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【大正冒険奇譚TRPGその6】

43 鳥居 ◇h3gKOJ1Y72:2013/09/02(月) 22:14:13
>「あなたは敗けを知らないから、ものごとの考え方に表しかないんです。

「……やっぱオメェ、大間抜けだぜ」

>「負けたものの、つまり裏側からものごとを見るめを持たないから、
  相手の気持ちになれない」

「弱っちい奴らは……餌なんだよ。強え奴を満足させる為だけの、家畜だ。
 その家畜が何を考えてようと……俺の知った事じゃねえぜ」

>だから傍迷惑なのも知らない」

「ハッ、オメェらだって……突き詰めりゃ自分の満足の為に俺を殺してえんだろ?
 俺がどんだけ迷惑してるかなんて、考えもせずによぉ……。違いはただ、強えか、弱えか……それだけだぜ」

>「だから、僕たちはあなたを、拒絶します!」

「ほざくだけなら自由だよなぁ!だがな!それを許すか許さねえかは!『強者』(オレ)が決める事なんだよぉおおおッ!!」

骨の棒手裏剣が放たれる。

(間抜けが――ッ!!俺の術は軽重を自在に切り替えられるからこそ意味があんだ!
 ただ重てえだけの骨に何の意味がある!しかもオメェは今!腕だけの力しか使えてねえ!
 それも俺の汗が染み込んで、重くなった腕のなぁ!そんなモンがよぉ――)

――当たる訳がない。神気の炎が消えた今、ダーは際限なく自身を軽く出来る。
体力の消耗による術の効率の低下は――鳥居と、鳥居が投擲した骨に施した術を解除すれば補える。
生じる風の流れをなぞるように、ダーは軽やかに骨手裏剣を躱してのけた。

「そして――――ッ!炎を消しちまったのは大失敗だぜチビガキよぉ!!
 この軽さと!その重さ!女ァ!テメェが俺に勝てる可能性は!最早微塵も存在しねえ!
 今度は避けられねえぜ!喰らえッ!八閃翔――――」

「――いいや、ちゃうで。炎を消したのは……間違いやない、鳥居はん」

戦場に微かに届いた声――あかねの声だ。
直後、上空から大水が降り注いだ。いづなの力を使った水氣の術だ。
マリーに付着した加重の汗が洗い流され――ダーの着衣に、髪に、大量の水が染み込んでいく。

「もしさっき、炎が消えとらんかったら……アンタは多分、また空に飛んで逃げとったやろうな。
 そしたらこの水は……当たっとらんかった。なぁ、おデブはん?
 アンタ――衣服に染み込んだ水までは、軽く出来へんのとちゃう?」

「な……なにぃいいいいいいいい!?この俺の術を……!テメェ小娘!よくも――!」

「――まだ終わりやあらへんで。炎が消えても、その熱はまだ地面に残っとるやろ。そこに水を被せれば……」

――大量の水蒸気が発生する。瞬く間に、即席の煙幕の出来上がりだ。

「ウチだけじゃ、ここまでは出来んかった。鳥居はん……よう、頑張ったな……。
 そしてマリーはん、悪いけど後はお願いや……ウチらを『守って』や……」

「ッ……!く、見えねえ……!クソッ!あのアマ、何処に……!」

双篠マリー、ダーは君を見失った。今なら、接近出来る。
体を軽くしても纏わりつく水が重りとなり、逃げられはしない。
それでもダーは手練だ。すんなりと暗殺まではさせてくれないだろう。
だが、君の方が一手先んじる事が出来る。それは確実だ。
ようやくだ。ようやく対等以上の条件で、仕掛けられる。
仕留めるなら――今しかない。


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