ン……」
(息、苦しいから。酸欠で――)
 それだけじゃないですよと、声に出していたならサブロウタに意地悪く指摘されていたはずだ。
 艦内備品のそっけないベッドの上で完全に男に覆い被さられていて、スカートの奥をまさぐられて甘い鼻息を洩らしてしまっている。弱々しい、そして難易度イージーもイージーだとほくそ笑まれる程度の、女の子。
 抵抗だってもっと腕に力を込めて出来るだろうに。今のルリはといえば客観的には男の肩にただひしとしがみ付いて、未知の感覚が羞恥と共に押し寄せるのに甘んじているだけにしか見えない。

953引き気味:2013/02/05(火) 02:15:31 ID:l44jyT0k0
「あっ、あっ、あっ……」
 じわりとサブロウタの指の下に滲みはじめた熱い“とろみ”。
 それはルリのような世間知らずな女の子をはじめてベッドに押し倒した相手としてはサブロウタがたちが悪すぎたという証左であり、わなわなと震える少女の細い太腿の奥で繰り広げられる名人級のピアニストさながらの指使いときたら、たちの悪さを更に証明し続けて――やがてルリ自身にもはっきり分かるほどに、彼女のショーツを愛液でぐしょぐしょにさせていったのだった。

「さーて、と」
「あ! い、イヤです。……ぁあああ、あ、何を……させるんですか」
 熱い吐息をひっきりなしに。そして、ささやかな胸の膨らみがこれ以上なく忙しない様子で上下しているのだから。運動不足気味のオペレーター上がりにとっては既にもうこの時点で、心臓の暴れっぷりも呼吸器のフル稼働ぶりもいっぱいいっぱいの筈。
 だから、それはほんとうに辛そうにの声。
 そんなものでは当然、ルリの両方の膝の裏を掴んでスカートの中を覗き込もうとするサブロウタを押しとどめる力なぞ備えていないわけで、
「ねぇ、艦長?」
 ルリは思い知らされねばならなかったのだった。
「当たり前ですけど、やっぱり髪と同じ色なんですね。エッチで……、へへ、綺麗ですよ。艦長の真っ白な肌に似合ってるっていうか」
「あ、あ、あああ……。いやぁ……ぁ」
 “その辺り”を、一撫ぜされる。それだけでじわっと沁み出したぬるい液体がお尻の方に垂れていくぐらいなのだから、
(わ、わたし、今日履いてたのは……)
 思い浮かべた白いショーツの薄い生地程度では、防げているわけがないのである。
 まだ、脱がされたわけでもないのに。わたしっ――。
 ルリの下腹部に、ほんのりと一つまみ程。一房というぐらいにもならないささやかぶりで、髪の色と同じガラス質の蒼銀色の――この頃になって生えそろってくれた、少女の大人への成長の徴。
 きっとそれは、素肌が透けるほどにぐっしょりと濡れてしまった下着に押し潰されて、それで処女の秘唇がひとすじの割れ目を刻んでいる少し上に張り付いているという、光景。
 いやらしい、いやらしい、眺めだ。
「いやです! あ、ぁ、いや……いやっ、見ないでサブロウタさん! お願いです。見ないで……!」
 どうして、どうして私、と。ルリは唇を噛みしめていた。
 おかしな心の働きだが、この時少女が泣きそうになって心の中で罵っていた相手は自分だった。
 自分が――そう、いやらしいから。こんなことをされたからって、これぐらいで下着をびしょびしょにしてしまうくらい、いやらしい女の子だから。だからまだ裸にされたわけでもないのに、全部全部見られてしまうことになるんだ。サブロウタさんに見られてしまうことになるんだ、と。

954LHS廚:2013/07/24(水) 19:58:03 ID:CVvoPFK20
ttp://kikonboti.com/archives/29886340.html
ある意味、究極のネタ。
シンジに使うならチェロ曲とかカラオケになるのかな。

955なーぐる:2013/08/03(土) 23:45:13 ID:PboovgGY0
雑談スレに書いた思いつきネタ
展開も月並みなのも問題かなぁ。

 男は碇ゲンドウに恨みを持っていた。ゲンドウ達が進めた補完計画によって大切なもの…家族、財産、etc…を失ったから。彼は復讐を決意した。だがゲンドウは彼のあずかり知らない場所で死んでしまった。
 だから彼の復讐の対象は、ゲンドウの息子である碇シンジにシフトした。当初は大切なものを奪われる苦しみをゲンドウに与えるため、殺してやるつもりだったが考えを変えた。かわりに、彼の大切な者を奪ってやることにした。幸い、シンジの大切な者はたくさん居た。状況、説明、終わり。


 見ただけでカビ臭さが伝わってくるような暗い室内で女 ――― 真希波マリ ――― は拘束された惨めな姿をさらしている。栗色と言うよりブルネットに近い髪は乱れ、薄汚れた床の上に広がっている。後ろ手に縛られ上下逆さにされた不自由な姿勢のまま、足首を棒の両端に縛り付けられた足は閉じることを許されず、男が股間に鼻先を沈めピチャピチャと舌を鳴らすのに甘んじている。
 チラリと見えた男の顔は、どこか見覚えがあるように思えた。

「あう、にゃっ、いや、もう、やだぁ」

 呻き声には哀切な響きが混じり、必死になって耐えようとしているのがわかる。
 泣きはらし、充血した目を見開くマリ。全身全霊で男を拒絶している彼女だったが、おとなしく男の行為を受け入れるしかない。むず痒く、体の奥底からゾクン、ズクンと響いてくる疼きを必死になって堪えている。
 舌がヴァギナを擦り、舌先がクリトリスを突き、貪るように唇で吸い付き、発情した牝の愛液を啜りこむ。

「いっ、いぃやぁぁぁぁ〜〜〜〜」

 無理矢理なのにイかされてしまう。小刻みに震える彼女の様子から、その瞬間が近いことがわかった。

「あっ、ああっ、やっ、やぁぁぁっ! 姫、だれか、うぅ、シンジ、いや、嫌ぁぁ!」

 無理もない。散々に悪態をつき、強がるそぶりを見せていた彼女にナイフを突きつけ、抵抗を封じて愛撫を始めたのは30分前だ。それから男はマリのグラマーな肢体を誉めているのか、それとも貶しているのかわからないが、ぶつぶつと呟きながら執拗に口での愛撫を続けている。

「ああぁーっ! あっ! あっ! ああっ! いっ、やっ……」

 弱い照明でも、マリの紅潮した肌とグラビアアイドル顔負けにグラマーな肢体は誰の目にも明らかだった。
 白いブラウスを突き破らんばかりにたわわな胸、むっちりとした太股にヒップ、ハーフ少女らしい西欧と東欧の血が良い形で混在する美しくも魅力的な顔立ちが悲嘆と快楽で歪む。

956なーぐる:2013/08/03(土) 23:45:31 ID:PboovgGY0
 汗と滴り落ちる唾液でぐっしょりと濡れたブラウスは肌に張り付き、普段以上にはっきりと女性らしい体のラインを浮かび上がらせている。ブラジャーが透けて見えるのが、まだ少女と言っていい年齢でありながら大人びた雰囲気で、さながら熟成したウィスキーのように淫靡さを醸し出していた。

「うあっ、あっ………あぅ、しん、じゃう、よぉ。うぅっ、うっ、ううぅ〜〜」

 喘ぎ、叫び、眼鏡の下の目を見開き、固く閉じ、そのつど涙を溢れさせる。
 今彼女は何を思っているのだろう。悲しみ?悔しさ? それとも肉欲に堕ちたいのに、プライドが邪魔して落ちることが出来ない自分自身への憤怒?あるいは既に堕ちて怠惰に裸体を晒す者達への妬み?

「ぐっ、くぅぅっ! やだ、やっ、やだやだやだやだっ。シンジ、ダメ、お願いっ、あっ、ち、違う、やっ、ダメ」

 小刻みに足全体が痙攣していく。マリは息も絶え絶えに、断続的な荒い吐息を吐く。

「だめっ、だ……め、よっ…ダメ、なの、にっ。ふにゃっ!? あっ、うにゃぁぁぁ〜〜〜〜〜っ!?」

 男の巧妙な責めに遂にマリは絶頂に達した。猫っぽいと常日頃言われる彼女らしく、春先に発情した猫の鳴き声のように騒々しいアクメ声が響く。

「うあっ、あっ、あっ、あっ、あぁ。…………はぁ…はぁ」

 呼吸と共に小刻みに痙攣するマリ。ビクつくたびに、小さな潮が噴き出し、マリの下腹を濡らしていった。

「はぁ、はぁ、はぁ…うう、こんなぁ…ありえないよぉ」

 生まれて初めての本気の絶頂に、マリは半開きになった唇からやっとそれだけ絞り出すのが精一杯だ。
 強姦なのに、無理矢理なのにイかされてしまった事実がマリの心を千々狂わせる。…マリの眼前に男は黒ずんだペニスをつきつけた。

 くわえろ。

 無言で要求する男にマリは抵抗することは出来なかった。
 おずおずと口を開き、獣臭のするペニスをくわえ込む。すぐに舌が踊った。

「うっ、うっ、うっ、うぐ、ふぶっ、ちゅぷ、あふっ、ううっ。ん、んっ、ちゅ、ぺろ」

 お互いに性器を刺激し合う二人だったが、一度達して敏感になっていたマリと激しく興奮していた男はほぼ同時に達した。

「んんぅ、んっ、ん―――っ! ちゅっ、ぶふっ! ん、ちゅばっ、じゅる…ううぅぅっ!」

 噴き上がる潮は男の口元を濡らし、どろりと濃厚な精液がマリの喉奥へと吐き出される。

「んんっ、はっ、あむ、ちゅ、ちゅる、ちゅぢゅうぅ」

 苦みと感触、臭いにマリは顔をしかめるが、考えが回らないのかやけくそになりでもしたのか、おとなしく舌を絡ませ、精液を尿道口から啜り出すようにしゃぶりついている。

「うっ、ううっ。汚い、のに、シンジじゃ、ない…のにぃ」

 泣きじゃくるマリから、名残惜しげに男はペニスを引き抜く。体勢を入れ替えながら、男はマリを拘束していたロープをほどき、すぐ側のせんべい布団の上に転がした。

957引き気味:2013/08/04(日) 19:28:48 ID:GaCnW/eo0
展開が月並み?
いいえ、それは王道と言うのです。

>マリ
『Q』公開で随分FF書くための手がかりは出たと思うんですよね。
『破』までのレベルですと、まさかアスカのことを『姫』とか呼ぶとは思いませんでしたし。
そして、語尾は『にゃ

958引き気味:2013/08/04(日) 19:29:18 ID:GaCnW/eo0
語尾は『にゃ』で良いンだ……という確認がとれたのもまた (;´∀`)

959引き気味:2013/08/04(日) 23:18:57 ID:GaCnW/eo0
「ほーらね」
 勝者と敗者がこれ以上なく明確になったゲームの盤面を映す、携帯機。
 アスカに向かってかざしてみせて、いかにもご満悦という声を出しながら、けれど唇はつんと尖らせて不機嫌そうにも見える。
 そんな勝ち誇り方をしてみせる若い女。
 歳の頃は大学生ぐらいか。
 ツナギのような服を着て、ぷっくりとした肉感的な唇には少しプラスチックな艶をしたピンクが引いてある。
 ボブの髪を染めたカラーとも揃えてあるようだから、拘りなのだろう。
 北上ミドリ。
 アスカとは同じ――おおっぴらには口に出来ない活動を行うアンダーグラウンドなクラブのメンバー同士。その大人達の間では、年相応に信用しても良いかどうかという点であまり評価の高くない娘だった。

「姫〜? 勝ち負けになにか賭けて遊ぶのも面白いけどさー」
 アスカたちがゲームをしていたテーブルから少し離れたソファーに寝転んで、顔の上に週刊誌を拡げたまま声をかけてくる。こちらはアスカとも同じ年頃のメンバー、マリ。
「――相手は選ばないと。って、言いたいのぉ?」
 立ち止まったアスカの肩を抱いて、呼び止められた彼女よりも先にミドリが応じる。
「なになに、真希波ちゃんってば、お姫様の保護者役? ふっふ〜ん?」
 くいっと片眉持ち上げ意味ありげに笑顔を作ってみせて、けれどそれ以上はマリの方を見ずに『……だって?』とアスカの顔を覗き込む。
 マリは渋い顔をした。
 アスカのような『自立した女』でありたがる少女を頑なにさせる、上手い煽り方だ。
 そもそもがだ。そう面識も無いうちにたまたま対戦したゲームで何度も何度も負かされ、そのゲームに自信があった分すっかり意固地になって、わざわざ電車を乗り継ぎマリやミドリたちのホームであるこの街までリベンジをと通ってくるようになっていた時点で、危なっかしいとは思っていたのだが。
 案の定――。
「余計なお世話よ、コネメガネ」
 ぶすっとした一声だけ残して、マリが『姫』と呼んだ女の子は、だぼっとした大きめの帽子を目深にかぶり直して表情を隠すと、彼女たちのたまり場から出て行ってしまったのだった。
 足取りからして間違い無くご機嫌そのもののミドリと二人、連れだって。

 ◆ ◆ ◆

960引き気味:2013/08/04(日) 23:19:12 ID:GaCnW/eo0
 バスに乗り、中心街に出て。ショーウィンドーに季節物の服が並ぶ界隈では、ぴっちりとした赤のレギンスパンツに野暮ったいジャージを引っかけただけ、それで両手をポケットに突っ込んでむっつりと付いていくだけのところを『こーゆーフリルふりふりのとか、どぉ? 買ってあげようか?』とからかわれたり。
 最終的にアスカが連れ込まれたのは、雑多なテナントがこれでもかと詰め込まれているらしいカラフルな看板をかかげた商業ビルを、外壁伝いに上る階段の先。いかにもテナントの事務所に外側から入るのに使っているのだという風体の、古びたドアの中だった。
 そこまでの階段には何人もの若者達、少年達が列になって座り込んでいて、
「お?」
「おー」
「あれー?」
 カン、カン、カン、と靴の裏で安っぽい鉄板の音をたてて上っていくミドリとアスカが横を通り過ぎるたび、首を持ち上げこちらの顔を認めては、口をOの字にして驚いてみせたり、ぐっと拳を固めて『ラッキー』と喜んでいたりしたのだった。

