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【大正冒険奇譚TRPGその6】
86
:
◇u0B9N1GAnE
:2013/09/02(月) 22:45:49
「……ちょっと違うな。お披露目したいのは土産話だ」
「へえ、そうなの。でもそういうのも慣れっこだよ。
皆、ボクに自分がどれだけ凄い事をしたのか知って欲しいみたいでね。
でも最近は……あまり聞いてないなぁ、そういう話。だから聞かせてよ。すごく楽しみだ」
王の浮かべる笑みに喜色が浮かぶ。
生還屋も呼応するように、挑発的に笑った。
「――この呪災。アンタ起きるのが分かってて、それを待ってたろ」
そして切り出す。
「ちょ……!生還屋はん、そんな口の利き方……」
「んー、いいのいいの。気にしないよ。ボクが聞きたいって言ったんだからねー」
慌てふためくあかねを、王は和やかに宥める。
「無礼講って事か?そりゃいいぜ、話しやすい」
「……で、どうしてそう思ったんだい?」
「あぁ?街中に避難所を用意したのはアンタだろ?
少なくともアンタの許可なしに、首都の兵を勝手に動かして、
ついでに前線に送り出すなんて真似が出来る奴がいるとは思えねえ」
「……あぁ、そうだったそうだった。実はとある筋から情報があってね。
万一に備えて準備をしておいたんだ。すっかり忘れてたよ」
「へえ……じゃあ、このアホの周りにゃ避難所を設置しなかったのも、アンタの指示って事だよな」
生還屋がフーを顎で示して、問うた。
「設置されてなかった……?いや……ボクは知らないなぁ。
だってそんな事をする意味、動機がないだろ。指揮系統の間ら辺で、誰かが余計な事をしたに違いないよ。
フーちゃんは……今ちょっと難しい研究をしててね。彼に先を越されたくない人は大勢いる筈だよ」
楽しんで、試すような口調。
「まるで上手く行ってねえ不老不死の実験だろ?
……あぁ違った。まるで上手く行ってねえどころか、
大失敗をやらかした女の幼馴染の実験だったか?邪魔するまでもねえよな」
「……フーちゃん、喋っちゃったのかい?参ったなぁ…………まぁいっか。
えっと……確かにフーちゃんの実験は進んでなかったらしいけど、
だからってボクが彼んちの周りを動死体だらけにする理由は……」
「あるさ。戦力と、足止めだろ?多分アンタ……コイツの企みが失敗する事も、分かってたんだ。
だから戦力が欲しかった。呪いの冷気の中でも三日三晩はしゃぎ回れるような奴らがな。
このアホが避難民の保護で手一杯になって、命を奪う相手がみぃんな動死体になっちまえば、
フェイは教え子、えーと……ジンだったか?ソイツは妻と娘。そいつらは死ぬ。
復讐っつー動機を与えて、二人を自分の手元に呼び戻せる。遺跡の攻略に踏み出せる……筈だった、だろ?」
清王は言葉を発さず、ただ柔らかに微笑んでいた。
生還屋はそのまま語り続ける。
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