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【大正冒険奇譚TRPGその6】
40
:
武者小路 頼光 ◇Z/Qr/03/Jw
:2013/09/02(月) 22:12:51
「見たか毛唐!誰がビビッているかもう一度言ってみやがれ!!」
吹き飛ばされた余波も収まらぬうちに起き上がった頼光が吼えた第一声がこれであった。
ビシッと指を突き付ける先にはブルーと冬宇子の姿。
だが、冬宇子の腕をつかんだままのツァイの右腕を見て勝ち誇った表情が曇る。
自分がしでかしたこととはいえあまり気持ちのいいものではないものだ。
が、頼光よりも頼光を見る冬宇子とブルーも驚くだろう。
頭に咲く牡丹の花の色着き。
付きつける指には鋭い爪が生え、腕は獣人。
何よりも睨みつける目はもはや人のものではなく獰猛なる猛獣のそれなのだから。
しかし真に驚くべきことは頼光本人がその変化に気づいていないという事だ。
今は興奮状態だからなのかもしれない。
嗅覚と味覚、そして新たに人としての容貌を頼光は失ったのだ。
>「符を……ありがとう……助かったよ……
> 礼が出来ないのが……残念でならない……本当に……」
背後から聞こえるツァイの声。
その声に驚きながらゆっくりと振り向けば、確かに右腕を失い血を流すツァイがいた。
「お、おい、やめとけ。
その腕、実は義手でしたなんてオチじゃねえんだろ?
痛くないはずがねえのに何やるき出してんだよ……!」
人の腕を切るなどと言う体験は初めてであっても、確かに生身の腕だった。
そういう感触があったのだ。
手首切るだけでも死ねるというのに、腕一本切り倒されたらショック死してもおかしくはないのだ。
にも拘らずツァイはより強い決意をもって立ったのだ。
>「だが、もう迷いはない……君達を殺すよ。
> 君達にも、私達と同じように願いがあるだろう。私達と違って未来もある。
> それでもだ。それでも……君達を殺す」
「止めとけって言ってんだろぉおお!
何なんだよこの国の連中はよぉ!どいつもこいつも!
ごらぁ!マジで殺すぞ!」
ツァイに向け手をかざし、力を込めるとそこには神気の炎が渦巻く。
これこそが冷気の呪いが渦巻く中でブルーの様に鍛えられていない、冬宇このように術の心得がない頼光が消耗せずに活動できた理由。
霊獣の力の顕現が著しくなり、鳥居と同じように神気の炎を扱えるようになっていたのだ。
肉体を超越する意志の力。
頼光はそんなものが実在することは知らない。
目の前に立つ品詞の老人がまさにそれを体現しているなどとは!
しかし本能で感じる。
その覚悟の強さを!
反面、神気の炎を扱えたとしてもツァイの覚悟に比べれば頼光の吼え声など虚勢にしか過ぎない事も。
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