「それじゃ、お姫さまー。お、さ、き、に」
「あ……」
 大胆にも一息に首元からお腹の下までのファスナーを引き下ろし、上下一繋ぎの服を脱ぎ捨てて、ミドリは宴の始まっている中に飛び込んでいった。
「おおっ、キタキタキター。待ってましたよー」
「この子も? やった、二人追加かよ。順番早くなるじゃん」
 ドアを開けた中にも若者や少年たちの列は続いていた。
 大人の背丈ほどのパーティーションで区切られた通路の片側に並んで行儀良く順番を待っている。その列の先は、少し空間を広くとられた応接スペースに続いていて、裸足でぺたぺたと行くミドリが迷わず向かった先もそこ。
 肩の当たりそうなすぐ横を通っていくミドリの下着姿に目許をだらしなくさせる男達に、挑発するような投げキッスなんてまでしてみせて、
 ――アン! アアンッ! そこぉ……!!
 ――やだぁ、おにいさんの舐め方えっちすぎー。
 ――はぁぁぁ……ぁ、あー、アッ、あー……。おくぅ〜、おくがイイのぉ〜。
 ドアを開けた途端から事務所中に響いているのが聞こえていた、何人もの女性の快楽に濡れた喘ぎ声と、その盛り上がりよう相応にこちら側も興奮しているのが明白な男達の声。そういった羽目を外しすぎた男女の気配が集まっている中心地に。
 つまり、横長の応接テーブルの上。並んでお尻を下ろし、全裸だったり、スカートを捲り上げていたり、足をM字にしてテーブルの上に持ち上げていたりする、あられもない格好でまさにお愉しみ中の女達の横。テーブルとセットで並べられていた筈のソファーがのけられてぽっかり開いた空間に、女達の数だけの列を付くって並ぶ男達の前に。
「君、そこね。そこ」
「オッケー」
 順番待ちをしながら慣れた様子で場所を指示した若者に頷いて、ぽんっとパンツを脱ぎ捨てたミドリは腰掛けたのだった。
 テーブルの前で順番待ちをしていた男達がさっと列を作り替え、ミドリの前にも一列を作る。そして先頭になったぼさぼさ頭の若者がミドリの前に進み出た。
「おー? 多摩っち、来てたんだ? スミレちゃんとかサクラちゃんはー?」
「えへへへ……。オレは今日、一人で。こっちにさ、なんか良いことありそうな気がして」
「多摩っち勘が良いねぇ」
 顔見知りだったらしい若者はミドリの前に跪くと、横の男達がそうしているように手を伸ばし、顔を近付けて、さっそく両足を開いてみせた彼女の秘部をくつろげ、いじり回すことに没頭していったのだった。

961引き気味:2013/08/04(日) 23:19:29 ID:GaCnW/eo0
「うふふふ……。ンふぅ……ん、ンン……。多摩っちやっぱ上手ぅ」
 気持ちよさそうな息を漏らし、自らブラに包まれた乳房を揉みしだくミドリは、しかし――自分の性器に丹念な舌遣いのクンニ愛撫を捧げ始めた若者に、あの肉感的な唇をひん曲げて、意地悪そうに囁いたのだった。
「でも、ちょっとツイてなかったかもね。もうちょっと後に並んでたら、勘の良さも報われてたかもよ?」
「んっ、んっ……。え? 何だって?」
「つーまーりぃー」
 ニイッと笑う。
 そうしてミドリが見やった、パーティーションが囲う入り口のところに、
「お、ぉおお……!?」
「うっわ、金髪。うーわ、目ぇ青かよ。美少女じゃん……」
「あー、この前の子ーっ! 今日も来てたのかよー!」
 どよどよとざわめく若者たちの血走った視線を浴びて、一人居心地悪そうに立つ少女の、アスカの姿があったのだった。

「……なによ。場所、空いてないみたいじゃない……」
 ポケットに手を突っ込んだまま、この異様な空気に呑まれでもしたのか、ずっと沈黙を保っていたアスカのぽつりとこぼした最初の一言。
 たしかにその通りで、テーブルには娼婦もかくやの恥知らずぶりで裸身をくねらせている女達がもう4人も。
「あっ! あっ! あっ! ……アッ、あひっ、ヒッ」
 活動的なサファリルックのシャツを前ボタン全開で、よく日に焼けた両乳房を弾ませに弾ませて声を上げている女性が首を振りたくると、編み上げて尻尾のようにまとめた髪が、隣のミドリの肩を叩く。
その彼女自身も、自分の隣で――、
「……ぁ、ぁああ〜。ぁ、だめ……ですぅ、ぉ、おねえさまぁ……。わたしっ、こんなになめなめされて、何度もイクって感じにさせられちゃったら……。もう、もうあたま、おかしくなっちゃいますぅ……」
何故か全裸にそれだけ、首に巻いている白いマフラーで声を押し殺そうとしている高校生ぐらいの子と、大股開きにした太腿と太腿同士を重ね乗せてしまっており。要するにさっきミドリがそうしたようには、もうアスカがつくべき場所は空いていないように見えたのだった。
「なに言ってンのー? アスカちゃん。だったら別にさー」

962引き気味:2013/08/04(日) 23:23:28 ID:GaCnW/eo0
お腹空いた我慢切れ。
というか集中力切れで、いつものように濡れ場描写手前の、準備段階で力尽きてそれっきり放置というパターンのなんと多いことか。

てーか、自分は特別だというキャラのアスカが、他の十把一絡げと同じように埋もれて溺れる乱交横並びってのがエロいんじゃなかろうかって発想だったのに、書いてる内に変わってきているというこの施工ミスっぷり。
……それはシーン変えたとこでやれば良いのか (;´∀`)

963引き気味:2013/08/13(火) 02:43:21 ID:eRZMVeV.0
そして違うシチュを書き始める (;´∀`)


 第3新東京市の外苑に位置する第壱中学校。校舎を抱える山肌に落ちる集光ビルの影も長くなりきった頃、最寄りの駅に続く坂道には、放課後の自由を手にした生徒たちが溢れ出しはじめる。
 今日も連れだって校舎を出た二人――式波・アスカ・ラングレーと碇シンジは、やはり今日もクラスメート達にからかわれた。
 帰りも一緒で夫婦仲良好だなとか、お熱いねだとか、そんな風に。
 はやし立てていた彼らは知っているのだ。
 同じマンションの隣り合った部屋で暮らしている上、親同士が同じ勤め先。しかも、とてもそれぞれの家だけでは満足に子供の面倒を見ていられない長時間勤務の不便さを、両家が一家族のように融通を利かせあうことでカバーしているという、二人の家庭の事情を。
 だから、『今晩も二人っきりなんだろー? 下手こいてその歳でパパ、ママになったりすんなよー』などとまで、二人の仲に露骨に肉体関係を口にしてみたりもするのである。
 そこに悪意は込められていない。
 居合わせた教師達もからかいの行きすぎをたしなめこそすれ、シンジとアスカの仲に目くじらをたてたりはしない。
 別段珍しい話ではなかったからだった。
 生徒の殆どがこの市を拠点にする巨大研究機関<ゲヒルン>に勤める親を持つからこその、お互い様。似通った家庭の事情というやつ。
 そして、世相。
 『人類は滅びかけているのだ』とまことしやかに囁かれ、三十年ほど前のセカンドインパクトに続く“三度目”が迫っているのだとの噂が絶えない、どこか黄昏れた――誰も彼もが生き急いでいる世の中であったから。

 ◆ ◆ ◆

 一時間後、中学の制服を着たままの二人は、学校から直接向かった<ゲヒルン>の施設に居た。
 ジオフロントと呼ばれる巨大な地下空間に築かれた建築物群は、それらだけで小規模な街を形成しているとみなせる規模なのだが、すべてを<ゲヒルン>が使用している。
 シンジとアスカが入っていったのは、その中でも都市外部からの訪問者や泊まり込みで働く職員のために用意された宿泊施設だった。

「……まだ飲んでないんだろう?」
 絨毯張りの通路を並んで歩きながら、シンジが口を開いた。
 通路の左右にドアが並んだ通路は、ありふれたビジネスホテルと何も変わらない。
 ただ、すれ違う人間はこの階までのエレベーターに乗り込んだ時から誰もいなかった。
 ひっそりとした空気に響くのは、二人の声だけだ。
「嫌なのよ、その薬。飲んじゃうと……」
「飲んでおいた方が楽なの、アスカだって分かってるくせに」
 学校を出てから、二人のはじめての会話だった。
「……気分じゃないのよ」
「素面のままで行ったりしたら、後からもっと嫌な気分になるんじゃないか」
 アスカの言葉に取り合わず、シンジはずっと前を見たまま、手だけ寄越して薬の入ったケースを差し出す。
 その手を掴んで、アスカは自分とそう背丈の変わらない少年の足を引き留めた。
「だったら」
 振り向かせて、しっかりとお互いの顔を向き合わせる。
「あんたが飲ませてよ」
 じっと覗き込めば少女自身の顔が映っているに違いない、少年の黒い瞳を、その青い双眸でアスカは見詰めた。
 学校では自分のボーイフレンドなのだと誰もがもう疑わずにいる彼。
 そして自分は少年のガールフレンド。
 二人ともが、こんなにも間近で、キスさえしそうな距離で見つめ合っていて、そのくせに能面のように無表情だった。
「飲ませて」
 アスカはもう一度繰り返した。
「あんたが飲ませて。ガキシンジ――」
「……アスカの方こそ、大人になんか全然なれてないくせに」
 ケースから取り出したカプセルを素早く口に咥えて。シンジの方から奪うようにした、口付けだった。
「アスカ……」
「っッ、んンっ、んんンッ……」
 もつれるように壁に少女を押しつけ、互いの肩を抱きしめ、何度も何度も、貪るように。
 そうして、こくん――と。
 交わしあった熱い吐息と唾液と、それらと共に、アスカのほっそりとした喉に、シンジの舌が押し込んだカプセルは嚥下されていった。
 二人が目的の部屋のドアをくぐったのは、たっぷり30分は経ってからのことだった。

964引き気味:2013/08/13(火) 02:43:50 ID:eRZMVeV.0

 ◆ ◆ ◆

 通路の行き当たり。そこらのビジネスホテルで使われているような安っぽいつくりのドアを入ってみれば、中は予想外に広々とした空間が確保された部屋だった。
 ドアの先にはエントランスがあり、またドア――先のドアよりずっと上等なあつらえの――があって。
 シンジがアスカの先に立って進むと、中では二つのゆったりとしたベッドが置かれた手前に、ソファーで待ち構えていた数人の男女がいたのだった。
「来たか。遅かったな」
 人数分のグラスが置かれていたテーブルを挟んで、片側の一人掛けソファーから立ち上がったのは髭面の男、碇ゲンドウ。シンジの父親だ。
 向かい合わせになった反対側のソファーには二人。
 老境にさしかかった西洋人男性と、その隣りに並んで腰掛けていると随分背が低く見える若い少女という組み合わせ。こちらはゲンドウの保護下にある親戚の女の子、綾波レイ。そして、
「パパ……」
 アスカの父親である、ラングレーという姓のルーツにあたる男だった。

「はっ、ハハハ……!」
 ぱちぱちと瞬きを繰り返し、金髪よりも白髪の方が多くを占めるようになった頭を大きく左右に振って、男は自分の娘の顔への驚きを隠さない。
「ほんとうにアスカか」
 陽気に笑って、さも愉快げに手を叩く。
 アルコール臭のする息を吐く笑顔は、しかしどこかこびりついたような疲れを纏いつかせていて、アスカと同じ色の瞳にもどんよりとした濁りが浮かんでいたのだった。
「話には聞いていたが、本当に14年前のままじゃないか。お前は、ああ……お前は、あの女――キョウコが連れて行った時そのままだ!」
 信じられるか? と傍らの少女の肩を抱いてふんぞり返り、これが14年ぶりの再会であることを説明してみせる。
「俺はこんなに歳をとっちまったっていうのによ!」
「パパ……。なんで来たのよ」
 対照的に、とても再開を喜んでいるとは思えない口ぶりのアスカだった。
 表情は渋く、目を合わせようともせずに床に俯いている。
「それが、な。まぁ、なんだ……。国で、ちょっとしたトラブルを起こしちまってな……」
「…………」
 口を濁す父に教えられずとも、アスカはすでに知っていた。
 父は、この男は、本国で非合法の幼い少女を買春したことで検挙されたのだ。
 そしてそのことによって<ゲヒルン>に生存が確認され、身柄を引き取られてきたのだった。
「……最低」
 ぽつりとアスカが吐き捨てた一言の意味を、正しく男も理解したのだろう。
 『ふんっ』と鼻を鳴らすと、開き直ったかのようにレイの体を抱き寄せてみせたのだった。
「……あっ」
 小さく声をあげるレイの胸元に手をのばし、ひかえめに制服を持ち上げる未完成の乳房を揉みしだく。
「別に良いじゃねぇか。こんなご時世だ、早すぎるも若すぎるもねぇだろう? 人が大勢死んだっていうなら、増やしてやりゃ良いンだよ。だったらくっだらねぇ法律とかさっさと書き換えて、産めよ増やせよ地に満ちよ――って、神様のおっしゃる通りにしてみせるべきだってな。俺は世間の模範になろうとしただけだぜ?」
「あんた……」
 アスカは思わず耳を塞ぎたくなった。
 これがあの、自分の覚えていた父親なのか。
 記憶からすると随分と老い、そして身だしなみもくたびれたこの男。評判の才媛であった母を娶った男は、少なくともその頃はこちらも負けず劣らずのエリートとして、それらしい振る舞いをしていた筈なのだが。
「それによ? アスカ、お前もだよ。人のことに文句を付けられる身分なのかよ」
 『おっとっと』と、立ち上がろうとする男のよろめく足下。こちらもアルコールの回りがくっきりと現われたものだった。
「話は聞いてるんだぜ? お前の、お前らの使命ってやつをよぉ。こっちの旦那なんか、むしろ好都合だとかぬかしてくれたよ」
「……父さん?」
 顔を顰めたシンジに、ゲンドウはそっけなく頷いてみせた。
「説明出来る範囲でな」
「それにしたって何なのさ。好都合って……。アスカの気持ちを考えたら、そんな言い方なんて無いじゃないか!」
「事実だ。彼が良識的な人物であったより、よほど協力は求めやすかった」
 それ以上に重要視すべき事など無いだろうと言わんばかりの態度だ。
(…………)
 苛立っているシンジの横にいて、アスカは寧ろどこまでも冷えていっている自分の心を感じていた。
 ソファーから立ち上がった父親がゆっくりと近付いてくるのが分かっていて、動く気にならない。
「のけよ、小僧。わざわざアメリカから呼んでくれたんだ。俺様の存在理由ってやつを邪魔しないでもらいてぇな」
「あなたは……平気なんですか!」
「……良いのよ、シンジ。パパの言う通りだわ」
「アスカ……」

