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【大正冒険奇譚TRPGその6】

90 鳥居 呪音 ◇h3gKOJ1Y72:2013/09/02(月) 22:47:34
鳥居は頼光にたったったっと小走りで近づき上目遣い。

「ねー頼光、体のほうは大丈夫ですか?
先程、あなたはぼくに、人間やめちまったのかよとか
言っていましたが、ぼくたちって神気をあてられたときから
変な子になってしまっていたのではないでしょうか?
ま〜、ぼくはもとからみたいなものですが
頼光は人間だったから心配です。このまま神気が暴走して
アムリタサーカスを続けられなくなっちゃったら
ぼくはかなしいです。だって…」

まだ、頼光はサーカスのことを好きになっていなって思うから。
そう言おうとしたとき、王宮が見えた。
いよいよと思った鳥居は深呼吸。

ついに王と謁見する。
そして、冒険者たちに起こったすべてのことが
一つに繋がって、明かされた。

これが、真実?

まただ。と鳥居は思う。
王でさえ私欲のために生きている。
そう感じた。
人の感情さえ利用している。

鳥居が大切に思うもの。
憧れているもの。
それをこの王は道具のように扱っているのだ。
これでは狂おしいほど奪うことを求めたジャンさえも
かわいそうに思う。

>「……いや、ちょっと分からないかな。 それ以外は?何かない?」

「はい、あります」
静かに王をみつめる鳥居。
王の威厳、王に対する畏怖、それは
怒りにも似た感情が消し去っていた。

「単純な質問です。どうしてあなたは不老不死になりたいのですか?
人は生きているからこそ、目的が生まれて、生きていることを
とても実感できるのかもと思います。その実感は時には己を壊してしまうほどの
痛切な祈りのようなものです。
ぼくは数百年生きてきましたが、死なないってことは
すべてを薄らぼやけて見せてしまうものだと思いました。
だって、一度しか見れないかもしれないって思ったら
人は貴重に思うし永遠に繰り返されると思ったら
飽きて見なくなってしまいますから」

鳥居の心は子供であって、王とは違う。
まして不完全な不老不死。
吸血鬼なのだ。
なぜ不老不死になりたいの?
そんな子供じみた疑問を
投げ掛けてしまう鳥居だった。

【王様にどうして不老不死になりたいの?って質問】


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