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【大正冒険奇譚TRPGその6】

9 双篠マリー ◇Fg9X4/q2G.:2013/09/02(月) 21:50:22
だが、しかし、確実な手応えをマリーは感じることが出来なかった。
マリーは自身の目を疑った。
いかにも鈍重そうな男が、刺突を交わすだけではなく、その短剣の上に立っているのだから
「煩い!自分が満足したいが為に他者を犠牲にするお前がその言葉を使うな!」
ダーを振り落とそうとしたが、その前にダーが飛び上がり、間合いから離れる。
ダーが着地した瞬間、先程までの身軽さが嘘に思えてくるほどの重い着地音と振動を感じる。
「(失念していた。そうだ、この男は結界ごと破ろうとしていた
  つまるところ、この男もジャンと同じように術を使うことが出来るということ)」
ダーの一挙一動に気をつけながら、マリーは考える。
今までの奴の動きから察するに重力を増減させる能力と考えてみていいのか
屍人の首を折ったり、岩のようにビクともしなかったのは自身を重くしたから
逆に、自身を軽くしたからこそ、あんな真似が出来た訳か
だが、ダーの能力がどのようなものか、分かっても現状の打破は難しい
何故ならば…
「速い」
ジャンとは違い、ダンの能力は一度発動してしまえば後は、つまみを回すように
重力を調整すればいいだけの状態に加え、その調整も特別な動きを要さない為
それを読むことが出来ないからだ。
そして、現にマリーは為す術無く眼前への接近を許してしまった。
体重を軽くすることで急激な加速を可能にし、その勢いを殺すことなく
打撃の威力に加え、自身を重くすることで破壊力を増させる。
破壊力の方程式を最大限に利用した攻撃は正しく圧倒的な破壊力を有する。
それが確実に迫って来る中、鳥居が咄嗟に放った挑発がダーの怒りを買った。
マリーの身を容易く砕く一撃は、全て鳥居へ向けられる。
そして、次々と重たい一撃が鳥居へ降り注ぐ中、マリーは何もできず立ち尽くしていた。
確かに今ダーの意識は鳥居へ向けられ、隙を突くことが出来る
しかし、そうしても結果は先程と変わらないはずだ。
ならば、どうする?
ギリギリまでダーの動きを見る…とにかく、今はそれだけしかない。
見れば見るほどダーの動きはムダがない。
このまま接近戦を続けても勝ち目は薄いだろう。
と、ここでマリーが異変に気がつく
猛攻を続けるダーの動きが、なんとなくではあるが、見え始めていることに気がついた。
ダーの動きに目が追いついた訳ではない。
ダーの動きが少しずつではあるが落ちていくのが見える。
「(疲れか…それとも何か別の理由があるのだろうか
  考えろ、今現在ここにあって、さっきまでなかったのは)」

【ダーが遅くなっている原因は今の環境にあると思って、原因を考える】


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