965引き気味:2013/08/13(火) 02:44:19 ID:eRZMVeV.0
自分を庇ってだろう。立ち塞がってくれたシンジを横にのけさせて、アスカは目の前にのっそりと立った父親の顔を見上げた。
 その赤ら顔、自分たちが飲んでいる薬と同じ理由なのではないかという考えを一瞬浮かべて、希望的観測にすぎるわねと自嘲して。
「キョウコの血じゃ無いんだってな? 特別なのは。光栄だぜぇ……ゲヒルンの所長様よぉ。俺の血の優秀性ってやつを買ってくれてさ。なぁ、アスカ?」
 ぐいっと顎の辺りを掴まれて、顔を持ち上げさせられる。
 いよいよ間近から浴びせられる臭い息に閉口していても、アスカの心はなだらかだった。さざ波のひとつもわき起ころうとしない。
 その麻痺ぶりが、薬の効きはじめなのだとシンジは察したのだろう。
 唇を噛んで俯くと、強引に唇を吸われはじめたアスカから顔を背けるように、離れていった。
「シンジ、お前は待っていろ。ユイはもう少し遅れて来るらしいからな……」
 それだけ伝えて踵を返したゲンドウは、自分と顔を合わせようとしない息子の脇を通ってテーブルの反対側に回り、レイの横に腰を下ろした。
「……今日はレイ、お前から抱くとしよう」
 良いの? まるでそう問うたかのような視線を投げかけるも俯いたままのシンジに、レイは微かな溜息をひとつ。そうして今度は、自分に覆い被さろうとするゲンドウを見上げて、頷いて、
「んっっ……所長……」
 自分からソファーに仰向けるように倒れ込んでいった。
 すぐにゲンドウの手がスカートの隠していた太腿をまさぐり、這い上がっていき、びくんと背筋をうち揺すった少女に押し殺した喘ぎをあげさせはじめた。

 ◆ ◆ ◆

「おぅ?」
 息苦しささえ覚える唇の貪り合い。
 一旦顔を離した父親とアスカの間には、つうっ――と唾液の橋がかかっていた。
「積極的じゃねえか、アスカ」
「…………」
 はあっ、はあっ、はあっ……と、荒々しいディープキスを終えたばかりの呼吸は荒く、きっと顔も上気してしまっているのだと、まるで欲情したかのように見えているのだと、アスカには分かっていた。
(それに……)
 薬を飲んでからの時間を考える。
 正気のままでは到底こなし続けられない“任務”。そのために<ゲヒルン>から渡されている薬の効果が現れはじめれば、その“まるで”も喩えではなくなるのだ。

966引き気味:2013/08/13(火) 02:44:31 ID:eRZMVeV.0
「……あっ」
 どんと肩を小突かれ、ベッドに倒された。
 それでも天井を見上げたままじっとしていると、シャツの首元を緩めた父親がベッドに上がってきて、またアスカの顔を覗き込んだ。
「ふん。どんなつもりなのかは知らねぇが、こっちは構わないぜ。買った娘も、手前の娘も同じだ。おうおう……すべっすべの肌しやがって……」
 頬を撫ぜ回し、剥き出しの二の腕をさすり、そして首筋に顔を埋めて頬ずりをするように――自分の娘の初々しい素肌を堪能した男が、無抵抗でいるのに笠にかかってか、事もあろうに自分でスカートを捲り上げてみせろと要求する。
「俺はよ、おしめどころかお前が三歳の頃まで下着も替えさせてやってたんだぜ?」
 思い出話をするかの風に言うのは、その頃の、穢れ知らずのミルク色をしたすべすべの股間に一本の筋がすっと刻まれただけだった幼い秘部が、今はどうなっているのかへの下卑た興味。
「そっちのガキや、所長さんにさんざんヤらてるんだってな? どんなマンコになってるのか、14年ぶりのパパに見せてくれよ」
 いや、実を言えばと。
「キョウコがお前を連れて出て行った理由、心当たりがあってな。あの頃にもお前のマンコ、確かめてやろうとしたことがあったのよ。……いや、違うな。今更だからな。正直に言うけどよ……。へへへっ」
「ぱ、パパ……?」
 言われた通りにスカートの裾をたくし上げて、持ち上げて。そうして、父親の手がショーツの左右に掛けられたところで流石に身を強ばらせていたアスカは、聞かされたおぞましい告白に鳥肌を立てたのだった。
「自分の家だ。バスルームにカメラを仕込むのは簡単だったぜ? ……そうそう。そうだよ! こうだ、こうだった!」
「ああっ、パパッ! イヤぁ……ッ!!」
「お前、女の子のくせにいっつも乱暴に脱いだ下着を蹴り飛ばしてただろ? その拍子にちらっと見えてたこの――ラヴィアを、舐めしゃぶってやりたいって思ってたんだ!」
 最後は毟り取る勢い。力ずくで剥いだ娘のショーツを、ベッドの横に放り捨てる。
 ぐいと膝の裏を掴んでM字に開かせた太腿を自分の膝で固定してしまうと、もはや父親の血走った目から禁忌の淫花を守る手立てすべてを無くした無防備地帯に、男は食い入るように顔を近付けた。
 幼い頃とそう変わらない、ミルク色の肌の内腿、下腹、股間。そしてヴィーナスの丘。そこを十代の初々しさで覆い始めた金の叢。
 それらに半ば覆われた二枚の花びらのような媚肉の襞が、実の父親の指によって割り拡げられる。
「だっ――ダメぇっ! あっ、あアァンンン……!!」
 父親が断りもせずに振るいはじめた強烈なクンニリングスの舌遣いに、アスカの上げた悲鳴はたちまち濡れた響きを帯び始めていった。

967引き気味:2013/10/06(日) 00:24:48 ID:5MPYH8.k0
淫乱美母設定で書いたものか、微妙に悩んだネタ




「あっ」
 覚悟はしていても、『シュッ』と開かれたドアの向こうに男の――碇家の主、ゲンドウの長身と間近に相対したアスカは、無意識に身を竦めていた。
 背丈の差は頭二つ分以上もある。
 遥かに高い位置から見下ろしてくる、その眼鏡越しの視線の強さが、アスカには耐えられなかった。
「お、おはよう……ございます」
 『ございます』のあたりでは消え入るような声になっていた。そんな咄嗟の挨拶も、軽い恐慌でなにかを口にしなければと狼狽えてしまっただけの
ものだ。
 まともに目を合わすことなどとても無理。そうしてしまえばそれこそ本当に射竦められてしまって、なにをされても身動きひとつ出来なくなるのだと、理解していた。
 玄関先でいつまで突っ立っているのかと促され、部屋の中に入っても、とても通い慣れた幼馴染みの家だとは思えないほどにガチガチになっていて、靴を脱いで玄関に上がろうとするだけで蹴躓きそうになる始末だった。
 分かっている。
 アスカは、この男が、ゲンドウが恐ろしいのだ。
 その前に立てば、とても普段のようには振る舞えない。
 クラスの男子にどころか、教師にであっても時に食ってかかる強気もどこへやら。さながら、厳格な躾を受けて育った娘が内気に成長して、そして権威的な父親の前に立たされたような、そんな弱々しい有り様になってしまう。
 そして比喩してではなく、アスカはこの愛想のない髭面の男に、支配されているのだった。

 ◆ ◆ ◆

「……あら?」
 ベランダに並べたプランターに朝の水を撒き終えたユイがリビングに戻ったのと、そのチャイムの音はほぼ同時だった。

 誰なのか。それは考えるまでもない。この家の朝、こうやって訪れるのは息子シンジの幼馴染みであるあの赤い髪の女の子だと決まっている。
 ただ、時計を確かめるまでもなく、そのチャイムはいつもより随分と早かった。
 一家で一番早いユイでもまだ起きだしてきてすぐ。朝食の支度をはじめる前に体を温めるためのミルクをレンジに掛け、シャワーを浴び、そして日課の水撒きを終えたぐらいであるから、まだまだ寝坊助な息子を起こさなければならない時刻までは間があった。
 普段よりも小一時間ばかりを早く、時計の針が指し示している頃合いだ。
 誤差でだとかだったり、なにかの間違いでそうなるという時間ではない。
 怪訝に思ったのも束の間、
(――ッ!? なんてこと……!)
 ユイはその意味をすぐに悟った。
 勘の働くところがあったのだ。
 あの少女は今日という日の朝、それだけを最低現必要な時間と見積もってきたのに違いない。
 そのぐらいは掛かると、その程度には余裕をもって来なければならぬと、そんな判断を下してから家を出てきたのだ。
(そう、そういうこと。そうだったのね。ああっ……)
 思わず口元を覆い、立ち尽くした。
(そうよね。あんなに可愛らしい……魅力的な女の子になっていたんだもの。まだまだだと思っていたけど、思っていたかったのだけれど……)
 今よりももっと小さかった頃からよく知っている女の子。息子のシンジともこの街に引っ越してきて以来ずっと仲良くしてくれている、彼女にしたってほとんど自分の娘も同然の愛情を抱いている――そんな十三歳の少女の葛藤を、ユイは想ったのだった。
(ああ、アスカちゃん……)

968引き気味:2013/10/06(日) 00:25:06 ID:5MPYH8.k0
 きっと、今朝はもっと早い時間から起きだしていたのだろう。ことによると昨晩からずっと寝ずに、いや寝られずにいたのかもしれない。
 この時間にしたって、ぎりぎりになるまで考え続けていたに違いないのだ。
 そもそも来るべきかどうか、まずそこから悩んだ筈である。
 彼女には、いつも通り息子を学校に遅刻させないで済むだけの時間をみてチャイムを鳴らすという、これまでの日常を守る決断だって出来たのだから。
(それでも……なのね、アスカちゃん。あなたにまでそんな道を、選ばせてしまったということなのね……)
 チャイムが鳴らされたのだから、玄関まで行って迎えてやらねばならない。『おはよう』と言ってやらねばならない。
 だが……。
 ユイにはとても自信が持てなかった。昨日まで当たり前のように出来ていたそれが、どうしても可能なようには思えない。
 毎日のように接していながら気付いてやることの出来なかった、その決心を思えば、いったいどんな顔をして迎えてあげればいいのだろう。
 なにが実の娘のようになのかと、不甲斐なくて申し訳ないというのに。その上だ。
(ああっ……)
 酷な決断をさせてしまった、その理由に自分のことも入っているのに違いない。
 ユイ自身もが追い詰める一つの材料になっていたのだと、容易に想像出来てしまった。
 それだけに、ただ嘆くしかできなかった。呪うことしかできなかった。
 無力な自分。罪深い自分。そしてなにより――夫のことを。

 そうして、愁眉を曇らせたユイがリビングの端で立ち尽くしていたのはどれぐらいだったろうか。
 待たせすぎてしまったのではと慌てて向かおうとした、そのすぐ横を、
「……おはよう、ユイ」
 何でもないような、普段通りの朝となにも変わらないかのような表情をした夫がのっそりとよぎっていったものだから、ユイはとうとう聞こえよがしの溜息を吐いて、言ってやらねばならなくなったのだった。
「ほんとうに酷いひとね。わたしにも何も言わないなんて。せめて……せめて、心の準備をさせておいて欲しかったわ」
 呼び止めなければそのままいつも通りテーブルについて、いつも通り新聞を読みはじめたのではと思わされるほど、平然とした顔。ユイの夫、ゲンドウは、恨めしそうな妻の様子にも眉根一つ動かさないまま『今日だと知っていればな』とだけ返した。
「何を……。あなたが仕組んだことなのでしょう? 知らなかったと言うの?」
 見ればゲンドウはもう身支度を整えていた。いますぐ出勤できるスーツ姿、というわけではないが、休日ならこれで充分という程度にはしっかりとした上下を身に付けている。
 日頃であれば自分に急かされなければまだ寝床から離れようとしていない時間にこれは、とても『知らなかった』が通る態度ではない。
 しかしゲンドウは違うと言う。
 予期していただけだ、と。
「今日ぐらいだろうと思っていた。今日か明日か。それでも来なければ、土日を挟んで三週間目になるからな」
 ゲンドウはいつも言葉足らずの男だ。これで妻である自分に説明したつもりなのだろうか。
 だがユイも長い付き合いである。
「とっくに……手を出していたのね。可哀想に、二週間で……耐えられなくなるくらいに。もうそこまでに、あの子の躰をおかしくさせていたのね……」
 酷いひと……。
 ぽつりと零す言葉は、諦めでもある。
 夫の所行を知って、止めるでもない。玄関に走ってそこに居るはずの少女を守ろうとするでもない。
 ただ、リビングで立ち尽くすだけだ。
「フッ」
 話は終わりだとばかりに玄関の方へ歩み去っていったゲンドウが最後にそうしたように、それは嘲笑されてしかるべき無様さだったのだろう。

