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【バンパイアを殲滅せよ】資料庫
75
:
柏木 宗一郎
◆GM.MgBPyvE
:2020/01/07(火) 21:32:39
視界を金に染める。
金の虹彩は我らの威嚇色。
かつ、冷静なる判断力を保持しつつ、我らの能力を発揮できる万能色。
実を言えば「最大値」を引き出すのは緋色だが、あれは諸刃の剣。
制御し難く消耗激しく、自身の破滅を呼びかねない。
迫る弾頭は2つ。
先頭は麻生の放った直径9mmの協会支給弾、右に回転しつつ音速とほぼ同じ速度で接近中。
やや遅れてその右手、5cmずれた軌道上を魁人の弾丸が左回りで走行中。
視覚的位置より遅れての通過音、流石にマグナム弾、軽く音速を超えている。
なるほど。
絶妙のタイミングだ。
いち早く着弾するのは「遅れて撃ったはずの魁人の弾丸」という。
人差し指と中指の第1、第2関節を軽く曲げ、着弾直前の魁人の弾を摘み取る。
その回転に合わせ手首を回しつつ、「やさしく」、「そっと」。
肌を焼く純銀、摩擦は最小限であるべきだ。
数秒の「体感時間」を経て接近した麻生弾も、同様の心得を以って回収する。
回転が逆である事にも注意を払う。
間髪入れず2発ともに投擲。
狙いは魁人の眉間と喉笛。
人間には捕えられぬ筈のこの過程、しかし魁人の視線は確実にこの動きを捕えていたのだろう。
すでに両腕を伸ばし、次なる発砲動作を終えている。
シングルアクションでその早さは驚異的と言っていい。
迎撃され、垂直に落下する4つの弾頭。
同じ手順が再度繰り返された。
麻生と魁人が撃った弾を私が掴み、投げ返し、それを魁人が撃墜するという一連の過程が。
両者、そのタイミングは全く同じ。
転がる弾の位置もすべて。
またもや同じ構えを取る2人。
残弾、麻生3魁人4。
「また同じ事を……と言うのなら、弾の無駄だと思うのだがね」
魁人は答えず上唇を舐め……それが何かしらの合図だったのか。
麻生が不意に狙いを変え、2発続けて撃ち込んだ。
静観を決め込み、壁を背に佇んでいた伯爵へと。
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