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【大正冒険奇譚TRPGその6】

59◇u0B9N1GAnE:2013/09/02(月) 22:24:39
 
 
 
 
 
――ダーが苦しみ、藻掻きながら息絶えた頃、君達は寺院の前で合流を果たす事になるだろう。

「あん?おいおいオメーら、ジンとか言う軍人はどうしたんだよ。
 まさか死なせちまったんじゃねーだろうな」

「……生還屋はん、それを言ったらウチらだってフェイはん連れてきとらへんで」

君達はこれまでの経緯や収集した情報の交換を行うだろう。
それが門の内か外かは分からないが――フーが君達に何かをする素振りを見せる事はない。
君達が門を越えて寺院の中に入ろうとも、彼は無言でそれを一瞥するくらいしか、しないだろう。

フーは生粋の術師だ。戦士ではない。
攻性の術を的確に打ち込める距離で、寺院の結界を維持しながら君達全員を相手取れるだけの戦闘経験はなかった。
下手に足掻く事はかえって命を縮める事になると判断したようだ。
大人しくしていれば、まだ自分には利用価値が――結界役や情報源、仲介役として――ある事を理解しているらしい。

「……えっと、つまり……これまでの事を纏めると――――どうなるん?」

「なんだよ、今の意味ありげな沈黙。オメーって本っ当にアホなんだな。
 ……んなこたぁよ、あの野郎に聞きゃすぐ分かる事だろ」

「……それって、生還屋はんも分かってへんだけとちゃうの?」

「オメーと一緒にすんなよ。色々確証はねーが、少なくともアイツは何かを隠してやがる。
 それさえ分かってりゃいいんだよ。
 聞きゃ一発で分かる事をあれこれ考えるのは、間抜けがする事だぜ」

「……なんか納得行かへんけど、まぁいいわ。
 確かに言う通りや……なぁ?フーはん?」

あかねの視線の先にはフーがいた。
殆どが燃え落ちてしまった本堂を背に、君達の話が終わるのを待っていた。

「……あぁ、分かってる。全部話すよ。君達に歯向かっても、損しかないからね」

もう、とぼけた調子を演じる必要もない。
静かで抑揚に乏しい声音で、彼は答えた。

「とは言え……正直、もう殆ど全部読めてるって人も、いるんじゃないかな。君達の中には。
 だからまずは、君達が聞きたい事を言ってくれよ。そうすれば俺も話しやすい。
 分かりきった事、どうでもいい事を喋って……君達を苛立たせるのは、俺にとっても得策じゃない」



【尋問タイム。聞きたい事は?】


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