969引き気味:2013/10/06(日) 00:25:18 ID:5MPYH8.k0
 ユイは自覚していた。
 妻としても、ひとりの大人としても、そして母親としても、自分は失格なのだと。
「許して……。アスカちゃん、シンジ……」
 今からこの自分たち家族の家で何が起きるのか、行われるのか、はっきりと分かるだけに、ユイはただ居たたまれなく――洗面所に逃げ込むと、乱暴に洗い物を放り込んだ洗濯機のボタンを押し込み、唸りをあげるその横にしゃがみ込んで、耳を塞いだのだった。

 ◆ ◆ ◆

「来たのか」
 答えるまでもないゲンドウの問いかけは、寧ろ念を押したものだったのだろう。来た以上は、覚悟は出来ているのだなという。
 だからアスカも黙って頷いただけで済ますことができた。
 しかし、次の問いにはそうはいかなかった。
「貼ってきたか?」
 アスカはまた頷くだけで応えようとしかけて、慌てて返事をし直した。
「は、はい」
「どこにだ? どこに貼ってきた?」
「ぁ……」
 口の中はカラカラに乾いている。
 かつて、この家を訪れて、この何度も上がらせて貰った玄関で、ここまで緊張したことがあっただろうか。
 アスカは、急に自分の体だとは思えない程ままならなくなった唇を苦労して開き、掠れた声を絞り出した。
「こ、ここに……」
 震える手をお腹の前に回し、制服のスカートを履いた下腹部のあたりを指さす。
 それだけのことをするのに、アスカは随分と意志の力を振り絞らねばならなかったし、時間を掛けねばならなかった。
「分かっているな? お前にくれてやったシールは一枚だけ。俺がお前の望みを叶えてやるのも、その一枚を貼った場所だけだ」
 ゲンドウの長身に完全に威圧されてカタカタと震えが止まらないアスカは、一度だけ顔を持ち上げ、凍てつかせるような男の眼差しをそのブルーサファイアの双眸に受け止めた。
 ちらっとだけ様子を窺って、すぐにまた俯いてしまうつもりだったのに。アスカは目を合わせたその一瞬だけで、完全に喉笛を掴まれたようになってしまっていた。
 視線を逃がすことが出来ない。
 それだけのことにすら、ゲンドウの許可が無くてはという、強迫観念めいた錯覚。
 勝手に小指一本動かしただけで許して貰えなくなるのではないかという、畏れ。
 恐ろしい。恐ろしくて堪らないのに。だのに。
「ぁ、ぁあ……。ぁ――」
 アスカは男を求めてならない己をもまた、自覚していた。
 見詰められるだけで頬が火照り、動悸が加速し、体に痺れが走る。
 ガチガチになって閉じ合わせる腿の付け根に緩みを覚え、じわりとにじみ出していく湿りを悟る。
 そこと意識するだけで羞恥の針が振り切れそうになる場所、性器に、ぬるぬると愛液が湧き出していくのが分かってしまう。
 胸の先端が硬くしこる。しこって立ち上がって、ブラの内側にこすれるだけで痒いとも痺れるともつかぬ、陶酔モノの心地良さの発生源となってしまう。
「ぅあ、ぁ……。ぁ、ああぁ……」
 ゲンドウに対する恐ろしさは変わらない。
 しかし同時に、切実なまでにそのゲンドウを求めてしまう自分がいるのだ。
 その手を、この躰に。その愛撫を、甘い痺れに侵された場所に。
 欲しくて、欲しくて、たまらなくなる。
 それが望みだった。
 冷静な部分で何度考えても狂っているとしか結論付けられなかった、今のアスカの、願いなのだった。
 故に。たった一箇所にだけと告げられ、そのシールを――蛺根を広げた蝶の形をしたタトゥー・シールを渡されて、アスカは逡巡はしても悩むことはなく、その場所に貼り付けたのだった。
 ――さぁ、見せろ。
 そう命じられて素直に、ぎこちなく従うアスカが、たっぷりもたついてから漸くめくり上げて見せることの出来た、スカートの内側。純白のショーツに楕円の染みが出来てしまっている場所。スカートをめくりながら片手でずらし下ろして、ゲンドウの目に直に晒した恥丘に。
 どうかお願いします。私を犯して下さい。
 そう言葉よりも露わに請い願う、一匹の黒い蝶を赤毛のヘアの真上に留まらせて。

970引き気味:2013/10/06(日) 08:34:09 ID:5MPYH8.k0
一晩明けて、散漫で冗長なテキストだ……とげんなりするまでがセットの趣味です ('A`)

971引き気味:2013/12/09(月) 01:24:52 ID:WKxDiXYs0
 いったいどうしたことか。
 放課後の教室に忘れ物を取りに戻ってみれば、日も大分傾いた薄暗い中にただ一人、黒いジャージを着た後ろ姿があった。
 自分の席に座り込んで何をするでもなく、ぼおっとただ校庭の方を眺めていて。
 そのあまりにも落ち込んで見える様子の友人に、思わずシンジは駆け寄ろうとした。
「――碇、良いから」
 引き留めたのはケンスケだった。
 他には誰もいないと思っていたが、彼も残っていたらしい。おそらくは、トウジに付き合って。
 彼とてシンジと同じく、トウジとは友人だ。
 転校生としてこの学校にやってきたシンジより付き合いが長い分、こんなうちひしがれた様子のところを放ってはおけないはず。
 しかしというその事情を、ケンスケはシンジを連れだした廊下で話して聞かせた。
「委員長のことさ」
「委員長が……? え、だって……」
 クラス委員長の洞木ヒカリと、最近トウジは付き合いだしていた。
 口やかましいあのいかにもな「クラス委員長」とどんな経緯があってのことかは知らないが、ともかくそういう間柄、手製のお弁当を作って貰ってきて、昼休みはこそこそと二人で食べている――初々しい交際をはじめているのを、シンジも微笑ましく見守っていたのだ。
 ああいう性格の友人であるから、戸惑いだらけでいっぱいいっぱいではあるらしいものの、では嬉しくはないのか、楽しくはないのかといえば決してそうではない、幸せそうなこの頃であった筈。
 それが、どうして?
 ――破局したのか。
 そこまではシンジも考えた。
 が、聞かされた事情はもっとひどい、14歳の少年が味わされるには酷な顛末であった。

「先月、3年に転入してきた加持って先輩の話、シンジにも聞かせたことあったろ?」
「……覚えてるよ。新しいチルドレンなんじゃないかって、たしか」
「ああ。こんな時期だし、ネルフ絡みなのは間違い無かったからさ、その時はひょっとしてって程度でお前に聞いてみたんだけど」
「そういう話は綾波も聞いてないっていうし、違うとは思うんだけど……。ただ、本部の近くでよく見かけたりはするから、ネルフと無関係じゃないのは当たってると思う。こないだ夕飯の時名前出してみたら、なんかミサトさん様子おかしかったし」
「なるほどね。ミサトさんがかぁ……。こりゃ、いよいよひょっとするかもだな。――で、その胡散臭い先輩が、さ」
 ケンスケははあっと溜息をついて、どう切り出したものか悩んでいるように口籠もった。
「最近、上手くいってないんじゃないって気はしてたんだ。なんか、ぎこちない感じだったし」
 シンジには全く気付けていなかった話である。

972引き気味:2013/12/09(月) 01:25:06 ID:WKxDiXYs0
 まさかという顔に説明の必要を感じたのだろう。ケンスケは仕方が無いさと首を振った。
「トウジも分かってたかどうか。多分、なにか変だなってぐらいは感じてたと思うんだけどさ。俺の目からすると、委員長がなにか隠し事をしてなーってのは、はっきり分かってたんだよ」
 えらく後ろ暗いところがあった風で、必死に取り繕っているのが見え見えだったのだという。
 これが観察力の違いなんだろうか。まさかと疑うより、シンジにはただ畏れ入るしかできない。
 ケンスケぐらいしっかりと人のことが見れていれば、どうやって話しかければ良いのかすら分からない父のことや、エヴァに乗る仲間の綾波レイ、アスカのことももっとずっと理解出来るのかもしれない。
 思わずそんな考えが浮かんだが、ケンスケの語る続きを聞いてしまえば、悠長に思考の脱線をしている余裕などは一瞬で吹き飛ばされたのだった。
「見ちゃったんだろうな。前後の状況とか、トウジの口走ってた断片つなぎ合わせると」
 ――見損なったよ。
 そう、ケンスケは洞木ヒカリのことを、鈴原トウジのガールフレンドであった筈の女の子のことを吐き捨てた。 
 つまりは、いつまで待っても昼休みの約束の場所に現われなかった洞木ヒカリが、午後の授業にも姿を見せずにいったいどうしたことなのか、心配して探してみれば――ということだったらしい。
「保健室で、って、そんな……。だ、だって! あの委員長だよ?」
「エロ漫画みたいなこと、する筈が無いって? そりゃたしかに、生真面目が制服着て歩いてたみたいな学級委員長様だったもんな。でも、もう片方の加持先輩がって話だったら……ちょっとは納得してただろ? 転校してきて一ヶ月でよくもまぁってプレイボーイぶりなの、シンジも噂ぐらい聞いてるよな」
「それは……」
 あからさまに女ったらしとして振る舞うその三年生のことは、眉唾モノの「戦果」とセットの噂として校内に轟いており、特に月曜になるたびに耳を疑うような目撃談が学年の違うシンジ達の教室にまで伝わってきていたのだった。
 曰く、転入してきたその日の放課後には、もう同じクラスになった女子を「お持ち帰り」していた。
 曰く、学校には毎朝違う女の人が運転する車で登校してきているらしいが、どう見てもその女の人たちとはただならぬ仲にしか見えない。車の降り際に濃厚なキスをしているのを見たやつがいる。
 曰く、三年の評判の美人四天王は全員一週間で「喰われて」しまった。吹奏楽部のちびっこ女王様、蛇崩先輩が部活の後の音楽教室で「演奏されて」しまっているのが、部内でもはや皆が見て見ぬ振りの黙認状態になっている。オトナの女性どころかロリもいけるクチらしい。
 そして、ケンスケ曰く、クラスメイトと秘密交際をはじめたばかりの真面目なクラス委員長を、保健室での浮気セックスに夢中になって授業をさぼってしまうくらい堕としてしまったらしい、と。
「そんな……」
 その話がでたらめではないのは、見るも居たたまれない程のトウジこそが証明している。
 事実なのだなと青ざめて、口の中をさして湿してもいなかった唾を飲み込んだシンジがその時考えたのは、噂ほどのプレイボーイであるのなら聞きつけていないはずがないほどに学校で評判の美少女であるアスカのこと、そして彼女と同じもう一人のパイロット仲間である、綾波レイのことだった。

 ◆ ◆ ◆

973引き気味:2013/12/09(月) 02:29:50 ID:WKxDiXYs0
「なぁ、知ってるかい? ……いや、気付いてるよな」
 『アスカ?』と、親しく呼びかける声に、少女は掠れ声を上げて身悶えた。
「ぁ、ああ……っ」
 囁きかけた唇はそのままアスカの耳たぶを食み、舌先によるぞくぞくとさせる感触を這い進めていって耳の穴まで辿り着くと、そこに居座って今アスカが一番聞きたくない名前を話して聞かせてくる。耳の穴にをすぼめた舌先を入れてねぶるのと、織り交ぜながら。
「はッ、ぁ、ぁぁあ……ぁ」
「彼、シンジ君さ。必死だよ。よっぽど俺が君に近付くのが怖いんだろうねぇ。可愛いもんじゃないか。友達の――相田君というのだったかな。彼にも手伝って貰ってるんだろう。休み時間のたびに俺が行くところにちょろょろ着いてきて、監視してくれてるよ」
 す、と体勢が入れ替えられた。
 女子パイロット専用更衣室の壁に押しつけられていた少女は、背中から抱きしめられた格好なのはそのまま、今度は横のロッカーの開きっぱなしになった扉に顔を向けられていた。
 そこには小さいながら、アスカの上半身をまではどうにか映すのに十分な丈の鏡が取り付けられている。
 つまりは、真っ白い乳房もあらわに制服の前をはだけさせられ、摘み上げられた両方の乳首をゆっくりと指と指の腹同士で揉まれて目を潤ませてしまっている――淫らに蕩かされたアスカの顔がだ。
「彼は知らないんだよ。可哀想じゃないか。アスカが、とっくの昔に俺と“お近づき”になってるだなんて、知りもしない。……知らされもしない」
 ――君は残酷だな。
 薄笑いを浮かべて、アスカよりはいくらか年かさに見えるその少年は言った。
「いや、葛城もか」
 身に付けているのはアスカやシンジと同じ第壱中学の男子制服。長く伸ばした髪を後ろで縛って尻尾に垂らし、胸元からぶら下げたネルフ職員のIDカードからすると不謹慎なばかりのにやけようを、目許口元に張り付かせている。二枚目がだらしなさで三枚目になってしまっているといった印象の、その少年を、アスカは『加持先輩』と呼んだ。
 すなわち噂の転校生、加持リョウジ。
「アスカ、そんなわけだから時間が無い。残念だけどな。シンジ君を安心させてあげるためにも――あと十五分で上の駅まで行って、リニアに乗らなきゃならない」
 そう言われて鏡の中の少女がはっきり浮かべてしまった表情。それは失望だったろう。
「そんな……」
「アスカが恥ずかしがるからさ。学校じゃシンジ君の目が気になる。だったらネルフしか無いっていうんじゃ、分かってただろう? ここは遠いんだよ。時間がかかるんだ。シンジ君がアスカのために作ってくれてる夕食に遅くならないようにって考えると、ねぇ……? さっきの俺の提案の妥当性ってやつが、理解して貰えたかな?」
 俺のこいつも、と言って加持リョウジの固くさせた勃起が、ズボンとスカートの密着した生地越しにぐいぐいと少女のヒップを突き上げてくる。残念だけどと繰り返して。
「どうする?」

974引き気味:2013/12/09(月) 02:30:01 ID:WKxDiXYs0
「わた、わたし……」
「ああ、分かってるさ。アスカは――俺が手塩に掛けて調教してやったチンポ奴隷のアスカは、こいつをぶち込んで貰わないともう我慢出来ないんだろ?」
 卑猥な決めつけ方をされた十四歳寸前の女の子の耳朶は、一瞬でかあっと真っ赤になっていた。
 しかし、否定はしない。私はそんなのじゃないとは口にしない、アスカだった。
 真実は、ばらばらに学校を出てこのネルフの更衣室で落ち合うまで、その道すがらに「これから」を考えるだけで股間を中心にしっとりと湿りを帯びさせてしまっていたアスカの下着の有り様が物語っているのだった。
 胎の底、子宮は熱く疼いている。
 ただ歩くだけの振動が伝わるのみで、一時間たっぷりとオナニーをしたのと同じくらいに愛液まみれになって綻んだ秘唇の肉花びら、固く膨らんだクリトリス、それぞれの貪欲な敏感さが、アスカに我慢を認めようとしない。
 こうして胸をいじられ、首筋から耳周りを舐められているだけで、もう感じて感じてならないのだ。
 ぶち込んで――と、そう口にされただけでアスカは一瞬で想像してしまっていた。
 彼の、加持リョウジの逞しく首もたげたペニスで、性器を深く深く底まで串刺しにしてもらったら、と。
 それはどんなにか夢見心地の、快楽だろう。
 アスカがアメリカにいる頃、さんざんに教えられた悦びだった。
「夕食を諦めるかい? シンジ君をがっかりさせて、それから心配させて。言い訳も考えなければいけないだろう? 頼めば葛城が口を合わせてくれるだろうから、別に難しく考える必要も無いだろうけど……アスカは嫌なんだよな?」
「私っ、加持先輩に可愛がって貰うのが嫌なんじゃないんです! でも、その……。そ、そうなんです、ミサトに言うの、言うがあんまり気が進まなくて、その……」
「分かってるさ。シンジ君は良い子なんだろう? 葛城も気に入ってるようだし、きっとアスカのことも大事にしてくれてる、優しい子なんだろうな。傷付けたくないってアスカの気持ちは分かるさ」
「…………。ごめんなさい――ッ!? っッあうっ!!」
 俯いてしまったアスカの胸の先端で、年上の少年の指がくんっと力を込めて乳首を引っ張る、そんなラフな刺激を加えていた。
「だから、さ。提案だよ。シンジ君を心配させたくない、でも俺のこいつを我慢もしてくない。欲張りなアスカにおあつらえ向きのコースをさ」
 言って、加持リョウジはにいっと笑ったのだった。

975引き気味:2013/12/09(月) 02:34:57 ID:WKxDiXYs0
事前寝取られ済みサブマリン進行NTRなんてのも美味しいかなーと思っていたあたり、浮かんだ後の時間経過で揮発しきる前にと思って走り書きしてみましたけど。けど。

凄い勢いでそこら中の女の子食い散らかしている脅威ぶりをもっと強調して、それに対する警戒で心配でならないとことか強調して、でもまだ今のところは守り切れてると思い込んでるところにぢつはNTR済みーと描写しないと、なんか発想と違うよなーと反省する深夜三時前。

('A`)

976引き気味:2014/03/12(水) 04:01:19 ID:0EF5nRbk0
はい、今夜も馬鹿です。夜更かしです。朝から仕事なのに!


「それじゃシンジ」
 『うん』とも『ああ』ともつかない生返事を寄越す食卓の夫を、くいっとネクタイを掴んで引き寄せて、
「ン……。行ってくるわ。あんたも気を付けなさいよ」
 その頬に軽くキスを落とすと、アスカは家を出た。
 玄関では作動音を感じさせない自動ドアがなめらかにスライドする。
 そこからエレベーターホールまでの通路に、壁の総ガラス張りから差し込んだ朝陽を踏むハイヒールの足音が響いた。
 まず高級といってよいマンションの、それも日差しに煌めく第3新東京市中心部摩天楼を一望できる高層階。
 社会人となってまだ間がないだろう若い夫婦の住処にしては不釣り合いにも思えるが、夫と妻の両方ともが、この行政特区都市を取り仕切る国連機関に要職を得ているが故であった。

「――見栄もそう、体裁もね。立場柄、これも仕事の内なのよ」
 エレベーターでまっすぐに降りた地下駐車場で愛車に乗り込んだ彼女が肩を竦めて見せたのは、普段であればアスカが座るべき運転席で一足先に待っていた若者にだった。
「それでちゃんと寛げんのかねぇ……。折角のマイホームじゃん。シンジなんか、全然趣味じゃないだろ? こんなピカピカの派手派手はさ」
 ここまでくると羨ましいというより寧ろ引くぜ。そう言って、若夫婦の中学時代をよく知る元同級生、相田ケンスケは、助手席に向かって手のひらを差し出した。
 膝の上にハンドバッグを乗せて腰を落ち着かせたアスカにおねだりしたのは、この真っ赤なスポーツカーのキー。
 と見せかけて、
「やだっ。なによ、もう」
「へへっ。まずは教えてくれよ。結果をさ」
 ケンスケは、取り出したキーをぶら下げたままのアスカの指先を捉えて言った。
 ヨーロッパ系の血を持つ女の白魚のような指たちから特に薬指を捕まえて、自分の指で撫でさする。
 けれど、その手は右手だ。このアスカが、あの頃の美少女ぶりが十年を経て文句無しの美女にと変わっていたように、名前も碇と改め、夫を持つ身に変わっていたとしても。輝くリングはそちらには存在しない。
「…………」
 見せてくれよという無言の催促。
 呆れているような、気落ちしたような、そんな溜息をひとつ吐いて。アスカは左手を掲げて見せた。
 薄暗い車内ではある。
 けれども、白銀の輝きは見紛いようがない。
 アスカの左手の薬指に、十人が見れば十人ともが誤解せずにそうだと理解する、マリッジリング。
 しかしだった。その送り主はと言えば、彼女の夫たるシンジでは無かったのだ。
「あいつもバカだよなぁ」
 ケンスケがにやりと笑う。
「……だわね」
 同意は言葉少なくにだったが、アスカのふくれっ面は少なからずの不機嫌さを示している。
「まぁ、わざわざ似たようなデザイン選びはしたけどさ」
 手付きも馴れ馴れしいケンスケが指輪を抜き取るのを、黙ってアスカは好きにさせていた。
 そしてフロントガラス越しの照明にかざすようにしてケンスケがアスカと一緒に眺めたリングの内側には、持ち主であるアスカの名前に並んで、他ならぬケンスケの名前が刻まれていたのだった――。

 ◆ ◆ ◆

977引き気味:2014/03/12(水) 04:01:48 ID:0EF5nRbk0
「……そうそう。そういうわけ。ゲームは俺の勝ち。シンジのやつ、取っ替えてた指輪に気付かなかったってさ」
 滑らかに車線を変えて走る赤いスポーツカーは、首都高速に入って一気に加速する。手慣れた様子でハンドルを操るケンスケは『じゃ、悪いけど』と言って、片手運転でこなしていた通話を終わらせ、携帯を閉じた。
「残念だわ、だって。かっわいいよなぁ〜、あの綾波がさぁ」
「アンタもシンジのこと笑えないわよ」
「てっ、いてて――」
 にやけきったケンスケのほっぺたに手を伸ばしてつまみ上げたアスカが、ケンスケから携帯をひったくる。
「女と一緒にいる時に、他の女の名前出すなんてね……って、おお嫌だ、なによこれ。昨日の夜だけで何回電話してきてんのよ、優等生ったら」
 通話の履歴を改めていたらしい。
 そのまま受信メールの履歴まで開きはじめた彼女は、そこによく見知った昔馴染みが今も変わらない無愛想顔のまま――いわゆる自撮りで写してケンスケに寄越したらしいヌード画像を見付けて、驚いたわと声を上げた。
 現在の綾波レイは、ゴージャスな金髪美人であるアスカとはまたタイプの異なる、怜悧な顔立ちのクールビューティーだ。それが、よく見れば分かるという程度ながらポッと頬を上気させ、ベッドの上で足をM字に開くポーズを取った上、歳のわりにうっすらとしただけのヘアも丸出しである股間部分に逆Vの字にした指を置き、性器の奥を開いて見せている。
 ――明日、楽しみにしているわ。
 などという淫らな期待を滲ませた一文さえ添えられていた。
 その、ベッドの上に垂れ落ちそうな発情愛蜜をぬめつかせるピンク色ラヴィアにかけられた彼女の指元に注目してみれば、左薬指にアスカと同様にして嵌められた指輪があるのが見て取れる。レイが未婚のままだと承知しているアスカからすれば、指し示された意味は一目瞭然である。
 ケンスケも否定しなかった。
「そういうこと。まぁ、無いなって分かってたけど、ゲームが俺の負けだったりしたら折角箱根の温泉ホテルに予約入れてるの無駄になっちゃうじゃん? その時は綾波に“相田レイ”をやって貰おうって思ってね」
「……あっきれた。すっかり夢中なんじゃない。何やらかしてそこまで誑し込んだのよ。あの冷血女を」
「へっへっへ。そこはそれ、他でもない“マイワイフ”が一番よっくご存じなんじゃないかな〜と思うんだけどサ」
 携帯を取られて所在なさげだった左手を伸ばし、そう言って助手席の美女の素足の太腿を撫で回す。

978引き気味:2014/03/12(水) 04:02:00 ID:0EF5nRbk0
「ンッ……」
 そんないやらしい手付きがスーツのスカートの内側まで這い上がってきても、アスカは昔さんざん披露していたようなあの鋭いスナップの平手打ちを閃かせはしなかった。
 おまけに、
「……んんっ。あんた……運転しくじったりはしないでよね……」
 あからさまに上擦った声を出して、そしてそっと男の手を迎え入れるように足を開いてやりさえする。
 夫ある身の立派な人妻が、だ。
「はぁぁ……ぁ、ああっ……」
「心配なら自動運転にしとくけどさ。へへっ、そうがっつくなよ、奥さん。こんなとこでどこまでヤっちゃうつもりだったんだ?」
「なっ! あ、あ、あ、アンタバカぁ……!?」
 苦笑混じりのケンスケの言葉に、カーッと顔を火照らせてしまうアスカだった。
 急に素に戻らされて、羞恥心を思い出したが故の照れ隠し。そんなところだと、古い付き合いの上に今や深い関係もいいところのケンスケにはお見通しである。
 それこそ彼女自身のさっきの言葉を返して、綾波レイのことを笑えないのじゃないのかというやつだった。
 夫婦にとっての大切なアイテムである結婚指輪。そのすり替えに気付かなかったシンジへの失望もあろうが、そうして我が身を“勝ち取られて”しまって、明日の朝まではホテルで一泊の浮気旅行。それも、ケンスケの名前の入った指輪を付けて「相田アスカ」として振る舞い、宿帳にもサインするのだという、妻として二重に許されざる不貞を働く背徳感が、子宮に火を付けてしまっていたのに違いない。
「どれ……」
「ッア、アンッ」
 ケンスケが確認してみれば、まさにアスカの脚の付け根ではといったら、写真のレイにも負けないお漏らしぶり。秘裂部分をショーツの上から指先で押し込んでやると、途端にじゅわっと、薄い生地では吸いきれなかった欲情の汁液が滲み出す。
 言い訳は不能。シンジとの愛の巣であるマンションからろくに出もしない内に、地下駐車場で待構えているケンスケとのセックスを期待して躯を熱くさせていた、証拠そのものだ。
「こりゃまた酷い有り様じゃん、惣りゅ――っと、アスカ。ホテルまで何度か逝かせてやんないと可哀想だな」
「ヒッ!? いっ、あひっ……。アンタ、いきなりそんな……激しすぎぃぃぃ、ひぃぃいいいンンン……!」
 充血しきったクリトリスを、薄いにも薄いたった一枚きりの女物下着を通して責め立てられる。瞬く間に金髪の人妻は、口の周りを涎でべたべたにしてしまうくらいの声を上げさせられ、悦がり狂わされた。
 昂りと共にぽってりと膨れ上がった陰核を、男の手できつく挟まれ、しごきたてられる快感は脳裏を真っ白に灼いていく。
「あああああっ、あひぁはぅぅぅっ」
 シートベルトで押さえつけられた体をどたばたと何度も座席に打ちつけ、髪を振り乱して首をよじらせる。
 スピードに乗った走りでまっすぐに首都高を駆け抜けていく、そんな愛車のシートを自分自身の滴らせる淫汁で汚していって、碇アスカが指マン愛撫での絶頂声を迸らせるまで、大した時間は掛からなかったのだった。

979引き気味:2014/03/12(水) 04:03:05 ID:0EF5nRbk0
なんとなく、昔書いた同窓会ネタのアフターとか思い浮かんでいたり。

980引き気味:2014/03/18(火) 04:44:50 ID:3YBwPzGs0
 色というものを持ち合わせて生まれてこなかったアルビノ体質の頭髪。血の色がそのまま出てしまっている赤い瞳。
 綾波レイという名前のこの自分を、他者が識別している特徴。
 それを隠せと言って与えられていた栗毛のウイッグを使い、カラーコンタクトまで入れて。さらには帽子を目深にかぶり、普段は着たこともない――だから有効なのだという――小豆色のジャージに着替えて。
 ここまですれば、変装以外の何者でもない。
 そんなものを支度として要求されていた意味を、レイは呼び出された際に渡されたメモ紙に書かれていたアパートの一室に着く、まさに直前に知った。
 階段を登って目当ての階に上り、並んだドアの数を数えながら通路を奥に歩いて行く。
 これから自分を待ち受けるものを思えば自然と顔は俯き加減になり、足取りも重くなっていたが、それも開けっ放しになっていたあるドアの前を何気なく通って行こうとした、そこまでだった。
(――ッ!)
 冷房を使わず、暑さをしのごうとしている家庭は珍しくない。
 だからレイも開け放たれたままでいたドアにたいして注意も払わずにいたのだったが。部屋の中から丸聞こえになっていたテレビの音声、洗い物の音に引き戸を乱暴に閉めた音だのといった生活音に混じって、ほんのすぐそこからだと感じたぐらいの近くから立ち起こった笑い声の中に、彼の声が。
 レイにはすぐに分かった。
(碇君……!?)
 ぎょっとして顔を振り向かせ、ドアから中を覗き込んだ。
 間口の狭い玄関に掛けられたのれんが夕方の風に揺れている。遮られて奥は見通せない。
 しかし、玄関に乱雑に脱ぎ捨てられた靴に並んでやけに目立つ、綺麗に揃えられた一足。
 見覚えがあった。
 さらには玄関の脇に、これも見覚えのある通学鞄が置かれている。
 笑い声は続いていた。
 強ばった顔で耳を澄ましていれば、時折会話の声は大きくなって、相手を呼んでいるその名前が聞こえてくる。
 トウジ、そしてシンジと、彼らは間違い無くそう呼び合っていた。
 見れば、部屋には『鈴原』という表札が掛かっていた。

 ◆ ◆ ◆

「……悪趣味だわ」
 リビングの入り口に姿を現したっきり、黙って突っ立っていたレイのようやく漏らした一言に、彼は『ああっ? なんだって?』とわざとらしい聞き返し方をしてきた。
「悪趣味ってのは――さてさて、どれのことやらだなぁ」
 言って、レイがやって来る前からずっと続けていたのだろう腰遣いで、彼、相田ケンスケはぐんと突き込む。
「……っぁ、ああンッ!」
 ベランダに面したガラス戸に手を突いて、そのつるんとした剥き卵のような肌のヒップを精一杯に突き出して犯されている――いや、犯して貰っている彼女の、歓喜に満ちたよがり声を絞り上げて。
 また、突く。
「ひぁっ」
 突く。
「ひっ、いひっ」

981引き気味:2014/03/18(火) 04:45:16 ID:3YBwPzGs0
 少女の性器が、ケンスケのペニスにずぶりと貫かれて立てる、粘ついた水音。
 剛棒と化した屹立で膣肉を思い切り掻き混ぜられているのだと分かる、愛液の飛沫の飛び散りよう。
 ずん、ずん、ずんっと力強いリズムを刻んで、軟弱な体格の後ろ姿からは思いも寄らない逞しささえ感じさせる。そんなグラインドの腰遣いが、レイもよく見知っている彼女、美しい金髪と碧眼を持ったアメリカ帰りの少女である惣流・アスカ・ラングレーを悩乱させきっていた。
「あひっ、ひっ、ひぃいいひ、ヒッ、はひっ! ひぃぃい、イイぃぃ……ッ 相田っ! あいだぁ――っ!」
 部屋にはあらかじめ声が漏れるのを防ぐためにらしい大ボリュームの音楽が流れていた。
 しかし、悩乱するアスカの張り上げる嬌声、悦がり声は、それをすら上回っていそうな派手なものだった。
「おらおらおら、おらっ! どうだよ惣流、この変態がっ。碇がすぐそこにいる場所で俺なんかにチンポ突っ込まれるのも、格別だってか? ほらぁ、言われてぎゅっとかマンコ締めてんじゃねーよ」
 『この、ド変態!』と罵って、いかにも愉快そうなケンスケがぴしゃりと丸裸の彼女のヒップを叩く。
 それでまた上げられる悲鳴が、実に悩ましいのだ。
 西洋系の白い臀部がはっきりそれと分かる平手の形で赤く腫れて。それでいて官能の昂ぶりをありありと、男の腰遣いに合わせて振りたくられている。
 仕置き紛いのスパンキングを受ける痛みと屈辱自体が、彼女の中で快感のエッセンスに変換されているのだろう。
 ガラスに手を突いてどころか、もう半ば突っ伏すように裸の胸を預けて。頬もぴったり窓に押し当ててしまって。そうして彼女はセックスに酔いしれているのだった。
 その心中に沸き上がっているのだろう倒錯した陶酔感を、レイにはありありと想像することが出来た。
 見れば彼女もレイと同様だ。
 あの豪奢なブロンドを隠すように、ここに呼び出された時は付けていたのだろう黒髪のウィッグ。今は性交の激しさにずれかけて、地の髪が見えかけているが、自分を後背位で突き上げている男に振り向いた時の蕩けきった瞳にも、レイと同じカラーコンタクトがはめられていた。
「なにが悪趣味なもんかよ。最っ高ォーのプランニングだろぉ?」
 『なぁ、惣流?』と、そう言って唇を貪るケンスケに自分からも舌を絡め返しているのが、淫猥にもごもごと蠢く頬の形、垣間見える赤い舌同士のしゃぶり合い、尖った顎に垂れ落ちる涎の具合から、見て取れる。
 綾波レイが同僚として接してきたセカンドチルドレンの、あの険のある顔つきからは想像も付かない、欲情に染まりきった表情だった。
「どうだよ、いっそ音楽止めちまうか? そんでまた相田〜って、俺の名前を呼んでくれよ。その、やらしー声でさ。俺も惣流ぅ〜って大声でお前のこと呼んでやっから。……シンジのやつ、びっくりするぜ?」
「だめっ、だめぇ……んンン」
 とろんとした目で彼女は答える。
「ひんじに、シンジに知られひゃったら……。あ、ぁあああ、あたし……っ」
 ぞくりと、背筋を震わせたようだった。
 しかしそれは恐ろしさに慄いてのものだったのだろうか。
「嘘つけっ。シンジにバレるかもってスリルが悦いんだろうが。なんだよこのエロい躰はさぁ! マンコとか大洪水じゃねぇか。お前、さっきから何回イってんだよ!」
「あひ――ヒッ!? 知らない、しらないぃぃ〜」
「綾波も呆れてるぜ? 見てみろよ。俺らドブ見るみたいな目で睨まれちゃってるよ」
 あれだけ嫌っていたはずのオタク少年に、くぅん……とむずがる鼻声で甘えてみせて、また濃厚な口付けをねだってから、
「……ふふ」
 ちらりとレイの方に目をやったアスカは、つやつやと濡れた唇を笑みの形に吊り上げたのだった。
「違うわよ、あれは。あれは羨ましいんだわ。……そうでしょう? 優等生。当ててあげよっか? アンタの乳首が今、どれくらいビンビンに固くなっちゃってるのかとか。アンタが今、いつもの地味ぃ〜なパンツの股、どんだけエッチな染みつくっちゃってるのかとか」
 本来のブルーをコンタクトで黒く変えた瞳で、肩越しにレイを見やる一瞥。
 そこに込められていたのは、深い官能に囚われた陶酔と、それがゆえの優越感であった。

982引き気味:2014/03/18(火) 04:45:57 ID:3YBwPzGs0
「アンタも来なさいよ!」
 アスカがレイを誘った。
 挑発する声だった。
「アタシの隣りに、ほら同じように手を突いて。それで精々可愛らしくお尻を振って、そのだっさいジャージを脱がして貰いなさいよ!」
「…………」
「シンジがそこに居るのよ。それなのに、それなのにこんな馬鹿なことしてるって思ったら……私、もうたまんなかったんだから!」
 歪んだ興奮はどす黒い色をした官能の楔となって、今も絶え間なく、この頭脳明晰な美少女の心の中に取り返しの付かないヒビを入れ続けているのだろう。
 血走ってさえいる目付きは、麻薬患者のそれと大した違いはなかった。
 そんな瞳に、魅入られてしまったようにレイは息を詰まらせて――。
「……っ、ッッ」
 そしてぞくりと、背筋を震わせたのだった。
 知らず知らず、脚の付け根にやっていた右手が今こそはっきりとした意志のもとで、自らの秘部をまさぐって確かめる。
「っぁ、――ァ!」
 じゅくり、と。それだけで。
 唇に似たような、花びらに似たような、二枚の繊細な襞肉が、隙間から抑えきれなくなっていた粘蜜を漏らしたのが分かった。
 一気に火照り出す顔。
 もう視線を逸らすことは出来そうにない、互いを貪りあう少年少女の姿に向かって、一歩、また一歩。レイは足を踏み出していったのだった。








今からガンダム見て、出来ればシャワー浴びて、そんで寝て、朝には出勤するんだぜ…… (;´∀`)

983LHS廚:2014/10/09(木) 00:22:58 ID:bshDUTPM0
ttp://japanese.engadget.com/2014/10/08/5/

久々なネタ注入。
ついに初号機に与えた適応能力⁈

984sabe:2014/11/06(木) 06:33:14 ID:2OfxLvCE0
うおお!久々に覗きにきたら同窓会ネタのアフターがあがっていたことに今頃気付き大歓喜。
もう覚えてらっしゃらないかと思いますが、以前に同窓会の話が非常に良かったと感想を送らせていただいた者です。
やはり何度読み返しても興奮させられる素晴らしいシチュエーションで、まさか続きを目にする機会がまた来るとは本当に望外の喜びです。
いやー、どきどきした!感謝です!ありがとう!

985引き気味:2014/11/07(金) 22:59:17 ID:RQAdMYjw0
延々回想ばかりで本番シーン無しだったことは記憶してますが、はて……、同窓会ネタ書いた時、どんなアイディアを中心に据えてましたっけか。
自分でもう思い出せないですな (;´∀`)
読み返して確認してまたネタを膨らませてみるべきか、もう忘れちゃってる現状を良しとしてまた適当に思い浮かんだネタつまみ食いみたいに書くか。

986引き気味:2015/01/18(日) 12:10:29 ID:crfhTHJE0
こっちのスレに投下した分はさらに放置が酷いですね。
ほとんどhtmlに回収してないや (;´∀`)

987コウイに値する名無しさん:2015/02/22(日) 22:37:53 ID:WiBKhGeQ0
-適応少女- 01


 訝しげに呼びかける友人の声に、彼女は我に返った。
「ヒカリ?」
「え? あ、ええっ、ごめんなさいアスカ。体育館だったわね、すぐに行くわ」
 視線の向いていた先を辿ったのだろう。気付いたらしい友人も青い瞳を細めてしかめっ面を作り、吐き捨てるようにして言った。
「呆れた。あれでも女なのかしら。感覚を疑うわ」
 校庭に面した窓際の席。その机の上にだ。
 ついさっきまで席の持ち主も体育着に着替えていたその場所には、仕舞い忘れたのだろう着替えが置きっぱなしにされていた。
 問題なのは、ブラウスだのジャンパースカートだのに混ざって飾り気のないブラジャーやショーツといった下着までもが無造作に投げ出されていたことだ。
「ちょっとヒカリ。別に片付けてやることないわよ」
「でも、体育の間にだって男子が帰ってくるかもしれないし。いくらなんでも可哀想だわ」
「いいのに……。ちょっと恥かくくらいが結局はあの女のためなのよ。少しは羞じらいとかについても学習すればいいんだわ」
 白い布地には、まだその綾波レイというクラスメイトの体温が残されていた。
 さすがに摘み上げる段になってはわずかに躊躇もしたヒカリだったが、意識するのもおかしいだろうと軽く頭を振ってバッグの中に片付けてやり、そして友人と連れ立って教室を出たのだった。

 その一ヶ月後。
 赤木リツコと名乗る白衣の女性の訪問を受けた彼女は、特務機関ネルフに所属する四人目の適格者となった。
 だが、なんの訓練も受けずに生きて来た十四歳の少女が容易く操れるほど、ネルフの決戦兵器は生易しいものではなかった。
 誰もがスペシャルではない。誰もが三番目の適格者、碇シンジのように素人でありながら戦績を積み重ねていくというような、そんな真似ができるわけがない。
 ――だが、その筈だったのだが。

 ◆ ◆ ◆

『回路遮断、四号機すべて待機位置に。第117次起動試験を終了します』
 ネルフ本部地下、巨大ロボットの格納基地にふさわしい巨大な空間に響き渡るオペレーターの声。それとともに無骨な鉄板の床に、四人分の足音が響いた。
 最初の適格者、綾波レイ。二番目の適格者、惣流・アスカ・ラングレー。三番目の適格者、碇シンジ。
 そして、四番目の彼女。洞木ヒカリである。

「みんな、お疲れ様」
 ネルフ作戦部長葛城ミサトのねぎらいに始まり、技術開発部E計画担当赤木リツコの講評によって締めくくられる。
 エヴァンゲリオン四号機専属パイロットの加入によって顔ぶれが四人になっても変わらない、少年少女達のもはやありふれた放課後風景だ。
 ヒカリももう最初の頃のぎこちなさを脱し、黄色いプラグスーツも着慣れた様子に見える。
「洞木、ヒカリさん」
「は、はい」

988引き気味:2015/02/22(日) 22:38:17 ID:WiBKhGeQ0
 バインダーに挟んだ書類をめくり上げていきながら、パイロット達の成績ともいうべきシンクロ率の数値を読み上げていたリツコが、四番目に読み上げたそれ。それは、ミサトを満足気に頷かせるだけの数字であり、そして、赤いプラグスーツを身に着けた少女に苛立たしげな顔をさせる程のものだった。
「最初はどうしたものかと思ったけど、この分なら全然大丈夫そうね。凄いわ、ヒカリちゃん。こないだの戦闘での大手柄もそうだけど、調子、絶好調うなぎ登りじゃないのよ」
「いえ……」
 気安くばんばんと肩を叩いて褒めてくれるのは、それは嬉しくもくすぐったくもあるのだけれど、
(良かった)
 ヒカリには、ほっとしたという気持ちの方が大きかった。
 それは、はじめての搭乗から起動ギリギリの低い数値で実戦に参加させられ、さんざん恐怖を味わされてきたことによるものだった。
 エヴァンゲリオンの操縦席はシートの全周囲がモニターになる。
 臨場感が半端ではないのだ。
 加えて、耳がおかしくなりそうな大音声とひどい振動。自分の手足が実際に――と思わされるような、生々しい痛み。
 当たり前である。実際に戦闘の最前線に放り込まれているのだから。
 それら全ての恐怖が、低いシンクロ率に起因すると告げられたからこそ、ヒカリは怯え、焦ったのだ。
 結果こうして上々の成績が出せるようになったのには、安堵しか無い。
(そうじゃなきゃ、わたし何のために……)
 うつむき加減になって口元を綻ばせた、その表情は、けれどもどう見ても泣き笑い寸前の、ひび割れて剥がれ落ちそうなものだった。
 そして、そうした友人の様子を見守っているにしては険の有り過ぎる目をしていたアスカは、テストの後のシャワーにいつものように声をかけるでもなく、一人、ふいっと顔を背け、格納庫を出て行ったのだった。
「……ぁ、アスカ……」
 ヒカリが気付いた時には、もう入り口の向こうに背中が消えるところ。
 いたって普通に暮らしていた十四歳の少女が、それまでからは隔絶した軍事組織に所属させられてからというもの、良き友人として、頼りになる先輩として、殆どを一緒に行動していただけに、取り残されたヒカリの胸を吹き抜けた寂しさは大きかった。
 たとえそれが、後ろ暗い予定をこの後に控えた身として、好都合だったとしても。

「それじゃ、洞木ヒカリさん」
 いつの間にか背後に寄り添うように立っていた白衣の女性がヒカリを促した。
「ついて来て頂戴。あなたには、まだまだ検査が残っているわ」
「……はい」
 葛城ミサトという女性が努めて親しみやすく、砕けた接し方をしてくるのに比べて、あくまで淡々とした一線の引き方をしてくる彼女を、ヒカリは苦手にしていた。
 ことに、最近は。
「行きましょうか」
 彼女の普段となんら変わるはずのないその声。
 そこに、まるで爬虫類のような舌なめずりと粘つく視線とを一緒に向けられたような、そんな怖気を覚えてしまったのは、恐らくはヒカリが膨らませてしまっていた苦手意識、被害妄想のせいだったのだろう。
 なぜならこの人は、人目の有るこんな場所でそういう迂闊な真似をしてくるような迂闊な、あるいは可愛げのあるような人ではないのだから。
(……っッ)
 そっと背中の腰に近い場所を押してくる手付きに、今度こそ本当にぶるりと背筋を震わせてしまいながら、ヒカリは諦めてリツコに着いていったのだった。

989コウイに値する名無しさん:2015/02/24(火) 11:54:06 ID:n2SFi.EM0
あぁっ!ついにヒカリちゃんにネルフと引き気味さんの魔の手が!(大げさ)

エヴァのある世界でヒカリちゃんがパイロットとして呼び出されてるってことは四号機のコアには一体誰が溶けているんですかね…
すでにコダマさんとノゾミちゃんが行方不明になってる世界観とかだったらちょっとグロい話になりそう

990引き気味:2015/02/25(水) 21:15:53 ID:TsI3HobU0
貴重な女優候補を人柱に浪費するなんて、そんな勿体ない!

多分、洞木母さんが入ってンじゃないでしょうかね?
当てはめられそうな公式(的)描写がANIMAしか思い出せませんが、あれだとユーロ製弐号機型2号にヒカリさん乗せられてても、とりあえずコダマさんについてはコアにされてないと考えられるシチュでしたから。

991引き気味:2015/02/25(水) 21:45:50 ID:TsI3HobU0
……いかん。
まだビルドファイターズも観ていないのに、ノゾミちゃんがどうなっていたのか気になってANIMA読み返してしまっていた (;´∀`)
あれ、トラブルがあったようで一向に単行本化されないんですよね。
絵師にうたたねひろゆき氏起用ってあたり、もう少し盛り上がってよかったと思うんですが。

992引き気味:2015/03/01(日) 17:20:52 ID:6Sa/ctSc0
 -適応少女- 02

場所は赤木リツコの管理する検査室に移されていた。
 たくさんのコードが生えた高価そうな機材が取り揃えられているようなのだが、多くはカーテンに似たパーティーションの向こうに隠され、一見する限りでは学校の保健室とそう変わらない。
 白衣を身に着けたリツコはさしずめ養護教師だろうか。
 技術者だと聞かされているのだが、ヒカリの立場からすると自分たちパイロットの体の検査、管理を取り仕切っている場面の方が印象に深いので、余計にそう見えてしまう。
 「――ぁ、あの……」
 身に着けているのは巻き付けたバスタオルだけ。俯かせていた顔を意を決した風に起こして、ヒカリは支度を進めているリツコの後ろ姿を見た。
「その、こ、こんな方法じゃなくて……なにか、薬、薬みたいなものを使って済ませるわけにはいかないんでしょうか? 同じ効果が出る薬とかなら、出来れば私、その方が……」
「呆れた。まだそんなことを言っているの?」
 リツコは振り返りもしない。シンクに向かったまま、小型冷蔵庫のような保温ケースから取り出してきたボトル容器の中身を手のひらにとり、トレイに並べたスティック状の器具に塗りつけていっている。
 もう幾度も同じ内容を繰り返してきた問答だったからだ。
 それはヒカリにも重々理解できていた。
 であっても、ということがある。
 無論、リツコも合理性ばかりで済ませてそれで本当にスムーズに運ぶものかについては、重々承知していた。
 相手は14歳の女子中学生。思春期なのである。
「……あなたの感情は別として、素晴らしい効果が出ているのは、それは分かるわね?」
「は、はい」
「数値の向上はこの30日間だけなら平均して5。“処置”の直後2時間内なら10から最大15の幅で安定的なデータが採れているわ。それがどれだけ私達にとって喜ばしいことか、あなたこそが一番実感しているはずだわ」
「…………」
「薬物に頼ろうだなんて口にするのは、あなた自身のためにやめておきなさい。私みたいな立場の人間の方から言い出さない内が幸せというものよ? A10神経の働き、つまりは脳神経の活動を都合よく活発化させるような薬物、そんなものを一般的に何と言うか、分かっていて?」
 ヒカリたちが乗り込む巨大ロボット兵器、エヴァンゲリオン。これに採用されている操作方法は意識との同調、シンクロによって行われるものだった。
 念じれば動く。己が手足のようにエヴァンゲリオンの手足を操ることができる。
 その同調具合を示すのがシンクロ率という数字であり、高いほど上手く機体を操作する事ができる。低ければ逆だ。
 そして、操縦者とエヴァンゲリオンの直接の接続経路となっているのが、ヒトの脳におけるA10神経だと説明されていた。
 これがどういった神経かといえば、欲求に対する充足、欲望が満たされることによる快楽を司る神経であった。
 それを薬物的に満たそうとするのなら、使われる薬品は麻薬の類以外にはありえない。
「その場しのぎの効果は出ても、長期的には破滅にしか繋がらないわ。あなた個人にとってもね。それに比べればこのやり方は遥かに安全で、人道的で、なにより健康的だわ」
 言葉を続けながらヒカリの腰掛けるベッドまで歩み寄ると、彼女は器材を載せたトレイを音も立てない丁寧な手付きで傍らのワゴンへ置いた。
 反射的に『ヒッ』と息を呑んで、ヒカリは躯を縮こまらせる。
「こんな……方法。あ、アスカや……綾波さんたちにも?」
「なにがA10神経を刺激するのに一番いいのか。それは個人差だわね。残念ながらデータが揃っていないの。あなたみたいに効果的に数字が良くなってくれるのなら、アスカも伸び悩みで塞ぎこんだりはしないのでしょうけれど」
 さぁ――。そう言ってリツコは、竦み上がったヒカリの躯からバスタオルを剥ぎとった。
「あなたにはこのやり方が一番なの。……ふふ、素質が有るということなんでしょうね。観念して――愉しみなさい。それが一番、あなたの為よ」
 L.C.Lという、エヴァンゲリオンの操縦席を満たしている液体を洗い落とすためシャワーを浴びたばかり。ボディソープの柑橘系の香りを立ち上らせる十四歳の少女の裸身が直接、年上の女の前にむき出しにされていた。
 職務であるから。
 そう口にしてはいても。ベッドに押し倒された弾みでふるんと震えているヒカリの乳房や、まだ生えそろったばかりで、その大人に一歩近付いた濃さが気恥ずかしいヘアの繁る下腹部に、薄笑いの目を走らせるリツコの顔。そこには、隠し切れない愉悦があった。
 きっとこの人は、同性愛者なんだ。だからあの伊吹さんっていう人とか、阿賀野さんとか、最上さんとかも、いつも女の人ばかり近くに着いてこさせているんだわ……!

993引き気味:2015/03/01(日) 17:21:27 ID:6Sa/ctSc0
(鈴原――!!)
 ぎゅっと胸の前で両手を握りしめ、瞼を固く瞑ったヒカリの脳裏にあったのは、淡い思いを寄せる同級生の顔。そして、妹や姉、家族のことだった。
 そうだ。皆を守るためにも、自分が生き延びるためにも、我慢しなければならないのだ。
 この一時、我慢しさえすれば、シンクロ率はまた上昇し、ヒカリは上手にエヴァンゲリオンを操れるようになる。
 上手に戦って、怪物との戦いに生き延びて、皆を守り、皆のところに帰ることができるのだ。
「足を開きなさい。それとも、何から何まで私にして貰う方がお好みなのかしら?」
「…………っ」
 我慢しなきゃ。我慢さえしていれば……!
 そればかりを胸に唱えて、黙って従う。
 ヒカリの肌の張りツヤ、きめ細かさ、いずれもが三十路に至ったリツコとは違う、中学二年生の今この時だけのものだ。
 噛み付けば甘い果汁が吹き出してきそうなほど瑞々しい曲線によって形作られる乳房や、腰つき。未成熟なその肢体に、同じ年頃をもう十年以上の昔に置き去りにしてしまった同性愛の女は、どんな衝動を抱くものなのだろう。
 華奢な太腿がおずおずと開かれれば、
「ヒッ、ヒィィ……ッ!」
 後はもう、蛇のように忍び入ってきた女の手が好き放題に踊るのを遮るものは、何もなかった。

(冷た――っ。あ、あああ! またっ、私のあそこ、触られて……!!)
 冷たくはない。決して冷たいわけではない。
 リツコの指も、塗り付けられてきたジェルも。
 リツコがたっぷりと手にすくい取ってきた粘液は、人肌ほどに暖められていた筈だ。
 けれど、股間に近い部分の内腿から性器に、乳房にと塗り付けられていっただけで悲鳴を上げざるをえなかった怖気悪さ。自分のもの以外の温度を持った他人の指に敏感なエリアをまさぐられ、ネチャニチャとヌメりに乗って弄ばれる不快感は、ヒカリが全身に鳥肌を立ててしまうのに十分なものでしかない。
しかもこれはまだ序の口、下ごしらえ程度。
 わざわざそこがアナタの性感帯であると教えられた場所がジェルまみれにされた後が、トレイから持ち上げられた幾つもの卑猥な道具の出番――本番なのだった。
「またそんな風に体を堅くしていてはダメよ。何度も言い聞かせてあげたでしょう?」
「ンぁ、ああっ!」
 ぬるん、と性器の入り口の縦溝を人差し指の先で撫ぜ上げられた。
「今の貴方がすべきことはたった一つ。気持良くなること。あなた自身が努力して、あなたの性欲を満足させるのよ」
「性欲とか、わたっ、わたし……そんな、そんないやらしい人間じゃありませ……っ、っっっぅッ!? い、イヤぁぁー!」
 まだ自分から解けていくほどの昂ぶりは宿しておらず口を閉じたままの、少女の媚唇。縦になった唇のようなかたちをした性器に、リツコはコードのついた球体を押し込んできた。
 小型モーターを内蔵したピンクローターだ。
「ぁ、あ、ああっ」
 『ブブブブ……』という振動が、ヒカリの股間の内側から響きだす。
 続けて両方の乳房に電極の付いたシートがベタベタと貼り付けられていった。
 こちらは低周波マッサージ器で、「手もみ感覚」の刺激によって将来性豊かに膨らみつつあるヒカリの両胸を愛撫していくのだ。
 それだけに留まらず、リツコは小ぢんまりとしていた乳首も見逃してやることはなかった。まずはジェルのぬめりを利用しながら自分の指の腹でコリコリ、クリクリとひねり転がして、怯えた声を上げ続けるヒカリのその声色が変化していくのに先んじ、ぴくぴくと勃起して膨らんでいったタイミングを捉えると、スポイトに似たニップルポンプを取り付けていったのだった。
「ああっ、いやぁぁ」
 とうとう甘い悲鳴が上げられた。
 手慣れた愛撫を施してくるリツコによって、無視しがたく「心地よく」されてしまった乳首が、今度はきゅうっと吸い上げられて引き伸ばされ、痛みと甘い疼きのせめぎ合う絶妙な具合にいじめられているところに、追い打ちとしてフック付きのピンクローターがぶら下げられたのである。
 甘美な疼痛をいや増しにさせるバイブレーションが、年上の同性によって急速に性感を開発されていく途上にある少女の意識を白濁させていく。
「抵抗するのはやめなさい。これは義務よ。エヴァンゲリオンパイロットとしての、あなたの義務。いいわね、ヒカリさん」
「でもっ。ああっ! でも、こんなっ」
 大人の女と十四の少女。組み敷かれてしまえば、下から払いのけるなど出来るわけがない。
 ヒカリにはもう、彼女の太腿の間に膝を進めた位置取りで防御態勢をとるのを阻んでしまったリツコにされるがまま、性器をいじくられて喘ぎ、膣内のローターが無感情に送り込んでくる淫靡な振動にもまた喘がされて啼き、鼻をぐずらせながら泣きだし悦がりだしていくしかなかった。

994引き気味:2015/03/01(日) 17:21:50 ID:6Sa/ctSc0
「ヒッ……。やっ、いやっ! あああっ、あひっ、ヒィィ――ン!!」
「あなたは学校でもクラス委員長をまかされるくらい、優秀な生徒なんでしょう? だったら理解しているはずよ。聞き分けのない子みたいな“フリ”は止しなさい。あなたは、あなたの理解している通りに、思い切り気持良くならなければいけないの。そう、いやらしい女の子にならなきゃいけないのよ。それが貴方の、義務なの」
「こんな、こんなことが……あ、ああぅ! わたっ、わたしの……義務?」
 リツコが看破している通り、ヒカリだって理屈は分かっている。
 分かってはいても、こんな馬鹿な話と思わずにはいられないのだった。
(わたしがっ、い、いやらしい女の子になることが……)
 ――世界の、為なの?
 いくらなんでも、それは滑稽な話ではないだろうか。
 であっても、嫌と言うわけにはいかない。リツコが、ネルフという組織がそれを許さない。
 街を襲ってくる使徒という怪物が許してくれない。
(ああっ、あっ! ああっ、私……わたしの、おっぱいも、アソコも……もう、もうっ! ほんとうに気持ちよく、なっちゃう! もう我慢なんて……!!)
 ベッドに横たわったお下げ髪の女の子の初々しい裸がのたうち回り、きゅっ、きゅっと裸足の指がなんども開いたり閉じたりを繰り返していた。
「イキそうなのね? 良い子だわ。……さあ、まずは一回目よ!」
「アッ、アアーッ!!」
 リツコの手が、ヒカリの股間で一際大きく動いた。
 もはやジェルによるものばかりではないヌメりを纏い付かせ、恥毛の茂みに紛れひっそりと桜貝の色をした屹立を肉莢から覗かせていたクリトリスが、その指に捻り上げられたのだった。
(だめ、ぇ――ッッ!!)
 淫らな昂ぶりに肌を赤く染め替え、思い切りのけぞるように背中をしならせた少女は、その瞬間だけは健気に歯を食いしばって声を噛み殺しながら、レズ愛撫によるこの日一回目の絶頂に突き落とされていったのだった。

「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ……」
 ほっそりとした喉を晒して息苦しそうに喘ぐヒカリを見下ろし、リツコがいよいよ興奮も露わに舌なめずりをしていた。
 ぴっちりと下半身に張り付いたタイトスカートの下でもじもじと擦り合わされる太腿は、彼女自身の熟れきった肉体もまた捌け口を求め、収まりが効かなくなっていることを示している。
 ネルフという組織における重職の一つを占めるこの才女が、年端もいかない同性の中学生に欲情を抱いていることは、既に隠しようが無いほどに明らかになっていた。
 ぺろり、と唇の端に垂らしかけていたのを舐めとったのは、据え膳を前にした涎だったのだろう。
「可愛いわ、ヒカリさん」
「はぁ、はぁ、はぁ……。リツコ、さん」
「気持良く、逝けたかしら? 良い子ね。さ、このまま続けて、あなたの義務を果たしましょうか」
「わ、わたし、もう……動けません。もう、今日は……」
「心配しなくもいいわよ」
 うっとりと微笑んだリツコが、ヒカリの額の汗に張り付いた前髪を優しく直してやった。
「全部、わたしがしてあげるわ。あなたの……あなた達のサポートをしてあげるのが、私の義務よ」
 言って、トレイから持ち上げて見せびらかすようにしてみせたジェルまみれのスティック状器具。何本もトレイに用意されている中では一番小さめのディルドバイブの、露骨に男性器を模した見た目に、抵抗する力を完全に喪った少女の目に怯えが広がった。
「ヒッ。ま、まさか……!」
 ――わたしを、犯すんですか?
 本物の恐怖に震えだしたヒカリは、これぐらいの年齢ではその方が当然のことながら、処女であった。
 男の手を許したことが一度もない躯に、もう幾度も同性による官能の味を覚え込まされてはいても、いまだこの少女の清らかな色をした秘唇の奥には乙女の証が息衝いている。
 リツコが翳してみせた模造ペニスとは、これへの明白な危機なのだった。
「好きな男の子でもいるのかしら? その子に処女は捧げたい……? うふふふふ。ほんとう、可愛らしいわね。ヒカリさん」
 でも、と。
「あなたがシンクロ率を上げることが出来なければ、その子も使徒に殺されてしまうのよ?」
 義務を果たすのを嫌がるのと、好きな少年の命と、どちらを選ぶのか。
 言下に匂わせ、哀れな少女を脅しつけて、ネルフの女博士は下目遣いに獲物を睨めつけたのだった。

995引き気味:2015/03/01(日) 18:06:44 ID:6Sa/ctSc0
◆ ◆ ◆

 そしてまた、使徒が街を襲った。
 四号機を操るヒカリも懸命に戦ったが、遥か雲の上、衛星軌道から攻撃してくる相手では、なんの役に立つことも出来はしなかった。
 使徒は結局、綾波レイの操る零号機が撃破した。
 そして、ヒカリの親友は――。

「アスカ……」
 使徒撃滅の後、パイロットたちが待機させられていた兵装ビルの屋上には、あちらこちらに大きな水たまりが広がっていた。
 戦いの間、第3新東京市を覆っていた雨雲はどこかに消えてしまって、気分が悪いぐらい強い日差しの晴れ空になっている。
 そんな中、赤いプラグスーツの少女は、危険なくらい屋上の縁に近いところで蹲り、塞ぎこんでいる様子だった。
 今やヒカリよりも低い数値で低迷しているシンクロ率。単純な動作しかままならない弐号機の操縦。立場の挽回を期して臨むも、なんら戦果を上げずに終わった出撃。
 かつて親友だとさえ思った友人との間には、大きな隔たりが出来てしまっていた。
 ほんの数メートルを歩いて彼女の隣に寄り添ってあげることが、今のヒカリには出来ないのである。

「碇君、お願い」
「でも、なにを言ったら良いかなんて、僕にも……」
「それでも、お願いよ……。アスカの、そばに居てあげて欲しいの。それだけで良いから」
 同居人として一時は仲を冷やかされるくらい彼女の近くに居た碇シンジも、今はすっかり遠ざけてしまっているアスカを、だからこそ危ういとヒカリは心配していたのだった。
 何度も躊躇しつつ、それでようやっとアスカの側に歩いて行った少年が、つっかえつっかえの様子ながら何事かを話しかけ、彼女の少し後ろに同じように座り込んだのを見届けて、ヒカリはその屋上を後にしたのだった。

996コウイに値する名無しさん:2015/03/03(火) 19:52:41 ID:zrG8ulmc0
このシリーズ女性同士が主題だとすると、この後シンジが心配してアスカの様子を見に行くとそこには…
みたいな感じで女性同士の艶めかしい物が見れるんでしょうか。マリとか使えば人材的にもイケそう
そしてそんな煽情的な姿におもわずうっと唸って前を押さえるシンちゃんの情けない姿が

997引き気味:2015/03/04(水) 20:06:41 ID:I6uQpLqk0
何の予定もなかったこのネタにおけるシンジ君の扱いですが、なんとなくTV旧版よりはマシになるんじゃないでしょうかしらん。
アラエル戦後にアスカにちゃんとフラグ立ててますし。
メインストーリーでヒカリちゃんが悲惨なルート突き進んでる間、同時展開別ルートではいい感じに昔良くあった餌付け系あるいは介護系LASでアスカの面倒見てるとか。

しかしまぁ、なんですね。
リツコさんみたいな理屈臭いキャラ出すと、適当に書いた台詞後から読み返すだけで違和感バリバリですな。
別にリツコさんだけに限らず、久しぶりに書いたヒカリちゃんもなんか微妙かなーとか思うわけですが。
また久しぶりにエヴァをBGVに垂れ流しとくべきでしょうかしらん。

998コウイに値する名無しさん:2016/01/27(水) 21:34:54 ID:18kGg2l.0
 浮気者だった、平気で女を裏切るような男だったのだからと、どう自分を慰めてみても。一生の愛を誓った男性に捨てられた惨めさは誤魔化しようがなかった。
 そんなキョウコが妻に先立たれた男と新しい家庭を築いて、もう十年近くが経っていた。
 互いに連れ子を伴っての再婚。娘のアスカも元気すぎるぐらいに元気に成長してくれたし、義理の息子も幸いよく自分に懐いてくれた。
 前の夫との離婚直後、研究者としての自分の世界に逃げ込んでしまい、娘を放ったらかしにしていた時期があったことを悔いていたキョウコは、実の子以上に愛情を注いで育てた自負がある。
 『キョウコ母さん』と呼んでくれる義理の息子――シンジのことは、今では目に入れても痛くないという言葉通りだった。
 無論、実の娘のアスカのこともなのだが。
 その子供達も、もう十四歳。
 そして、キョウコが溺愛して育てたシンジは、親の贔屓目を除いても出来過ぎなくらいよく出来た少年に育ってくれた。
 ――親の贔屓目を除いてもと確信をもって言えるのは、なによりそれが、中学二年生となった息子の現況によって証明されているからだった。

 ◆ ◆ ◆

「……つまり、なにが言いたいのだ? 君は」
 子どもたちが学校へと出かけた後の食卓で、むっつりと新聞を読んでいた夫のゲンドウがやっとキョウコに応えた。
「ですから――!」
 キョウコは自分の危機感を共有してくれない夫にもどかしさを覚えながら、懸命に訴えた。
「いつか間違いが起きてしまうじゃないかって、そう思うんです!」
「……シンジは大それたことが出来るようなやつではない。君の取り越し苦労だろう」
「いいえ! 勿論、シンジのことは信じていますわ。……ええ、そうですとも。あの子に限って、そんな一時の衝動に負けてしまうようなことは……! 私が不安なのは、あの子たちのことです!」
 キョウコは玄関の方を振り返り、いかにも心配だわと頭を振った。
 勿論、それでとっくに出かけてしまった後のシンジ達の姿が見えるわけではないが、愛息子が心配でならない母親の目にははっきりと浮かび上がっているのだった。
 あの子たち。つまり、シンジに懸想しているのもあからさまに、他所の家庭の朝の団欒を邪魔してまで押しかけてくる少女たちのことだ。
「近所だから、同じクラスだから迎えに来てるだけだなんて言ってますけど、ちょっと図々しいと思いませんか?」
「……あいつはモテるみたいだからな」
「当たり前です」
 言い切るキョウコのこの時の眼は、こればかりは息子贔屓に曇りきった眼である。
「シンジは成績も優秀ですし、運動神経だって決して悪くありません。……その、この頃よく似てきたと言いますか、ユイさんも綺麗な方でしたし。女の子に人気が出るのも分かります。むしろ、あの子の良いところに気付かないようじゃ、女のとしての目を疑うレベルですわ」
 鼻高々といった表情で言い切りながら、『ですけれど!』と。幾つになっても若々しいハーフ美女は、洗い物を終えた手をエプロンで必要以上に強く拭いながら言い募った。
「起こしに来た、というのはどういうことでしょう? まさか、シンジが朝寝坊をして学校に遅刻するとでも?」
 キョウコは言った。
「私が居ますのに!」
 さらに口早に続ける。
「宿題を教えにだなんて言ってシンジの部屋に入り浸ろうとする子もいますけれど、どういうつもりなんでしょう!?」
 キョウコはまた言った。
「私が居ますのに!」

999コウイに値する名無しさん:2016/01/27(水) 21:35:09 ID:18kGg2l.0
 研究者としての評価については些か自信のあるこの自分が、母親として宿題の面倒もいくらでも見てあげられるというのに、この上普通の女子中学生がなにを教えるというのか。
 まったくその必要なんて無いということが、どうしてあの子達はわからないのだろうか。
「――分かっています。どうせ口実に過ぎないんです。なんだかんだ理由をつけて、シンジのことを狙っているんですわ」
 そして、キョウコの訴えはスタート地点に戻るのだ。
「どうしましょう、あなた。このままじゃ、いつかシンジがあの子達に……」
 パクリと美味しく頂かれてしまうのではないだろうか。
 キョウコの不安とは、つまるところそこに尽きる話だった。
 やっと目を離した新聞紙をテーブルに畳んで置いて。ゲンドウは、妻の長い訴えをそう一言にまとめてしまうと、カタギには見えない強面をまっすぐに向け直した。
「……あなた?」
 自身の心配としていたところを真正面からひどく気恥ずかしい看破のされ方をしてしまい、赤面していたキョウコは、遠慮のない夫の次の一言に身構えてしまったのだが、
「ふむ」
 ゲンドウは、こればかりは結婚して何年経っても悪趣味だと思う赤い色の入ったサングラスを外して、マイペースに磨きはじめていた。
 そうしつつ、どうしたものかと考えをまとめているようだった。
 そうして暫くして、またサングラスをかけ直した夫は、醜態を晒した自覚にもじもじとしている妻のことを面白がっているように眺めていたが、やおら切りだすと、自分の息子のことではなく、キョウコの娘について尋ねたのだった。
「ところで君は、アスカ君のことは心配してやらないのか?」
「……?」
 キョウコとの家庭を築いて十年が経とうとするのに、いまだにゲンドウは義理の娘のことをどこか他人行儀に呼ぶ。
 それでいて、隔意のある相手には突っけんどんなあのアスカもそれなりに懐いているようには見えるので、キョウコとしても呼び方を変えるようにと強くは言っていない。
 正直、このヤクザ顔で『アスカ君』、『パパ』と呼び合う義理の父娘は、二人だけで外出した時は周囲にどんな目で見られているのだろうかと、不安になることも多いのだが。
 ともあれ、ゲンドウなりに娘のことをちゃんと見ていてくれていることは、キョウコにとっても有り難いことだ。
 居住まいを正し、キョウコは夫の言葉を待った。
「アスカ君も随分と綺麗になった。……まぁ、君の娘だからな。昔から分かってはいたことだ」
「まぁ、あなたったら」
「それでだ。おかしな虫がつかないだろうかと心配が必要なのは、むしろ彼女の方じゃないかと思ってな」
 妻の頬をほんのりと火照らせておきながら、傍目には悪事を持ちかけるヤクザの幹部だとしか思えない薄ら笑いを浮かべて、ゲンドウは提案したのだった。
 ――結果から言えば、それはまさしく悪事の相談でしか無かった。
 どうして頷いてしまったのだろう、同意してしまったのだろうと、キョウコは我ながら不思議でならない。
 最初の結婚生活で失敗してしまった引け目もあって、夫の言うことに強く抗えないところがあるのは自分でも気付いていたのだけれど、これはそれだけが理由ではないように思えた。
 あえて理由を探すのなら、それはやはり、夫の言う通り――息子への愛が、過ぎてしまっていたからなのだろうか。

1000コウイに値する名無しさん:2016/01/27(水) 21:36:17 ID:18kGg2l.0
たまには淫乱美母以外のプラットフォームを……とか考えて書き出してみて、またもエロ手前で疲れてやめるこのパターン。
お腹が空きました。




掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板